150.正義が勝たないデスゲームに、俺を関わらせ続けたかったやつがいたから、俺は、正義が勝たないデスゲームの参加者になって、ここにいる。
人の殺し方を知っているメグたんが、モエカの側にいるのは、デスゲーム運営の意思。
デスゲーム運営は、モエカの側にメグたんをおいた。
一方で。
タケハヤプロジェクトの他の学生の側に、デスゲーム運営から送り込まれた参加者はいない。
デスゲーム運営は、モエカの隣にいるメグたんを通じて、タケハヤプロジェクトの学生を操作してきたか?
同じ部屋にいるタケハヤプロジェクトの学生と、メグたんといるモエカを繋いでいるのは、デスゲーム運営から送り込まれたメグたんか?
デスゲーム運営は、今日のアスレチックのデスゲームが始まる前まで、モエカを特別扱いしてきた。
俺がモエカに話しかけたときのメグたんは、俺を警戒していた。
デスゲームが始まってからのメグたんに、モエカを気遣う素振りはない。
デスゲーム運営は、今日のアスレチックのデスゲームでモエカを切り捨てると決めているのか?
タケハヤプロジェクトの学生にモエカの切り捨てさせるのか?
タケハヤプロジェクトの学生が、佐竹ハヤトを切り捨てた場面を、モエカを使って再現するのか?
モエカの発言によると、佐竹ハヤトとモエカは、プラトニックだが、気持ちは通じ合っていたことになる。
佐竹ハヤトとモエカの関係性は、佐竹ハヤトとモエカを同一視する理由にはならない。
タケハヤプロジェクトの学生の中で、モエカは、佐竹ハヤトに一番近い存在ではあった。
全て、佐竹ハヤトに帰結する。
正義が勝たないデスゲームを始めたのが、佐竹ハヤトであることと関係があるのか?
デスゲーム運営は、タケハヤプロジェクトの学生に何の知識も与えないようにしていた。
今日、俺とタケハヤプロジェクトの学生を引き合わせたのは、偶然か?
俺は、メグたんに声をかけられたいタケハヤプロジェクトの学生と同じデスゲームに参加している。
タケハヤプロジェクトの学生ではなく、俺に何かをさせたいのか?
時系列に出来事を並べて考える。
正義が勝たないデスゲームは、佐竹ハヤトが始めた。
佐竹ハヤトの死後、俺は、正義が勝たないデスゲームにコメントを入れる仕事を始めた。
正義が勝たないデスゲームの仕事から、手を引こうとしたら、拉致されて、正義が勝たないデスゲームの参加者にされた。
起きた出来事を時系列で追っていくことで、導き出される答えは。
何者かが、正義が勝たないデスゲームに俺を関わらせ続けたかった、ということになる。
俺を正義が勝たないデスゲームに関わらせたかったのは、誰か?
一人しかいない。
佐竹ハヤト。
ただ一人、俺の友達だった男。
なぜ、佐竹ハヤトは、俺を正義が勝たないデスゲームに関わらせたかったか?
俺が、佐竹ハヤトに信頼されていたから。
正義が勝たないデスゲームに、俺が携わっている状態を、佐竹ハヤトは維持したかった。
佐竹ハヤトにとって、俺は、正義が勝たないデスゲームを正常に運用するための切り札だったのか?
佐竹ハヤトは、自身の没後、正義が勝たないデスゲームを託せる人間は、誰かと考えて、俺に白羽の矢を立てた。
佐竹ハヤトが、俺に託したのは、俺しか託せるやつがいなかったからだろう。
俺が佐竹ハヤトの立場でも、俺を指名する。
佐竹ハヤトが、俺を選んで、俺に正義が勝たないデスゲームを託したということは。
佐竹ハヤトの死後、俺に託さないといけないような事態が、正義が勝たないデスゲーム内で起きることを、佐竹ハヤトは予期していたということになる。
デスゲーム運営と佐竹ハヤトの思考は、どの程度、シンクロしているのか、不明な点に不安はあるが。
デスゲーム運営が、タケハヤプロジェクトの学生と俺を引き合わせたなら。
タケハヤプロジェクトの学生に関する何らかの働きを、デスゲーム運営は俺に期待している。
デスゲーム運営は、タケハヤプロジェクトの学生を生かしていたが、歓迎していなかったということか?
俺は、メグたんの次の一手を待った。
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