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8.チームプレーでのデスゲームに、チームメンバーのトレードは、うまくいくのか?

リーダーになりたいやつにリーダーをやらせると、グループが分裂するから、推薦制にしたのか?


デスゲームをデスゲームたらしめるために。


やる気と能力は、比例しない。


リーダーになってほしいと望まれるようなやつは、他の能力も優れているから、リーダーをやりたがらない。


デスゲームの真っ最中にリーダーなんてものになったら、勝っても負けても、恨まれる。


勝ったら、負けた側から。


負けたら、チームメンバーから。


デスゲームにおけるリーダーなんて、救いのない役割は、決まらないような気がする。


と思って見ていたら、案の定決まらない。


全員が、どうぞ、どうぞ、と譲り合い精神を発揮している。


「決まらないなら、決めます。」

と機械音声。


リーダーは、体育会系っぽい男女、一人ずつになった。


雰囲気としては、どちらもチームプレーのスポーツ経験者のように見える。


具体的には。


男は、サッカー経験者っぽい。


女は、バスケ経験者っぽい。


チームで何をするにしても、運動に詳しくなさそうな参加者は外して、ルールを知っていそうな体育会系をリーダーに選んだのか。


男女共に、声が大きく、自己主張するタイプに見える。


チームプレーするなら、リーダーは指示を通す必要がある。


妥当な人選か。


何のゲームをするのか、俺は知らないまま、生放送を見ている。


参加者には告知済みだったりするのか?


二十人いて、一人も残りませんでした、みたいな総当り系のデスゲームを見るのは、モニター越しでも勘弁してほしい。


全滅する参加者の中に含まれているよりは、マシだが。


男女のリーダーが一人ずつ指名していく。


男リーダーは、先ほど一塊になっていた集団を順番に指名していく。


何度か、経験しているのか?


紅一点だった女は最後まで残っていた。


無事に、男リーダーが、紅一点の女を指名した。


チーム編成は、完了したかのように思えたけど。


女リーダーの指名をめぐって、女リーダーのチーム内が揉め始めた。


「私とあちらの女を交換してください。」

と女が一人、女リーダーに物申している。


女リーダーに指名された女が、男リーダーの指名した紅一点と、己のトレードを希望している。


メンバーのトレードは、ありなのか?


というより、男リーダーのチームに行きたいなら、一人に絞った理由は、何だ?


トレード希望の女と、トレード相手に指名された紅一点は知り合いか?


もしくは。


トレード相手として指名されている紅一点以外と、知り合いなのか?


「理由は?」

と女リーダー。


トレード希望を出してきた女は、女リーダーにナメきった態度だからか、女リーダーの口調はそっけない。


メンバー分け後には、チームプレーが控えている。


敵にも味方にも、リーダーがナメられたままでは、勝てない。


「デスゲームよ。勝てそうなチームに行きたい。」

己のトレードを言い出した女は強気だ。


「私も勝ちたいわ。


そうね、あなたよりも強い男性とあなたとのメンバー交換なら、受け入れるわよ。


あなたが自分で、相手のチームに交渉しにいく。

あなたより強い男性に、あなたとのトレードを了承してもらって、向こうのリーダーに許可をもらってくれば?」

と女リーダー。


「向こうの勝率が下がるじゃない。」

とトレードを申し入れた女は、口を尖らせた。


「それって、あなたのいるチームは、あなたがいる分、どちらも勝率が下がるってことじゃない?」

と女リーダー。


「失礼なことを言わないでよ。」

とトレードを申し入れた女は、顔をしかめている。


「ま、行けば?」

と女リーダーは、手をひらひらと振った。

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