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254.ツカサが狙われた理由。ツカサを排除しようとしたのは?

マッチポンプか。


「ツカサがいると邪魔だったやつがいたのか?


誰かツカサに恨みでもあったのか?」


「ツカサに恨みはないわ。


ツカサのポジションを空けさせたかった。


ツカサの事務所の勢いも多少なりとも削っておきたかった、というところ。」

とドッジボールの女リーダー。


「ツカサのポジションが欲しいというからには、芸能界の話題か。


ツカサのライバルを売り込みたかったのか?」


「ハズレ。


ツカサのライバルを売り込むのに、ツカサのポジションを空けさせたくらいでは足りない。」

とドッジボールの女リーダー。


「狭いパイの奪い合いで、勝ち残るには、上のポジションを奪わないと。」

とドッジボールの女リーダー。


「ツカサの下の位置でくすぶっていた誰かをツカサのポジションに押し込んだのか?」


「くすぶってはいなかったわ。


新人と呼んでいい人がおさまっているから。


おさまっている、というよりは、おさまらせたわ。」

とドッジボールの女リーダー。


「よく知っている。」


「新人くんとは顔見知りだから。」

とドッジボールの女リーダー。


俺は、やっと、線が繋がったと思った。


「台本を書いたのか?」


「私は書いていない。台本を買いた人物には心当たりがある。


ツカサのポジションを空けさせたかった目的も、おおよその想像はつく。」

とドッジボールの女リーダー。


「目的を聞こう。」

とツカサ。


「ツカサのいたポジションは、目的を達成するのにかなっていたから。


ツカサを狙ったのは、ツカサとツカサの事務所に、役者としてのツカサを守り切る力はなかったから。」

とドッジボールの女リーダー。


「俺のポジションは、駆け出しではないが、舞台俳優の若手の中での中堅といったところだ。


狙い撃ちするだけの価値があるポジションとも思えない。」

とツカサ。


「ツカサは、主役や準主役ではないけれど、出演者の一人として、あちこちの舞台から声がかかっていた。


ツカサに狙いを定めたのは、怪しまれることなく、あちこちの舞台に入り込める、俳優ポジションが必要だったから。」

とドッジボールの女リーダー。


「俺が築き上げてきたポジションが欲しくなったから、奪いに来たという解釈でいいんだ?」

とツカサ。


「ポスターに名前は書かれていても、役名は書いていないポジションにいる舞台俳優として、ツカサは注目されていた。」


「俺に注目していたのは、俺を嵌めたやつだな?」

とツカサ。


「ツカサに注目していたのは、ツカサを嵌めた側だけではないわ。


ツカサの事務所は、事務所の力が強くないにもかかわらず、ツカサを買収する提案に対して、首を縦に振らなかった。


『役者としてのツカサには、まだ自分自身で駆け上れる未来があるから、夢を叶えさせてやりたい。』

と断っているわ。」

とドッジボールの女リーダー。


「そんな経緯があったんだな。」

とツカサ。


「感極まった?


ツカサの排除が決まった瞬間だけど。」

とドッジボールの女リーダー。


ツカサは、何も答えない。


「人情としては、感動に打ち震えるところだが、そうはならなかったか。」


「人としての根本に、人情に対する認識があり、人情が培われていなければ、感動しないわ。」

とドッジボールの女リーダー。


「ツカサを嵌めた人物は、ツカサに対する恨みもない代わりに思い入れもない。


ツカサを利用できないと分かったら、すぐにツカサの排除を決めたのか。」


「ツカサの事務所と正反対の対応をしたのが、キノの事務所。」

とドッジボールの女リーダー。


ツカサが一方的に追い込まれていった理由が分かってくる。


「キノとキノの事務所は、提案をのんだのか。


これが、キノのところには、台本が届いていて、ツカサに台本が届かなかった理由か。


あちこちの舞台に潜り込める舞台俳優を用意して、何を目論んでいた?」


「顔面重視のアイコンをバックを強くしてから芸能界に送り込むことで、影響力の浸透と拡大を狙った。」

とドッジボールの女リーダー。


「大衆への影響力を拡大するためか?」


「芸能界に送り込んだのは、芸能界への尖兵。


あちこちに、息がかかった尖兵を送り込む機会を手に入れたら、第一段階はクリア。


尖兵を送り込んだ先の情報を集められる。


支援団体とそのバックを快く思わないのは、誰かという情報を。」

とドッジボールの女リーダー。

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