二夜・オタクと女幽霊
オタクの俺が数人のオタク仲間と、肝試しに行った時の話だ。
場所はいかにも出そうなふいんき(何故か漢字に変換出来ない)の墓地なんだが、先程も言った通りオタク仲間達との肝試しだった為、女子が居ない。
なので女子が恐怖で腕にしがみ付いてくるなんてイベントも無く、結局皆すぐに飽きて帰る事になった。
まあ折角集まったのに、そのまま解散するのもなんだったので、全員で俺ん家で夜通しゲーム大会する事にした。
狭い俺の部屋で大勢の男達が詰め寄り、ゲームを楽しんでいた時だ。
ふいに電気がチカチカと点滅し、その後電気とテレビが消えた。
突然の事で静まり返る俺達。そんな部屋の中央辺りに、人影がぼんやりと浮かび上がる。
それは白いワンピース姿の若い女性だった。
恐らく俺達が行った墓地から憑いて来たのだろう。
黙ったままその女幽霊を見つめる俺達。
その時俺達の中の誰かが、ボソリと呟いた。
「…お、おっぱい…。」
その一言は隣に伝播し、またその隣に。
「おっぱい…。」
「おっぱい…。」
「おっぱい…。」
それからだ。俺を含む全員が『おっぱい』を連呼し、その内熱を帯びたのだろう。
気付けば俺達は女幽霊を中心に、大声でひたすら『おっぱい』と叫んでいた。
「おっぱい!」「おっぱい!」「おっぱい!」「おっぱい!」「おっぱい!」「おっぱい!」
そんな俺達の様子に耐え切れなくなったのだろう、女幽霊はスゥッ…と俺達から姿を消してしまった。
幽霊が消えた事で、再び静まり返る俺達。
だがその沈黙は長く続かなかった。
「霊が消えたって事は、俺達が追い払ったのか?」
「そうだ、俺達が撃退させたんだ!」
こうしてまた盛り上がる仲間達。そりゃそうだ、お経や般若心経ではなく熱いおっぱいコールで霊を撃退させたのだ。
俺達が先程までしていたゲームも、彷徨う少女の霊達を和尚がエロで成仏させると言う、どうしようもない内容だったのも要因になったのだろう。
そんな盛り上がる中、俺の隣に居た一人が
「それにしてもさっきの幽霊、なんか可愛かったなぁ。特に消える瞬間のあの俺達を見る蔑んだ様な目……。堪らんかったぁ…。」
と、満足気に呟いていた。
え、何それ?俺も見たかったな。
〔完〕
*おっぱ……、女性の霊関連に短い話を追加で。
『金縛り』
俺が勤めている会社に独身寮があって、俺はその寮に住んでるのね。
で、ある夜から毎晩金縛りに遭う様になって、部屋の出入り口に女性が立ってるの。
最初はビビったけど距離あったし、その二日間位で慣れたんだ。
でも三日位で気付いたのね。その霊、一日毎に俺に少しずつ近付いてきてる。
それに気付いてから、また恐怖がぶり返してきた。
取り敢えず先輩に相談してみたけど、信じてもらえず「疲れてるんだろ。」だってよ。
疲れてるじゃなくて、憑かれてる方が正解かも知れない。
で、結局何の対策も思い浮かばないまま数日過ぎて、その霊とうとう寝てる俺のベッドの隣に辿り着いちゃったのよ。
それで俺の顔をジーっと覗き込んでる。
こっちは金縛りで動けないは、目は閉じれないはでガクブルだった。
そんな中で気付いたのよ俺。コイツ、胸がデカいって。
そしたらさっきまでの恐怖なんて忘れて、何とかその巨乳を触りたいってなったのね。
金縛りで動けない中、俺は頑張って右腕だけでも動かせないか努力したよ。その努力の甲斐があってか、少しずつ動かせる様になったんだ。
それで後少しでって所で、霊もその事に気付いたんだろうな。「あ、や…やだ…。」って一言残して消えちゃったんだわ。
そんなに俺に触られるのが嫌だったのかって、残された俺結構傷付いたよ…。
それからその後、金縛りも霊が出る事も無くなったね。
〔完〕




