旧校舎
巨大な門をくぐり抜け中に入る。城のような学校の校舎に疑問を持ちながら、校舎の中に入る。
入ってすぐに受付と階段。左右には教室がある。迷いそうだが他の生徒に着いてけばいいとのマナの言葉になるほどと思った。
他の生徒達に着いて行くと体育館があった。ここで入学式が行われるんだ。早速入ってみるとおかしい事に気付いた。中に居るのは皆、白と碧の制服を着た人だけ。赤い制服を着た生徒は一人も居ない。
「おかしいわね……もうすぐで入学式か始まるというのに。もしかして月影は私達だけなのかしら?」
確かにその可能性もあるけど
「あれ、君たちここで何してるんだい?」
そんな声が聞こえて振り返ると白の制服を身に纏った男の人が立っていた。
「あ、実は私達は月影なんですけど、どこに座るか分からなくて」
「あれ聞いてない?月影はここ、体育館じゃなくて旧校舎に集合だよ」
男の人の話に唖然とした。何故月影は別の場所に集合なのだろうか。それが気になってしまう。
「そ、そうだったんですか」
「旧校舎へはここを出てずっと東に行けば分かるよ。じゃあ、頑張って」
お礼を言う間もなく行ってしまった。でも話しかけられなかったら入学式に遅れてしまう所だった。
「ふぅ。ここを出て東に行かなくちゃいけないのよね……行きましょうか」
ここに居ても仕方ない。私達は早速移動する。あの男の人が言った通り、東に進むと他とは違う不気味な雰囲気を醸し出す建物が見えてきた。あれが旧校舎なのだろうか?
「うげっ!あれが旧校舎かよ…まるっきりお化け屋敷じゃねぇか!!」
「確かにそうね」
そう言いつつ、旧校舎の敷地に足を踏み入れる。何とも奇妙な雰囲気だ。旧校舎は二階建てでボロボロだ。何故、こんな所に来なくちゃいけないのだろう。
「…ま、まぁ入ってみようよ。誰か居るかもしれないじゃない?」
マナの言う通りだ。まずは入って誰か居るか確認する事が必要。皆で目配せしてレオを先頭に中に入る。古い扉を開けるとそこには私達と同じ赤い制服を着た人達が居た。
「………どうやらお前達で最後のようだな」
一人の生徒がそう言った。闇のように漆黒の黒い髪に海のような深いブルーの目、透き通るような肌。美形だとリディアは思った。
「…それで、何で私達はこんな所に集められたのよ。ここで入学式っていう訳じゃないわよね」
「…最悪、そうなる事も覚悟しておくんだな」
今喋った生徒は金髪の髪にこちらも綺麗な肌、碧の目。やっぱり貴族だろうとリディアは思った。
「あ、あの。多分、大丈夫だよ!」
「うんうん」
話かけてくれたのは可愛い双子の兄弟。女の子と男の子だ。女の子の方は黒い髪に腰まである髪を後ろで結んでいる。目はパッチリしていて表情豊かだ。男の子の方は同じ黒い髪にパッチリの目。思いやりのありそうな子だ。
「それにしてもいつ教官は来るんだ?」
そうだ。体育館の方はもう入学式が始まっているだろう…でもこっちは旧校舎に集められただけで何も指示されていないのだ。




