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『波間歌集』  「タザリア王国物語」より

花は開いた

 昨日とはちょっと違う私

 長い道が私を変えた

 あなた達が触れなかったもの

 それが私を大人にした


 温かい雨がある

 荒らぶる風がある

 黒い森を覆う雪


 満ちる輝きがどこから来るのか

 今まで知らなかった

 祈る想いが行き着く涯てを

 今まで知らなかった


 こんなに深い愛しさを

 誰もが心にひた隠しているなんて


 明日には忘れてしまう私

 彼らの言葉は露のよう

 美しいまま永遠ではない

 それが私を大人にした


 燃え盛る黄昏

 白夜の極光(オーロラ)

 羊の群れは朝靄を進む


 過ぎる時間を愁うばかりで

 今まで見えなかった

 微笑みがすべてを消し去ること

 今まで見えなかった


 こんなに深い哀しみを

 誰もが乗り越えようとしているなんて


 昨日とはちょっと違う私

 明日には忘れてしまう私

 あなた達が触れなかったもの

 それが私を大人にした



アンブロシアーナ作『波間歌集より「花は開いた」』


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