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ナイルの箱庭 皇帝の銀のコイン  作者: 高木まゆみ
1/1

皇帝と 神になったアンテイノー(ナイルの箱庭 皇帝の銀のコイン)

イタリアローマ郊外 遺跡のワニの彫像に襲われそうになり

幻想ファンタジー

※重複投稿で他サイトにもありですm(__)m

イタリアに住む従兄弟のもとに遊びにきた…まだ幼い子供の頃の話


ナイルの箱庭…皇帝の銀貨…あの時の銀のコインが

今も私の手の中にある…あの束の間の思い出…

あれは夢、幻…ナイルの箱庭


ローマ貴族の郊外の邸宅の庭、緑の迷路でかくれんぼで遊び、

それから…歳上の従兄弟は笑いながら言う

「この近くにハドリアヌス帝の別荘跡地があるよ、遊びに行こうか」


歳上の従兄弟に誘われ、行ったのは…広々とした遺跡の跡地…

円形のドーム型の泉やら建物の跡

そして緑の野原で見かける数多くの彫像…まだ年若い青年像アンテオキア


エジプトにも似た名前の都市がある…彼の名前から取ったものだと言う

この遺跡のテイボリとは縁が深いハドリアヌス帝とアンテオキア


従兄弟は、僕の顔をしみじみと覗き込み、呟いた…


「そう言えば、似てるよね」…

「誰に?」「この彫像のアンテオキアに似てる

情感的で綺麗な顔立ち…柔らかな毛とか…ふふ」愉しげに笑う従兄弟


「このテイボリは彼の別荘跡地…あ!見てごらん」

従兄弟の彼が指さすのは、長方形の池 周りに白い彫像や柱の後がある…それからワニの彫像


そこはナイル川のイメージで創られたもの…ナイルの箱庭さ‥‥」


「アンテオキアはエジプトのナイル川で溺れてワニに食べられたんだよ


本当かどうか…分からないけど…古代エジプトの人達はワニに食べられた人は神になるらしいよ


ハドリアヌス帝は 嘆き悲しんで 


それから 愛する人へのモニュメントを沢山 作ったんだ・・

エジプトに神殿を作り それから・・


新しい都市に 愛するアンテイキアの名を付けて


それでも まだ哀しくて


この巨大な別荘・・彼が廻った都市の箱庭にも 沢山 彫像を置いたのさ


「ここ・・

ナイルの箱庭のワニの彫像に触れてごらんよ」


「え?」


「そっとだよ・・。」


[ただし 左手の一指し指で そっとだよ」


「じゃないと ワニが目を覚まして 君を食べられちゃうかもね・・」


従兄は笑う


言葉につられて しゃがみこみ 言われた通り 


左手の一指し指で

そっと ワニの尻尾に触れてみた

[ただし 左手の一指し指で そっとだよ」


「じゃないと ワニが目を覚まして 君を食べられちゃうかもね・・」


従兄は笑う


言葉につられて しゃがみこみ


言われた通り 左手の一指し指で そっと ワニの尻尾に触れてみた


「気を付けて・・

アンテイノーみたいに食べられないように・・ふふ」


奇妙な笑み

まるで 道化師が悪戯をたくらむ 笑顔みたいに・・


「え!」と驚き

従兄の方へ振り返った瞬間


グオオオ・・という低いうなり声

白いワニの彫像が 命を得たように動きだし

大きな口を開けて こちらを見ている


従兄は言う

「アンテイノーみたいに 神になるかい?

神殿を建ててあげるね・・


でもワニに食べられて生贄にならないといけないよね・・。」


奇妙な笑顔従兄弟の笑みまるでイタズラを企む道化師のような

えっと驚き、振り返り…従兄弟を見る視線を外した僅かな時間

グォォという不気味な唸り声白いワニが僕を睨み…

ゆっくりとその姿は大きくなり…


そして口を開く


慌てる駆け出して走り逃げる


走り逃げ回る場所の風景は

遺跡でない 建物に

それは白亜のギリシャ風の神殿のような場所に変わっていた…。


ワニは まるで水の中で泳ぐような動作で

宙に浮かび川の中で獲物の魚を追い回すかごとく僕を追い回す


豪華な建物の彫刻の施された柱にぶつかり大理石の床に倒れこむ…

ゆらり…倒れこんだ僕に気がつかず立ち去る白いワニ…

助かったのかな…半ば泣きながら…安心して一息…


白い大理石の床

大部分が白い大理石をメインにしながらもまるでモザイクで飾るように

色違う石が埋めこまれ幾何学的に飾られている


とても綺麗だった

何か小さな物が落ちている…小さな光で煌めき


「何かな?」


手に取ると銀色のコイン

月桂冠の冠にギリシャ風古代の衣を纏う男の横顔

昔の貨幣だ


古代の皇帝かな?


柱の向こうから男が現れた

「ここは他の者が立ちいる事が許されない場所

何者だ?」


男は話ながら僕を見つめひどく驚いた顔をする

アンテイオキア…

「アンテイノー・・」僕を抱きしめる


「・・いいや アンテノーが こんな子供であるはずがない

出会った頃は まだ子供だったが・・そう」

「だが・・なんと よく似てる・・」涙が浮かんだ その瞳


「珍しい異国の服装をしてる・・どこの国の使節の妻子かな?

心配はいらぬ 身内を探すから」

彼は微笑んだ


そして 美しい広大な庭園を歩き出す

 静かに 互いの話を重ね

それから あのナイル川のワニのいるモニュメント近くの椅子に腰掛ける

懐かしい大切なものを見るように 見つめる瞳

切なげに・・


「ハドリアヌス帝さま」「うむ」 「実は・・」

「!わかった すぐ参る すまぬが ここで待つがよい

部下に 身内を捜せる・・それから そこの者 この子になにか飲み物を」


彼は立ち去り・・誰もいなくなった その場所に 椅子に腰掛ける


すると・・グオオ・・うなり声


ハッとすると 彫像のワニが 宙を浮いて 口を開き こちらへと

迫ってくる

「うわああ」僕は悲鳴をあげて 逃げ出す

ぐるぐると走りまわり・・それから

足をとられ、倒れこむ それから暗転


「大丈夫かい?」心配そうな従兄弟の声


「・・・」

「倒れて 気をうしなってたんだ?頭をうってない?」


「・・・あれは夢?」ちゃりん

僕の服のポケットから 音がした 古い銀貨・・

皇帝の顔が刻まれた 銀貨が一枚


よく見れば・・その銀貨の横顔は あの初老の男の顔

切なげな瞳をした ハドリアヌス帝・・。




(・重複投稿作品です)

某漫画雑誌でイラスト描いてました

ツイッターnonotya

重複投稿です

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