表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
208/467

208.正義が勝たないデスゲームに参加する俺を見定めるのは、誰か。何のために見定めたいのか?俺は生かそうとしたのは?

ラキちゃんの首から手を離さないメグたん、俺を後ろから追い越してメグたんと並ぶツカサ。


俺に追いつき、俺の横に立っている北白川サナ。


メグたんに首を絞められたままのラキちゃん。


俺は、注目されている。


俺は、決断を待たれている。


俺は、気付いた。


俺を生かしていたのは、北白川サナだけではなかった。


俺が参加した正義が勝たないデスゲームで、どのデスゲームでも、俺だけは、死に直面してこなかった。


なぜか?


俺が知らないうちに、お膳立てが済んでいたからか。


俺がまかり間違って、死なないように。


ヘマをしないで生き延びるように。


うっかり誰も殺すことがないように。


タケハヤプロジェクトの参加者として実績があるメグたんが、サバイバルゲームの前に、俺をツカサに引き合わせたのは、メグたんとツカサが俺を生かすかどうかの判断をするため。


メグたんは、アスレチックのデスゲームでモエカと会ったときの俺を観察していた。


デスゲームの中で、俺がどんな思考をして、どんな行動をするか、メグたんは、見ていた。


メグたんの中での俺への評価は、マイナス。


アスレチックゲームの終了後、俺と会ったツカサも、俺への評価は、辛かった。


ツカサの俺への評価が良くなったのは、サバイバルゲームで、外からツカサを追ってきた男とツカサと俺の三人で会話した後。


メグたんとツカサは、何のために、俺の何を見て、俺を判断していたのか?


サバイバルゲームで、俺を生かすか殺すか、を決めるためか?


メグたんとツカサが、サバイバルゲームで、俺生かすと決めたなら。


メグたんとツカサが、俺を生かす目的は何か?


メグたんとツカサは、タケハヤプロジェクトの参加者だ。


タケハヤプロジェクトの参加者は、デスゲームに参加する前に、デスゲーム運営と何らかのやり取りをしているのではないか?


俺を生かすことについてのやり取りを何か。


俺は、正義が勝たないデスゲームの参加者の中で、特殊だ。


正義が勝たないデスゲームから離れようとして、デスゲームに参加者にさせられたという経緯も。


佐竹ハヤトが後継に指名していたことも。


俺が参加したデスゲームの他の参加者には、俺のような事情はなかった。


俺以外の正義が勝たないデスゲームの参加者は、正義が勝たないデスゲームで殺し殺されるために、参加していた。


俺だけは、殺されるために、正義が勝たないデスゲームに招かれたわけではない、ということだ。


佐竹ハヤトから俺の名前を聞いていた元タケハヤプロジェクトの学生は、正義が勝たないデスゲームを体験した俺に、正義が勝たないデスゲームについての何かを期待している。


モエカは、正義が勝たないデスゲームの運営は、全自動だと言っていた。


最初に、佐竹ハヤトの後継の話を聞いたとき、システムのメンテナンスを期待されていると思った俺には、拒否感しかなかった。


全自動ということは、佐竹ハヤトの考えた仕様は、メンテナンスを必要としていないのではないか。


俺は、正義が勝たないデスゲームに参加する前、正義が勝たないデスゲームにコメントを入れる仕事を始めたときから期待されてきたのか。


佐竹ハヤトが、亡くなったすぐ後から、正義が勝たないデスゲームのコメント入力の仕事が俺に舞い込んだのは。


佐竹ハヤトは、佐竹ハヤトが生きている間、友達と仕事はしないと返事した俺を正義が勝たないデスゲームに巻き込まないようにしていたのではないか。


佐竹ハヤトの死により、俺へ接触することを止めるやつはいなくなった。


正義が勝たないデスゲームに参加させて、生かして脱出させようと企んだやつの望みは、正義が勝たないデスゲームのメンテナンスよりも大きな仕事。


デスゲーム運営が俺に用意する仕事が、何か、今の俺には想像もつかない。


大きな仕事を請け負うことと交換条件に、ラキちゃんの件をデスゲーム運営と交渉する機会が得られるなら、デスゲーム運営と話をするか。


俺の腹は決まった。

楽しんでいただけましたら、ブックマークや下の☆で応援してくださると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ