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313.佐竹ハヤトが、タケハヤプロジェクトを参加する前のツカサに求めた理解とは?

タケハヤプロジェクトの参加者は、佐竹ハヤトが面接している。


タケハヤプロジェクトの参加者の中には、佐竹ハヤトの理解者がメグたん以外にもいる可能性はないか?


「タケハヤプロジェクトの参加者は、佐竹ハヤトの求める基準をクリアしたから、タケハヤプロジェクトに参加している。


ツカサも、基準クリア組か?」


メグたんとツカサは、否応なしにタケハヤプロジェクトへの参加が決まっていたような印象がある。


「タケハヤプロジェクトに参加するためには、知っていてほしい話と、のんでもらわないといけない条件がある。


そんな風に、佐竹くんから聞いたよ。


俺は、佐竹くんの出した条件をのんだ。」

とツカサ。


「佐竹ハヤトは、面接の段階で、タケハヤプロジェクトの趣旨の説明のみならず、タケハヤプロジェクトのおこりに遡ってツカサに説明したのか?」


「タケハヤプロジェクトに参加することになる俺に、佐竹くんは、佐竹くんの思いを蔑ろにしないことを求めていた。


タケハヤプロジェクト以外に行く宛がなかった俺は、佐竹くんの思いをよく聞いて理解したよ。」

とツカサ。


「佐竹ハヤトが、ツカサに何を話した内容をツカサは覚えているか?」


「プログラムされていない、大きな波にのまれないようにと話していたよ。」

とツカサ。


「大きな波というのは、佐竹ハヤトにはどうにもならないタケハヤプロジェクトの外の動き、か。」


タケハヤプロジェクトの参加者の参加条件が、正義が勝たないデスゲームの参加者の参加条件より圧倒的に自由度が高く設定してある理由は。


佐竹ハヤトが、タケハヤプロジェクトの参加者を簡単に死なせたくないと考えていたからではないか。


佐竹ハヤトは、予想していたのではないか?


タケハヤプロジェクトだけでは、佐竹ハヤトの目的も、タケハヤプロジェクトの目的も達成できないことを。


プロジェクトを思うままに進められない環境下に身をおいていた佐竹ハヤトは、目的達成のための対策を考えたのではないか。


佐竹ハヤトがタケハヤプロジェクトを始動後、正義が勝たないデスゲームを作ったのは。


タケハヤプロジェクトと正義が勝たないデスゲームを、目的達成のための両輪にするためではないか。


佐竹ハヤトは、希望を失ってはいなかった。


この国の未来をより良くするために、胸に抱いた夢を叶えようと静かに動いていた。


追い込まれても、白旗をあげるのではなく、粘り強く戦いを諦めなかった。


佐竹ハヤトが、完全に孤独な環境下にいたなら、タケハヤプロジェクトに続き、正義が勝たないデスゲームを作り上げることは可能だっただろうか?


今の俺は、孤独か孤独でないかが、生きていく力になると考えるようになった。


正義が勝たないデスゲームに参加する前の俺は、栄光ある孤立のつもりで生きてきた。


孤立と孤独は異なる。


孤立したままで生きていくことは可能だが、正義が勝たないデスゲームを脱出後の俺がしたいことを成功させるなら、孤立したままでは困難だ。


動き出した瞬間から、俺は孤独に苛まれることになる。


タケハヤプロジェクトに関わる人達に囲まれているのに、孤立していた天才が生み出したものが、天才の一人遊びに終わらないものに仕上がったのは。


立場の異なる賛同者や協力者の支えがあったからではないか?


佐竹ハヤトは、俺とは異なり、人との交流を億劫がらなかった。


夢と希望に溢れた高校生だった佐竹ハヤトの目指したものを大切にできる人を、佐竹ハヤトは自ら探したのではないか。


タケハヤプロジェクトを脱出した俺が佐竹ハヤトの遺したものを守り、支援団体がこの国の人に暴虐の限りを尽くすのを止めさせて、追い出すために足りないものはいくつもある。


正義が勝たないデスゲームを脱出する俺に一番必要なものは、信用して任せられる味方。


佐竹ハヤトは、タケハヤプロジェクトに適性があるタケハヤプロジェクトの参加者として生き延びるように、タケハヤプロジェクトの参加者の自由度を高くした。


俺は、佐竹ハヤトの作った、人の縁を使う。


メグたんとツカサ以外のタケハヤプロジェクトの参加者のうち、佐竹ハヤトの理想を理解してタケハヤプロジェクトに参加者がいたら、正義が勝たないデスゲームを脱出後、腹を割って話していきたい。


俺の味方に取り込むために。


正義が勝たないデスゲームを離脱した後から始まる戦いを、徒手空拳に終わらせる気は俺にはない。


タケハヤプロジェクトの参加者から働きかけるのが基本か。


俺は、佐竹ハヤトの友達なだけの正義が勝たないデスゲームの参加者の一人。


新しく出会うタケハヤプロジェクトの参加者から俺自身の信用を勝ち取っていくために、メグたんとツカサを味方につけられたことは大きい。


正義が勝たないデスゲームを脱出後は、味方がゼロでは、身動きがとれない。


今の俺の味方と呼べる人は、メグたん、ツカサ、カガネの三人。


だが、三人は、正義が勝たないデスゲームから離れられない。


正義が勝たないデスゲームの外に味方を作っていくために、今、正義が勝たないデスゲームの参加者としてできることはないか?

楽しんでいただけましたら、ブックマークや下の☆で応援してくださると嬉しいです。

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