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194.『ラキちゃんを助ける許可がほしい。』『私の許可、いる?』メグたんが俺に塩対応な理由。

メグたんは、興味深そうにラキちゃんを見ている。


俺がどれだけ喋っても、メグたんの関心は、俺にはない。


モエカとメグたんの関係は、モエカが気を遣っていた。


メグたんは、ラキちゃんを構おうとしている。


構い方が、デスゲーム特有なのは、ここが正義が勝たないデスゲームの中だからか。


メグたんの性質だからか。


メグたんが飽きる前に次の話題を投入した方がいいのは分かっている。


俺は、気遣いの求められる会話を知ったことではないと投げてきた。


誰かの関心をひくための会話を俺がするのか?


話題を考えるのは、止める。


思いつくまま話すか。


「俺は、周りに合わせる気がなく、それでも問題なかった。

話す必要があれば話すが、必要を感じない相手とは話さない。

会話に労力を使いたくない。


友達は、一人いた。


一人いれば、十分だった。


ここ何年か、会話をしていなかったが、話すことがあるときに話せばいいと思っていた。


話ができなくなる日が来るとは思わなかった。


佐竹ハヤトは、いつの間にかいなくなっていた。


俺は、正義が勝たないデスゲームに参加してから、見ず知らずのやつらと話す機会があり、会話している自分に驚いた。


佐竹ハヤトと、もっと話そうとしなかったことを俺は後悔している。」


メグたんは、俺の話を聞き流している。


「ショウタは、私と話したい?」

とラキちゃんは、俺に背を向けたまま聞いてきた。


「ラキちゃんと話す機会は、無駄にしない。」


「ショウタは、頑固?」

とラキちゃん。


「俺が頑固でないと、ラキちゃんは、俺と話さない。」


「うん、まあね。」

とラキちゃん。


俺に背中を向けているラキちゃんの顔は見えない。


苦笑しているように感じる。


俺の粘り勝ちは、もうすぐ。


「ラキちゃんを助ける許可が、俺は欲しい。」


「私の許可?いる?」

とラキちゃん。


「ラキちゃんは、刑事として、俺を逃がそうとする。


勝手に助けようにも、助け方を俺は知らない。


そもそも。

俺は、ラキちゃんに、声に出して頼まれたい。


ラキちゃんの指示を聞いて動く方が、ラキちゃんの助けになる。」


メグたんは、ラキちゃんがなんと言うかを見ている。


くるりと顔だけを俺に向けたラキちゃんは、俺がひかないことを悟った。


「ショウタ、助けて。」

とラキちゃんは照れた。


「任せろ。」


ラキちゃんに、助けて、と言われたら、堂々と助ける。


「ラキちゃんは、足手まといが増えていいの?


足手まといは、前のデスゲームにもいて、誰の役にも立たなかったわ。


いらないなら、早めに捨てるといいわ、ラキちゃん。


ラキちゃんの苦労が増えるから。」

とメグたん。


メグたんが、俺に厳しい理由が判明した。


モエカとメグたんも参加したデスゲームで、俺は、メグたんに誰の役にも立たない認定を受けていた。


誰かの役に立ちたい、という発想がわいてこない俺。


アスレチックのときの俺は、モエカを死なせないことを一度は試みている。


俺は、メグたんの役に立つことをしていない。


メグたんは、モエカを殺したがっていた。


むしろ、妨害している。


モエカを殺そうとする勢いを妨害したが、俺は途中までで妨害から離脱し、モエカは、亡くなった。


結果として。


誰かの役に立ったか、というと。


誰の役にも立っていない。


俺は、モエカを見殺しにしたいとは考えていなかったから。


俺が生き延びるために見殺しにする選択をしたことは、一本の杭のように俺の心に刺さっている。


一晩、二晩寝たくらいで、忘れることはない。


俺は、俺の考えを最優先にする。


メグたんは、正義が勝たないデスゲームに参加しているタケハヤプロジェクトの参加者としての意見を出していると思う。


メグたんが思う役に立たない俺が、ラキちゃんの役に立たないとは限らない。


俺には、ラキちゃんを助けたい意欲がある。


ラキちゃんは、俺を庇ったとき受けた、呼吸が苦しくなる打撃の影響から少しずつ抜け出してきた。


全回復は、無理でも、七割動ければ、今は御の字。


メグたんvsラキちゃんと俺。


もう少し、時間を稼ぎたいが、どうしたらいいか。

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