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149/472

149.メグたんを観察していたら、気づかれた。タケハヤプロジェクトの学生を観察してみると。モエカに対する排除欲求の理由に思い至った。

俺の話を聞いたタケハヤプロジェクトの学生は、タケハヤプロジェクトの学生内での自分自身の立ち位置を見つめ直しながら、目立つのは、誰かと、互いに目で探している。


俺の話の前後で、モエカの様子に変化はない。


モエカは、今以上に悪くなることはない、と状況を飲み込んでいるのか。


メグたんは?


メグたんには、変化があった。


メグたんは、モエカの隣でいる。


メグたんは、モエカの隣にいながら、モエカに注意を払っていない。


メグたんの視線は、タケハヤプロジェクトの学生、一人一人の間を動いている。


メグたんは、デスゲーム運営から、何らかの指示を受けているとは思う。


メグたんが、動きを見せたのは、タケハヤプロジェクトの学生に、今までのスタイルでこの先を生き抜くのは難しいことを俺が話した後。


デスゲーム運営は、どんな指示をメグたんに出していたのか。


今から、メグたんは、どんな動きを見せるのか?


俺は、メグたんに注目した。


しかし、じっと見すぎていたようだ。


メグたんは、俺の方を見ないで、視線を遠くに投げた。


失敗した。


それにしても。


デスゲーム運営から送り込まれているメグたんは、どういう経緯で、デスゲームに参加しているのか。


人を殺すことにためらいはないが、血に酔ってもいないメグたん。


メグたんからは、人殺しに対する熱意が感じ取れない。


人殺しをすることに対する高揚感も感じ取れない。


人殺しをすることに対する嫌悪感は、もっとメグたんから感じ取れない。


メグたんには、生き延びるために、殺して、殺して、殺してやる、というようながむしゃらさがうかがえない。


機械的に人を殺せる?


いや、違う。


人殺しを、生きていくための日常にしてしまっているのか。


ドッジボールのときのメグたんは、人の殺し方を知っていて、どの程度まで人体を傷つけたら、人が動けなくなるか、を知っていた。


おーちゃんにナイフを突き立てたときのメグたんは、おーちゃんが完全に動けなくなるような傷を、あえて与えなかったように思えてならない。


メグたんは、デスゲームを停滞させないために投入されているのか?


メグたんが、アスレチックのデスゲームで何をするのか、興味深くなってきた。


俺が乱した予定調和を、メグたんはどう活かすのか。


メグたんを見すぎていたから、メグたん以外にも目を向けるか。


気のせいでなければ。


メグたんは、注目を集めている。


モエカ以外から。


モエカは、メグたんが横にいることに慣れているのか、横にいるメグたんに気を許しているのか、メグたんをちらちら気にすることはない。


俺のように、じっと見ているタケハヤプロジェクトの学生はいないが、ちらちら様子をうかがっているタケハヤプロジェクトの学生はいる。


全員ではないが、何人か。


メグたんの視界のど真ん中で、メグたんを見つめているタケハヤプロジェクトの学生はいない。


メグたんの視界に入るか入らないかぎりぎりの場所から様子をうかがっているタケハヤプロジェクトの学生も、メグたんを意識して、メグたんの視界の中にいる学生も、メグたんに声をかけられたがっているように見える。


自分からメグたんに声はかけないが、メグたんに見られていることは意識しているタケハヤプロジェクトの学生。


メグたんは、タケハヤプロジェクトの学生に声をかける習慣があるのか?


メグたんが、タケハヤプロジェクトの学生と行動することが少なくないとして。


メグたんに声をかけられようとするタケハヤプロジェクトの学生。


対して、メグたんの横に自然と並んでいるモエカ。


美人と美人がいる場合。


より好みの方に愛想よくなることもあるが、どちらにも不親切にはしない。


メグたんとモエカの組み合わせは、美人と気に食わない女がいる場合に当てはまる。


メグたんと仲良くなりたいが、モエカは目障りというところか。


モエカに対する、排除要求の高さは、モエカが佐竹ハヤトの自殺に手を貸したからではなく、メグたんの横にいるモエカが邪魔だからか?

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