一人ぼっち
俺は一人で地下空間を進んでいる。一人になったのはリディアを探す為。昔からリディアは一人で居る事が不安そうでいつも俺にくっついて居たんだ。離ればなれになった今も、怖くて動けないかもしれない。
「………これで良かったんだよな」
自分に問い掛けるように言う。いくらリディアの為でもアンナチュナルに襲われてるアイリス達を置いて一人、離れた。少し罪悪感みたいなのが残る。
「ん?へへっ、こっちにも敵か」
広い地下空間。目の前には見たまんま、岩の塊みたいなのが居た。俺の虎とは相性が悪そうだ。
「行くぜっ、求めるは力!奴をぶっ倒せ虎」
『……レオ、どうやら相性が悪そうです。お仲間の元へ戻った方が』
「…一人で良いんだ。虎、アタック!」
『……承知』
虎はアンナチュナルに向かって突進する。物凄い砂煙。何も見えねぇ。
砂煙が引き、見えた物はアンナチュナルに突進した筈の虎が傷だらけで倒れていた事だ。やはり相性が合わなかったらしい。
「ぐっ、クソッ」
自分の魔獣が倒された今、俺は守って貰う者を失った。命が狙われる。
“…ショウ…キョ”
岩のアンナチュナルがそう言うと空中に無数の尖った岩が浮かんだ。先端は尖り、人間に当たると致命的だ。座標は俺に向けられている。
『…に、逃げるのだレオ』
必死に起き上がろうとしている虎も怪我をしている。奴の攻撃から俺を守れない。
「こんな所で……終われるかよ」
まだ始まったばかりだ。リディアの夢に一歩近づいた…夢が叶うまでリディアの側に居ると誓ったんだよ、クソッ。
ヒュン、ヒュン、ヒュン、ヒュン
アンナチュナルが尖った岩を飛ばす。俺に向かって一直線に飛んで来る。
………ごめん、リディア
地下空間中に響き渡る爆発音。虎の遠吠えが響き渡った。




