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62/110

62、まだまだボッチは抜け出せない。

 マスクをしていると顔が温かい。

 風邪のリスクも下げられメリットが大きい。

 昔のマスクはメガネが曇ったりしていたけれど今は特にそういうことがない。

 メガネの方も曇りにくい物になっているからか。


 冬はインフルエンザの季節。

 乾燥した空気はウィルスが飛びやすい。

 湿度が高ければウィルスが付着した粉末が湿気て宙に舞うことを防げる。

 室内は加湿器をたけばいいとして外出時はマスクを着用しないと怖いです。


 マスクをしていると自身の呼吸で内部の湿度が高くなりあまり喉が乾かない。

 喉が渇けば喉の粘膜が薄くなり菌やウィルスが付着した際繁殖しやすくなる。

 そういう点でもマスクはしているだけで病気の予防につながる。 


 そういえばマスクをしている人って目が目立つ。

 だからかな。マスクをしている人って割と美人に見える。

 目が小さい人でも目が目立つので美人に感じる。


 鼻立ちや口の形という情報を隠されて人を判断する情報源が目だけしかなくなるからかな。

 目の位置がおかしくなければ基本美人に見える。


 目が強調されるので疲れた目をしていればかなり疲れているんだろうと感じる。

 不審を露わにしたような周囲をぎょろぎょろ窺う目をしていれば危険だと強く感じる。

 三白眼みたいに睨むような目をしていればケンカを売りたいのかと感じる。

 悪い意味でも目が強調されてしまう。


 それとマスクして目をサングラスで隠せばスタイルよくても危ない人にしか見えない。

 なんというか、怖い。

 何をするか判断材料が乏しく想像が難しいから。

 だけれどサングラスを外したときの目が円らだとギャップが大きくて面白いです。

 危ない人かと警戒していたところに不意打ちの如くゆるくなれば緊張させられた分ゆるくなってしまう。


 マスク1つとっても印象を変えられる。

 服を選べばさらに印象は調整できる。

 だから着込む服が多くなり印象操作がやりやすいので冬は好きです。


 膝丈のコートを羽織るとあまり体型の変化がわかりません。

 少し厚手の細身のブラウンのコート。

 肩幅がないのでがっしりしたコートだと私にはあまり似合わない。

 服に着られている状態になってしまうから。

 黒はけっこう好きなのだけど寒色なので空々しい笑顔と相まって冷たい印象を与えそう。

 なので少し色の濃いブラウンを着ている。

 笑顔っていつも浮かべているせいかな、付き合いが長い人にとって中身がないってバレバレですよね。

 本当に笑ったのは最後いつなんだろう?


 ふざけてコートの下に何枚着れるか挑戦。

 体型が変わらないギリギリまで!


 いつか見た、ダウンジャケットで上半身が真円に近く、足が細長!って思うスラっとしたジーパン。

 あんなキャンディー体型の服装はする勇気がありません!

 着ていた人は至って真顔でした!

 リンゴ飴なんて思ってしまった……

 あれにはなるつもりありません。


 アンダーシャツ、長袖のシャツ2枚、Yシャツ、ベスト、カーディガン、セーター、スーツ、コート。

 コートの下に7枚着ました。

 普段はアンダーシャツにYシャツ、カーディガンにスーツでコート。4枚。

 長袖のシャツ2枚、ベストとセーターが多かったです。

 見える部分に同じ物を着るのはちょっとない。


 鏡の前に立ってみて違和感がないか確かめます。

 腰や腕など太さはあまり変わってません。

 多少肘が曲げにくいけれど大丈夫です。

 なんとなく袖の中を覗くと衣服でバームクーヘンが出来てました。


 足の方もふざけてみました。

 パンツ、ももひき、ジャージ、ズボン。

 これ以上は無理でした。


 衣服の着過ぎでちょっと重いです。


 冬の衣服って1番外側の外気の当たる部分は風通しがないもの。

 内部は空気を抱え込む物ですね。

 抱え込んだ空気が体から放出される熱を逃がさないので暖かく過ごせる。

 ダイバースーツも抱え込むのが水っていうだけで仕組みは同じ。

 ベストもカーディガンもセーターも単体だとふわふわしていて保温性が高い。

 けれど自重でつぶれているのか予想よりも暑くない。

 たくさん着たからってそこまで暖かくないんですね。


 私はこのまま職場に向かいました。

 日課の職場周りの掃除や職場の整理整頓を終えると職場に人が集まってきたので白衣に着替えます。

 職場は暖かいので着過ぎている衣服をロッカーに全部しまいます。

 セーターとカーディガンをハンガーにかけていくと周囲の目を少し感じます。

 ロッカーの扉についた鏡を横目で見れば目を丸くしている沼木さんの顔が。

 沼木さんは白衣を取り出そうとしている姿で硬直していた。

 このくらいで固まらないで。


 着替え終わっても誰も私に突っ込んでくれませんでした。

 着ている量少なかったのかな。

 着すぎていたから脱ぐにしても2枚だけだし。

 目を引くほど着こんでいたわけじゃないのかも。

 結局沼木さんが少しびっくりしていたくらいしか分からなかった。


 この思考ちょっとかまってちゃん入ってました……。

 こんなかまってちゃん構う人なんていません。

 めんどうですから。

 やっぱりちゃんとした行動をとりましょう。


 それに意外性を追求しても、周囲を驚かすことが出来たとしても、話しかけてもらえない。

 話しかけに行く相手を求めて周囲を見渡す。


 誰に話しかけるか。

 何を話しかけに行くのか。

 そこから思いつきません。


 話しかけたシチュエーションを考えてみよう。

 まず相手側から考えて。


(え、この人、なんであんなに着込んできたんだろう?)

(なんか話しかけてきた。)

(苦笑いしかできないんだけど。)


 うん、やっぱり今日の服装の時点でダメそうだ。


 今日も私は隙間時間は雑談を諦めて仕事に関してメモを作る。

 同僚間での雑談は関係性を深くするので重要性は高めなんだけど何を話せばいいのやら。


 メモの内容はもし体調が悪くなったりした時などほかの人が対応しやすくするために使う。

 自分のやっていることを整理しより効率的に動くことが出来ないか見直すためにも使える。

 雑談の代わりにほかの人がカバー出来やすい状態にするために役立てられるものだ。


 周囲に迷惑をかけないように気を払う。

 周囲に私という存在が必要とされるために追求する。


 コミュニケーションがとれないうえに仕事が出来ないではいつ辞めさせられてもおかしくない。

 せめて仕事はできないといけない。


 私には心の余裕がないんでしょうか。

 余裕ってどこに売っていますか?

 買いたいです。買わせてください。


 まぁ、冗談が言えるようになっても言う相手がいません。

 本当にボッチが治らない。


 とりあえず今日も笑顔だけは忘れない。

 楽しさがなくても笑顔を絶やさない。

 割と人恋しくても泣いてはいけない。

 寂しさに心が乾いていっても笑顔を消さない。


 この笑顔はまだ見ぬ親友に向けているのです!

 いずれ来るかもしれない親友に向けているのです!

 もしかしたらもう傍にいるかもしれない親友に向けているのです!

 今近くにいる親友候補達に向けているのですよ!

 たとえ親友になれなくてもその親友の親友になるかもしれない人に向けているんです!


 それに笑顔を見せない人はいるだけで人にストレスを与えてしまいます。

 誰であれ笑顔を見せていれば心地よく感じます。


 不機嫌を表に出すのは主張が通らずいじける子供だけです。

 主張を通したいなら案を出す、それが社会に出ている大人がするべき態度です。


 いくら大人ぶってもコミュニケーション1つまともにとれない私は小学生に劣ると思うけど。


 とりあえず大人にならなければ仕事はないんだからとにかく大人ぶります。


~~~~~~~~~~~~~


 ログイン、ギルドに挨拶。

 今日は何しましょうか。


 昨日いぬくんが草原で狩ってきた分の解体作業ですね。

 それとお肉の熟成を考えないと。


 解体しながらお肉の熟成の手順を確認していきましょうか。


 食肉の熟成とは死後硬直後自身の酵素により起こる自家消化と呼ばれる変化により肉質を柔らかくさせることを目的にしている。

 微生物の繁殖を抑えるために0~2度の温度。

 豚肉は3~5日、牛肉は5~10日保存することが重要。

 この時凍らせてしまっても酵素による反応はすすむ。

 反対に5度以上の温度の場合肉質が変化して食べられなくなる。


 また麹菌を表面に繁殖させブルーチーズのように発酵させる熟成方法もある。

 この方法は厳密な温度調整が必要で難易度がかなり高い。

 この方法で作られたお肉は表面を大きく削る必要があるものの味噌漬けのような独特の匂いを放つらしい。


 温度を保つ方法考えると密封容器にお肉を入れ氷水に沈めておきたいなぁ。

 そうすれば水が凍る直前の0度付近の温度で安定するはずだから管理が簡単。

 氷が解けて水になっていったら氷を注ぎ足せばいいだけのお手軽保冷器が出来るはず。


 その氷を用意する方法や密閉容器の調達方法が思いつかないのが問題なんだけど。


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