不思議な空間
「れ、レオ!?」
レオの他にもシア、マナ、アイリス、ユリウス君にギル君。皆が揃っていた。やっと会えた!
「………ウルフ」
ギル君が倒れている狼に声をかけるのを見て分かってしまった。狼はギル君の魔獣だったんだ。
「もしかしてその狼、ギル君の魔獣?」
「……そうだが」
どどどどうしよう!人の魔獣をアンナチュナルと間違えて攻撃してしまった。リアを見るとリアもぶるぶる震えていた。
「…大丈夫か、狼。誰にやられた?
」
『うっ……あ、主やないか!主の探しておった内の二人を見つけたで』
狼は元気そうにペラペラと喋り出す。疑問に思ったが、この狼が話す言葉は何語なのだろうか?
「何だよお前の魔獣、よく分かんねぇけど面白い喋り方するな」
『分かるんか?主には分かって貰えなくて寂しかったんよ』
よく分かんないけどレオと狼は仲良くなったみたいだ。
「それより出口を見つけた。全員揃ったならここから出るぞ」
顔色一つ変えずそう言い放つギル君だが何も知らなかった私とリアは驚きだった。
『わいが出口を見つけたんやで。凄いやろ?』
「あははは……あれ、そう言えばまだリエン君が帰って来てないよ」
そう、まだリエン君以外全員揃う前に見回りに行ったまま帰って来ていなかった。
『リエン君?そんな奴の匂いはしないけどなぁ?』
狼がクンクンと地面に鼻を付けて匂いを嗅ぐがリエン君の匂いは見つからないらしい。
「リディア、リエンと一緒に居たんだろ?」
「そう、なんだけど皆が来る前に見回りに行っちゃったの」
運が悪い…そう思った。せっかく皆が揃い出口も見付かった。あの時、止めていれば…
「…とりあえず探してみよう。まだ近くに居る筈だ。離れないようにまとまって歩こう」
ギル君の言う通り、私達はまとまって歩く。広い迷路のような空間の中でリエン君を探す事が出来るのだろうか?
『…せめてそのリエンという人物の匂いが分かれば良いんやけど』
匂い…か。あいにくリエン君の持ち物を持っていない。それに普通に探しても無理な気がする。
「こんなに探しても居ないなんて」
おかしい。何かがおかしい…最初にこの地下空間に来た時と何か空気が変わっているような気がした。
━━━━━ヒュューーーーー
突然の突風。目も開けてられず、立っているのもやっとな程強烈。やがて誰かが呼ぶ声がして私は目を覚ました。
「うっっ……えっ!」
目を開けると同じ地下空間だが違う。行き止まりになっていて逃げ道が無い状況でリエン君は巨大なアンナチュナルと一人で戦っていた。周りはゴツゴツの岩で囲まれ、思いっきり当たれば怪我をしそうだ。
「ん、あれ?ここは何処って!何あれ」
マナが目を覚ました。リエン君は鉄で造られた巨大な龍と戦っていた。あれはアンナチュナルなのか、さっぱり分からないが戦っているという事は敵なのだろう。
「お前達……そうか、揃ったか」
「リエン君!この龍は何なの!?」
「俺にも分からない。見回りをしている時、突風に見舞われ気が付いたら…ここに居た」
私達と同じだ。とにかく私も戦わないと!幸い、鴉は言うことを聴いてくれる。
「…あれ、ここは。ふぇっ!何ですかあれ!」
「うわぁぁ!り、リア俺の後ろに居ろ」
「…あれは龍か?」
「何よ、あれ!」
「あ、あんなのと戦うのかよ」
「………」
皆、次々に目を冷まして目の前の龍を見る。この地下空間から出る為にはこの龍を倒さなければいけない。




