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200.メグたんvsラキちゃん、ときどき俺。ハコさんラキちゃんの関係性と、タツキとふーくんの関係性に類似点は?

ラキちゃんが、踏み込む。


メグたんは、避けない。


踏み込んできたラキちゃんの急所を狙うメグたん。


メグたんの一撃が当たる前にラキちゃんが、退く。


メグたんよりもラキちゃんの運動量の方が多い。


メグたんが攻める。


メグたんは、ラキちゃんの急所だけに手を伸ばす。


メグたんは、足技をかけない。

フェイクも使わない。


メグたんは、手だけを攻撃に使っている。


メグたんの手につかまれたら、アウト。


メグたんの手の動きから目を離したら、急所をつかまれて死ぬ。


メグたんは、弾む気持ちを隠さずに微笑んでいる。


笑顔で、ラキちゃんの命を奪うために、ラキちゃんへと手を伸ばすメグたん。


メグたんの笑顔なところが、メグたんと対峙する恐怖を増幅させる。


メグたんが、真顔や思い詰めた表情だったなら。


ラキちゃんも、俺も、精神的な余裕があった。


メグたんは、人殺しを楽しんでいて、人を殺すまでの経緯や、殺す瞬間までも、楽しく飽きないものにしようとしている。


正義が勝たないデスゲームに参加していなければ、メグたんに心から笑える日は来なかった。


そう、確信してしまえるようなメグたんの笑顔。


人殺しが性に合うメグたんは、どうして、刑事を目指したのか?


刑事が、人を殺して愉悦にひたるとは、誰も想像しない。


刑事は、犯人を逮捕する側だと、無意識下で認識している。


刑事は、正義だと。


メグたんが殺人犯だと狙いをつけて逮捕まで持ち込んだ、メグたんの同期で、ラキちゃんの先輩のハコさんは、刑事が適職だったと思う。


正義が勝たないデスゲームの他の参加者に疎まれながらも、人を殺さないで、自分自身も殺されないという立ち回りに成功し、正義が勝たないデスゲームからの脱出に成功した、ラキちゃんの先輩、女刑事の如月ハコ。


正義が勝たないデスゲームの参加者にならなければ、如月ハコは、やり手の刑事として実績を積み重ねていただろう。


そう考えたとき、だからか、と、俺は腑に落ちた。


女刑事、如月ハコさんが、正義が勝たないデスゲームへ参加させられた理由がつかめた。


同期のメグたんを逮捕し、頭角を現していた若手の如月ハコ刑事。


正義が勝たないデスゲームが如月ハコ刑事を欲したのではなく、別のところが、如月ハコ刑事に目星をつけていた、と北白川サナは語っていた。


優秀な若手が、やり手の刑事に育つのを嫌がる存在があったから、如月ハコ刑事は、正義が勝たないデスゲームに参加することになった。


やり手の刑事の存在を嫌ったのは、誰か?


野村レオと野村レオの捜査班の刑事達の辿った道筋と比較する。


タツキを重要参考人として、複数の集団暴行事件を調べていた野村レオのいた捜査班。


やり手の刑事だった野村レオは退職へ追い込まれ。


同じ捜査班の刑事のうち、一人は、首吊りを自殺と処理され。


もう一人は、心身の健康を損ない。


逮捕直前までタツキを追い詰めた優秀な刑事のうちの三人は、刑事でいられなくなった。


野村レオをはじめとする優秀な刑事を警察から排除したかったのは、誰か?


優秀さで頭角を現していた如月ハコが刑事として、警察にい続けることを邪魔に思っていたのは、誰か?


市井で暮らしながら、刑事として活躍し続けることは、如月ハコ刑事と警察にとっては難しいと警察が判断するだけの何かを警察はつかんだか。


複数の集団暴行事件の重要参考人になっていたタツキの背後にいて、警察がタツキを捕まえて事件の真相にたどり着くことを嫌った存在。


タケハヤプロジェクトの乗っ取りを企てた支援団体か。


如月ハコさんが、正義が勝たないデスゲームに来た理由は、タケハヤプロジェクトの乗っ取りを企てた支援団体に捕まらないようにするため。


警察は、正義が勝たないデスゲームに参加した如月ハコさんが、生きて脱出することを考えていなかったのだろうか?


如月ハコさんと交代で正義が勝たないデスゲームに参加することになったラキちゃん。


ラキちゃんの考察を始める。


ラキちゃんは、刑事になりたくて、刑事を目指して、刑事になったような気がする。


ラキちゃんと如月ハコさん、メグたんを比較したとき。


ハコさんとメグたんは、ずば抜けて、優秀な刑事だったのだろう、と推測できる。


俺は、正義が勝たないデスゲームに参加するメグたんの姿しか見ていないが、メグたんの行動には、ムラがない。


メグたんには、知性と理性と、洞察力、行動力、決断力がある。


メグたんとラキちゃんの戦いは、決定打がないまま、ラキちゃんが疲弊する展開が続いていた。


俺は、足元の土をつかんでは投げる、を繰り返している。


単調で単純な嫌がらせ。


土をかぶりながら戦いたいとは考えていないメグたんは、俺から土が飛んでくると迷惑そうにしている。


実害があるとは言えない程度の迷惑さ。


土は、メグたんに当たったり、当たらなかったり。


土をつかんで投げる俺をラキちゃんより先に排除する程の被害がメグたんには出てない。


メグたんは、まだ、俺の土投げを止めさせようとはしていない。


メグたんの中で、苛つく感情の波は起きている。


ラキちゃんとの戦い開始時は、十割十分だったラキちゃんを殺すことへの関心は、九割くらいに落ちている。


今も、飛んでくる土にイライラしているメグたんは、イライラしている様子をあらわにするだけで、取り乱さない。冷静そのもの。


ラキちゃんは、メグたんや如月ハコさんと比べると、一般人より刑事に向いてはいるが、メグたんとハコさんのレベルには追いついていない。


タツキのおまけで、正義が勝たないデスゲームに参加していたふーくん。


如月ハコ刑事と共に行動していた佐藤ラキ刑事。


正義が勝たないデスゲームへのラキちゃんの参加は、如月ハコ刑事のおまけだったのではないか?


タツキに引っ張られて理由もわからずに正義が勝たないデスゲームに参加していたふーくんとタツキとの関係。


ハコさんの交代要員だったラキちゃんとハコさんの関係。


両者は、まるで同じではないが、似ていると俺は思う。


俺自身が、ラキちゃんのパワーアップになれないなら、俺は、メグたんのパワーダウンを狙う。


俺は、黙って土を投げていく。

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