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ロマンティックRPG  作者: 初めての書き出し小説風
15/21

第15話 東の村:モール

ミラとアリトは依頼を受ける為、ギルドへやって来た。

アリトが選んだ依頼は素材の採取。

そして2人は依頼主が居る東の村へ向かうのだった。


          ーー

そして現在……


ヒューー…


2人は空飛ぶ布団で移動していた。

そして出発してから数十分後。


「アリト!村が見えて来た!」


「それじゃ、また手前で降りるぞ」


「そうだったね!」


ヒュル~…

スタ。スタ。

2人は地上へ降りる。


シュッ


スタスタスタ…

空飛ぶ布団をしまい、村の入り口へ歩いて向かった。



スタスタ。


「ここが依頼人の居る村“モール”ね」


「ザ・村…だな」

(建物や人の数が街より極端に少ない)


キョロキョロ。


2人は辺りを見渡す。


「依頼主の家はどこかな?」


「んー…」

(聞いて周るしか無いか)


スタスタ…


タッタッタ!

突然2人を目掛けて人が向かって来る。


「こんにちは!」

元気いっぱいで話しかけて来たのは、一人の少女。


「…?」

アリトとミラは目を合わせる。


「お姉ちゃん達、冒険者でしょ?」


「えぇそうよ!」

(なったばかりだけどね…)

ミラは胸を張って答えた。


「メルの紙見てくれたの?」


「メル…?」


「メルはメルの名前だよ!」


「…これか?」

ペラッ

勘付いたアリトは持っていた依頼の紙を見せる。


「わぁ~メルのだ~!」

「ありがとう!」


なんと依頼人はメルという少女だった。


「まだ依頼を達成していないぞ?」

アリトが反応する。


「ううん」

「メル、この村へ来た人みんなに冒険者なのか聞いてたの」

「でも、みんなメルの紙持っていなくて…」

「だから…もう……」


「もう大丈夫だ、俺らが居る」

メルの悲しげな表情を見たアリトは食い気味で話す。


「へ?」


「君…メルの依頼はなんだ?」


ゴソゴソ…

バサッ!

「この薬草を取りに行きたいの!」

メルは絵が描かれた1枚の紙をアリト達に見せながらそう言う。

「でも村を出ると危ないってママが…」


「母親はどうしてるんだ?」


「…」

少女は(うつむ)く。


「じゃあメルちゃんは、お家でお留守番しててね」

ミラはメルと視線を同じ高さにして、そう言った。


「やだ。メルも行く…」


「…」


「…」

アリトとミラは目を合わせる。


「メルちゃん?いい?」

「村の外には魔物が…」

ミラが説得しようとすると…


「行こうか、メル」

アリトがミラを制して喋りだす。


「いいの⁈」

メルの顔が一気に明るくなった。


「えっアリト…本気⁈」


「大丈夫だ、俺が居る」


「わぁ仮面のお兄ちゃん、ありがとう!」

ピトッ

メルはアリトにくっついた。


「ちょっとー…」

呆れた顔をするミラ。

「もしもの時はちゃんと“私も”守ってよ?」


「1人守るも2人守るも同じだ」


「私にとって騎士は1人だけなのに」

ミラはつぶやく。


「ん?」


「なんでもないっ」

「じゃあメルちゃん、薬草がある場所まで案内してくれる?」


「うん!分かった!」

「こっちこっち!」

アリトの手を引きながらメルは戦闘を歩く。


スタスタスタ…


かくして、アリト達は3人で行動する事になった。



数十分後……



一行は村からさらに東へ向かい歩いている。

そしてそこは草原だった。



スタスタ…


ガサガサッ!


「ギュルー!」


「魔物か」


3人の前に現れたのは、鋭い前歯と大きな爪を持ったウサギ。


「怖いよお兄ちゃん…」


「メルはミラの後ろに…」


「私がやる」

すかさずミラが言い放つ。


「…」

「分かった」


「あれが十級魔物ミッシュラビットね」


「…」

(ウサギにしてはデカくないか)


その魔物の全長は1メートルを超えている。


「私の魔法をくらいなさい!」


シュルルル…

バンッ!


プスンッ。

魔法は魔物の胴体を貫通する。


「キュイィ…」

バタ。

魔物は息絶えた。


「どうよ、アリト!メルちゃん!」


「お姉ちゃん、つぉーい!」


「やるな…」

(初めての魔物なのにビビッて無かったな)


「さっ、このまま進むわよー!」

勢い付いたミラは先頭を歩く。



スタスタ……



道中、現れた魔物はミラが率先して討伐していった。


「ねぇねぇ」

「お姉ちゃん達は恋人同士なの?」


「え⁈ち、違うわよ?」


「ふ~ん…」

「あっ!あそこにあるって本に書いてあったよー?」


「あの森の中ね!」


スタスタスタ…



薬草がある森を発見した3人はそのまま森の中へ入って行くのだった。



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