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20.外野の女子から執拗にふーくんが狙われた理由。ラキちゃんは、ふーくんに提案したが、ふーくんは、ラキちゃんの意図をよみ間違えた返事を?

ラキちゃんの解釈だと。


デスゲームから脱出できるのは、死体だけ?


生きているうちはデスゲームから出られない。


死んだら、解放される。


ふーくんが、デスゲームから出たいというから、叶えてやる、という男リーダーの言い分を当てはめると。


男リーダーは、ふーくんを死なせようとしていることになる。


ラキちゃんは、表情も声も硬い。


ラキちゃんは、ふざけていない。


ラキちゃんは、幼馴染のふーくんが騙されて連れてこられて、騙されたまま殺されようとしているのを見て、声をあげた?


男リーダーは、声をあげたラキちゃんに、愛想笑いと分かるような愛想笑いをしている。


ラキちゃんの刺すような視線と、男リーダーの無遠慮な視線が交わる。


「ふっしーには優しいのに、俺には優しくない。」

と男リーダー。


「あなたに優しくする理由がある人は、あなたを使いたい人。

違う?」

とラキちゃん。


ふーくんは、ラキちゃんと男リーダーが、目の前でバチバチにやり合いそうな雰囲気を察して困っている。


「ラキちゃん。あのさ。」

とふーくん。


ラキちゃんは、強めに遮った。


「さっきから見ていたら。


外野の男子に攻撃されていることばかりに気を取られているけれど。


外野の女子から執拗に攻撃されていることを気にしないと。」

とラキちゃん。


「何を気にするって?」

とふーくん。


「ドッジボールは、当てられた分、持ち点が減る減点方式。


外野の女子は、今日までの減点が多くなかったふーくんの、大幅な減点を狙っている。


分かる?


リーダーが、ふーくんを狙わせた理由だよ。」

とラキちゃん。


「分からない。」

とふーくん。


ふーくんは、反射的に、分からないと答えた。


分かりたくない、のかもしれない。


「外野の女子は、今日のドッジボール開始前までの段階で、一番持ち点が低い。


このまま、何事もなく、今日の試合が終わると、外野の女子の命運は今日で終わり。


ふーくんの持ち点を外野の女子より低くすれば、外野の女子の生存率がアップ。


外野の女子とリーダーは、外野の女子を生かすために、共同戦線を張った。


ふーくんが、デスゲームから出たがっている、という情報を使って、ふーくんがデスゲームから今日中に出られるように、このドッジボールの試合を利用して死なせてやれ、というのが、リーダーの指示。」

とラキちゃん。


「妄想がたくましい。」

と男リーダーは、せせら笑う。


「外野の女子が、今日死ぬかどうか、で、妄想かどうか判明する。


ふーくん、生きて結末を見届けたい?」

とラキちゃん。


ふーくんは、突然の情報量についていけていない。


「ふーくんが、死体になっても、外に行きたいというなら、私は、ふーくんが持ち点を減らすことには何も言わないことにする。


事情も何も知らないまま、利用だけされて殺される人生を、ふーくんがよしとするなら、もう、私は何も言わない。」

とラキちゃん。


「それだけ聞かされたら、殺されたい、とは思わない。

ラキちゃんは、庇ってくれるんだ?」

とふーくん。


「ふーくん。


私の足を引っ張ったら、先に始末するって、私が言ったこと、もう忘れている?」

とラキちゃん。


「へ?だって。狙われているのは、今、俺だけなんだし。」

とふーくん。


「リーダーの持ち点は何点か知らないけれど、今からリーダーの持ち点を減らしていけばいい。」

とラキちゃん。


「え?」

と凍り付くふーくん。


「ふーくんが、リーダーの持ち点を減らしたいなら、協力する。


誰かに助けてもらうことしか考えられないふーくんは、迷惑でしかない。


今日死んでも、明日死んでも、誤差の内。


私に迷惑かけるくらいなら、今日死んでおけば。」

とラキちゃん。

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