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24、草原攻略戦2

 なんとかノラ犬を倒し解体するを選択した。

 韓国や中国では犬を食べるそうだ。

 日本でも食べていた歴史がある。

 赤犬がおいしいという文章を目にした覚えがある。


 一応言うけれど私は別に生物が憎くて残虐に殺しているのではなく、そうしなければ倒すことができないからしているだけである。


 私の今のロールとしての価値観だと攻撃されたから殺した。程度しか感じていない。


 私の認識する一般常識の価値観だと犬はペットであり殺すことは悪である。

 ペットは愛でるものであり、生活を潤すパートナーであり、保護するものだ。

 まかり間違ってもイジメたり、殺したり、食べたりするものではない。


 ロール抜きの私は何も思っていないようだ。壊れてるなぁ。

 そもそもロール抜きの私が何か思うことがあるのか?

 サモンモンスターを可愛がるときはロール抜きの自分なのだろうか?

 やっぱりよくわからない。


 ロールの設定を詰めることでより人間らしくなるはずだ。

 人間らしいであって人間ではないが。


 学生時代は割とどうでもいいと思っていたが社会に出ると実感した。

 対人折衝能力が低ければどこも雇ってくれるところはない。


 学生はよかった。

 とりあえず成績出しておけばいいとこ行けるから。

 だけれどそれは社会では通用しない。

 書類段階では通っても面接で落とされた。


 私は幼く見える、相手の仕方がわからない=同僚にはしたくないらしい。

 対人能力の低さが論外だった。


 今の職場はなんとか入れたところ。

 途中、厳しいんじゃないか。などの話が在った程上司に微妙な存在と扱われている。

 対人能力がもっと高くならなければ馘首(クビ)にされそうだ……。


 早く人間になりたい(真顔


 ケース2、野良猫

 野良猫は隠れて眠っていることが多く見つけにくい。

 また起きている場合放浪し奇襲を掛けてくるため注意が必要。

 1匹から10匹程度の出現パターン。

 物音をさせず草原にいればその体高の低さから見つけることは困難。

 地面と同じ黒色をしていて視認は難しい。


 またポップ地点から移動していることが多く連戦は難しい……私は連戦しないのでいいか。

 むしろ連戦してしまうことを注意するべし。


 奇襲が問題だよね……。

 私は逃げきれずに死ぬ可能性大だよ。

 向こうから出てきてくれないと対処ムリだから囮が必要だね。


 ねずみん、君に決めた!(ゲス顔


 周囲を窺ってきてとジェスチャーで指示してみた。

 指をクルクルさせてみれば転がり【ごろん】をする。

 体の周囲を回せば指に従って私の周りを走りまわる。

 なかなかに指示が難しかった。


 スマホでパーティー配置を使い移動させてそして体の周囲を回すという手順でようやく索敵に向かってくれた。

 言葉が通じないのは厳しいものがあるね。


 そっか、言葉を教えてみよう。

 普段使う物の名称を示しながら指さし確認続ければ覚えるかもしれない。

 チャット吹き出しオンリーで教えるからもしかしたら文字を覚えるかも。

 ジェスチャーで即応させるのもいいけれど文字もまたいいね。


 パーティーチャットで会話できたら面白いなぁ。

 サモンモンスターのAIが育成可能なのは芸を仕込めた段階でわかる。

 生物では忘却能があるけれどAIに忘却能を組み込むとは思えない。

 パーティーチャットならパーティー内にいるサモンモンスターにも見えるんじゃないかな?

 育成に成功すれば人格が生まれたりして。


 ……ねずみんのHPが減りだした!

 スマホで場所を特定しその場に急行する。

 敵は?野良猫3匹。

 いたぶるようにもてあそんでいやがる。

 即刻救出に向かった。


 手に足元の土を握りしめ大きな岩の写真をモデルに幻影操作を付与。

 野良猫達の前に踏み込んで注意を引くと土を振り上げゆっくり降ろす。

 幻影に惑わされた野良猫達は岩がぶつかる範囲から慌てて逃げ出した。


 視野を狭めるという意味で大いに役立つが実際の能力としてはこけおどしにしかならない。

 魔法で簡単に壊せるとはいえ印象操作と違いMP消費量が極めて少なく(クール)(タイム)の短い物にかける幻影操作は視覚を封じるという意味で強い。

 自分にかける幻影操作は印象操作よりかは少ないが物にかける幻影操作よりもMPもCTも多い……。

 種族補正だろうか?後で調べよう。


 野良猫達を頭の中で番号をつけた。

 野良猫1の前足を両方つかんで幻影の内側に勢いよく引き込む。

 他の野良猫は「フシャー!!」と幻影に向かって威嚇をするばかりでまだビビっている。


 野良猫1は「ミャギャー!!」と鳴き喚き煩い。

 野良犬を倒した時の様にヘビちゃんに後ろ足を縛りねずみんがお腹を食い破り心臓?を噛み切り終了。

 とりちゃんの出番はなかった。アチーブメントが入りそうにないなぁ。


 野良猫1の断末魔の声を聞きビビっていた野良猫2、3は逃走を開始した。


 ここで野良猫達を逃がすと後で襲われる可能性が高い。

 奇襲をされれば次に死ぬのは私のほうだ。


 土に幻影操作で岩を付与し野良猫達の逃走経路上に投擲。


 投げた土が拡散し幻影が分裂した……。


 対象物が分裂したらそうなるんだ……。

 てっきり消えるか岩1つだけ進路上に立ちふさがるかと思ってた。


 幸運なことに野良猫達を囲むように岩は発生していた。

 毛や尻尾を逆立てて鳴き喚きうるさい。


 近所で夜中に盛って鳴き喚く野良猫みたく聞いていてイライラする。

 なんであんなにも声が響くのだろうか?

 近所で有名な道行く人に吠えまくる8匹くらいの犬の群れの声よりも大きいんだが。

 あと鳴き声が赤ちゃんの泣き声に似ていて甲高いし耳に残る。


 どちらが2なのか3なのかわからなくなった。

 倒した野良猫含め3匹とも黒猫だし柄の差もなかったからしょうがないか。


 幻影に近かった方の野良猫を野良猫1の様に倒した。

 残った野良猫は声をより甲高くし鳴き喚く。


 ねずみんをイジメてたから容赦なんてするわけないじゃない。


 最後の野良猫も倒した。

 ギルドで解体するのでインベントリにしまう。

 残り容量がまだあるので狩りを続けよう。


 時間はまだ後1時間程余裕がある。

 解体には足りないが戦闘なら出来るんじゃないかな。


 ケース3、カラス

 とりちゃん(スズメ)とは違う敵が相手だ。


 現実でいうとハシ()ブト()ガラスと似ている。

 よく生ごみを漁るあの害鳥。

 ハシ()ボソ()ガラスはなんか可愛いと思う。

 ごみを漁る姿を私が目にしていないからかな?

 ハシブトガラスにはよく漁られているから掃除の邪魔をする敵と認知しているのだろう。


 賢そうだから印象操作は効かないと思った方がいいだろう。

 出現パターンは1、2匹。ただし時間がかかると集まり記録上30匹までチェインしたという。


 通常5mくらいの距離の場所で待機しプレイヤーの攻撃を避けることがとても上手。

 プレイヤーが攻撃してから攻撃するためカウンターをすることも難しい。

 時間がかかりやすく2人居なければ倒すのは至難の技。

 範囲魔法で狙うにしても詠唱中に攻撃を受け、いざ攻撃と思っても範囲外。

 単体攻撃は範囲内でも余裕で躱されてしまう。

 狙われたらフィールドを出るまで追い続ける。

 攻撃力が低いのが幸いで高レベルになるとダメージを受けずに済むという。

 また手荷物サイズで軽い物は奪いにかかり泥棒をする。


 危険度は野良猫や野良犬よりもダントツで高い。

 空中を飛び回られるのも相手のし難さに輪をかけているのだろう。


 罠にかけられるだろうか?


 しばらくすると勝利への道筋は頭に思い浮かべることができた。

 後はカラスを見つけて倒すだけ。





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