十三話 真の仇は三上春樹にあらず
探はさくらのスマートフォンに電話をかける。
「もしもしさくら?今からまた兄さんの大学に行くんだけとちょっと手伝ってくれない?」
『どうして急に?三上春樹が見つかったの?』
さくらは急になにを言うんだと困惑する。
「見つかった、ていうか倒した」
『え、倒しちゃったの?すごいじゃん探!』
兄の仇を討ったと聞いてさくらは探を讃えた。
「問題はそこじゃない」
さくらの言葉にも探は真剣な顔を崩さない。
その言葉にさくらは電話越しに首を傾げた。仇を討ったのにそれが問題ではないとはどういうことだろうか。
「元々この事件は文芸サークルの痴情のもつれが原因になっていた。けど、三上春樹が魔法使いの力を手にしなければこんなことにはならなかった。そう思うんだ」
『そうかなぁ?魔法使いの力何か無くても刃物でずぶしゅーて血で血を洗う話になってたんじゃない?』
さくらは探の考えに疑問を投げかける。
「いや、話を聞く限り彼は内向的でそんなこと出来るはずないよ。魔法使いていう普通じゃない力、そしてそれをあげた人にそそのかされたから起きたことなんだ」
『ふーん、よくわかんないけど三上春樹て人は本当は人殺しなんて出来なくて、魔法使いになったからおかしくなったってこと?』
さくらが探の言葉を自分なりに解釈する。
「うん、それで彼が魔法使いになれる道具をもらったのは大学って言ってたんだけど」
『分かった。行こ、お兄さんの大学。お兄さんの本当の仇、探そっ』
「うん」
幼馴染に協力に探は頬が緩んだ。
聖麗にも連絡して協力を要請するとこう言ってきた。
『そういうことなら喜んで協力するわ。人々を惑わし、悪に誘う魔導システムの売人、必ず探し出しましょう』
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