第1話 勇者召喚1
今回は転移先のところで起きた話です。
~ベーフ国王都王城内にて~
「それではこれから勇者召喚をする」
玉座に座っている王様らしき人物がそう高らかに宣言すると、十人ほどのローブをまとった魔導師のような人たちが円形に並び一斉に何かを唱え始めた。その人たちの中央には魔法陣のようなものがありそれが少しづつ赤く光り始めた。
この頃、ベーフ国では魔物の大量発生や異常気象、感染症などで国内が荒れていた。過去の資料や史書を読んでもこのようなことが起こっていた記録がなかったためか、ある資料に書いてあった「勇者召喚」というものをすることにした。
この国では過去に1度勇者が召喚され、そのおかげであらゆる危機を乗り越えられたという言い伝えがあった。ほとんどの者はおとぎ話として言い伝えていた。だがこれは実際の出来事で、王都の一部の人(位の高い方)にしか知られていなかった。そしてこの「勇者召喚」と書いてある資料とはまさにその勇者の召喚法について書かれているものだった
資料を読み解いていくうちに、「勇者召喚」に必要なことが3つ分かった。
① 12人の魔導師を集めてその中心に魔法陣を描く
② 合計50000の魔力を持って術を起動
③ 長い言葉を一語一句同時に間違えずに唱える
まず①はただ集めてそこに魔法陣を描くだけの単純な作業だ。
だが、問題なのは②と③なのだ。
まず②。この国では魔力の平均は500と言われていて王都で使えている魔導師でさえ3000あるかないかくらいであった。12人で50000の魔力を放出するとなればどんなに少なくとも4000の魔力を持っていなければ話にならない。
そして③。これがかなり厳しいところなのだが、12人息ピッタリで1分以上読まなくてはいけないものをタイミングずらさずに読めるのか......。ここだった。これがなければすぐに実行していたがこれが失敗した時のことが書いていなかった為、容易にやることは出来なかった。
だが現にこの国の危機が迫っている以上、もはや勇者召喚はやらなくてはならないもの。失敗云々言っていられない状況なので王は4000以上の魔力の持ち主を魔導師の中から集めた。
集まった魔導師の魔力は合計で50103という現状から行くと、全力を出し切っても成功するか不安なところではある。だが、もう後戻りすることは出来ないくらいに切羽詰まっていた。
その20分ほど過ぎた頃、王城のとある一室で必要な準備を全て整えた。
成功したいが、失敗したらどんな代償が来るか分からないこの儀式を始める前に玉座に王が座った。
そして王の一言の後、召喚が始まった。
おかしな言い回し、誤字脱字等ありましたら報告お願いしますm(_ _)m
また、コメントで質問等あれば活動報告の方でいくつか掻い摘んでお返ししていければなと思っているのでどんどんコメントください!(応援コメントがもちろんいちばん嬉しいです!)