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徹夜続きのゲーム開発者、気づいたら自分が作ったはずの文明調律RPGに転移していました 第四部  作者: マスター


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第46話 種を食べるものにも、境界を作る

第46話です。


第45話では、下畑の硬盤層と発芽床を扱いました。


中央貯水池の上澄み水を使えるようにしても、下畑の土は水を受け止められませんでした。


表面は板のように固まり、水はしみこまず、畑の上を走ってしまいます。


そのまま種をまけば、種は水に流されます。


そこで澪たちは、古い石標に残されていた言葉を手がかりに、《種預け床》を作りました。


深く割るのではなく、浅く刻む。


水を走らせるのではなく、少し座らせる。


種を表面に置くのではなく、土の腹に預ける。


下畑では、石粟試験区、深根麦観察区、低水白麦保全区に、最初の種がまかれました。


しかし、水に流されなくなった種は、今度は小動物や鳥に狙われます。


乾眠鼠、小型鳥類、虫類。


彼らもまた、この土地で生きています。


すべてを敵として排除すれば、畔草帯や防虫帯の機能まで壊れるかもしれません。


今回の条件は、


《種を食べるものにも、境界を作る》


播種直後の夜。


種を守るために、食べるものすべてを敵にしない方法を探します。

下畑に夜が降りた。


昼間の熱を失った土は、急に冷たくなる。


浅い止め筋。


種預け穴。


薄くかけた麦わら。


小さな石粟と深根麦、そして少量の白麦。


それらは、ようやく土の腹に預けられたばかりだった。


神代澪は畑の端で膝に手を置き、ゆっくり息を吐いた。


「……徹夜明けの身体で、こういうの本当にやめてほしい」


ライカが隣で耳を動かす。


「ミオ、今回は徹夜明けというか、ほぼ連続夜勤だよ」


「それ、言わないで」


「言わない方がつらい?」


「言ってもつらい」


「じゃあ、言わない」


「ありがとう」


口ではそんなやり取りをしながらも、澪の目は畑から離れない。


調律核には、夜の反応が次々と浮かんでいた。


《夜間小動物反応:増加》


《乾眠鼠:畔草帯周辺》


《小型鳥類:上空旋回》


《虫類:播種床周辺》


《播種直後リスク:種子採食》


《過剰防除時、灰斑虫捕食圧低下》


《畔草帯/防虫帯機能低下リスク》


《中流農耕帯調律ルート:第六条件候補》


《条件名:種を食べるものにも、境界を作る》


アオイが盾を持って立つ。


「近づくものを追い払えばよいのではありませんか」


「追い払いすぎると、虫を食べる鳥までいなくなります」


澪は答えた。


フィリアも頷く。


「乾眠鼠も、種だけを食べているわけではありません。土の中の小さな虫や卵も食べています」


「つまり、完全な敵ではない」


「はい」


ライカが畔の草を見た。


「でも、種は食べる」


「そこが問題」


ミルカは地面にしゃがみ、足跡を見ていた。


「種預け床の上を走られたら、穴が崩れる。掘られたら種が出る。鳥に見つかったら持っていかれる」


ルシェリアは夜風を読んでいる。


「種の匂いが、まだ土に馴染んでいません。風に乗っています」


「匂いでもばれるんだ」


「はい。特に石粟は軽く、表面に近いので」


ティナが不安そうに種袋を抱えていた。


「昼間、あれだけ大事にまいたのに……」


下畑の少年リクも、彼女の隣で畑を見ている。


「食べられちゃうの?」


澪はすぐには答えなかった。


食べられない、と安心させるのは簡単だ。


だが、嘘になる。


「少しは食べられると思う」


リクの顔が曇る。


澪は続けた。


「でも、全部を食べられないようにする。それと、畑に必要な生き物まで追い払わないようにする」


「どうやって?」


澪は畑の外側を指した。


「種の周りに、境界を作る」


「柵?」


「柵だけじゃない。食べてもいい場所、入ってはいけない場所、鳥にいてほしい場所、鼠に通ってほしい道。それを分ける」


ライカが小さく笑った。


「また分ける」


「うん。また分ける」


第四部に入ってから、何度この言葉を使っただろう。


けれど、それが一番確かな道だった。


燃やさない。


流さない。


混ぜすぎない。


閉じ込めすぎない。


そして今回は、追い払いすぎない。


セラフィナが記録板を開く。


「作業名を設定します。《種守り環》」


リクが目を輝かせた。


「種守り環」


「分かりやすい」


ライカが頷く。


「今回はいい名前」


セラフィナは静かに頷いた。


「記録価値があります」


***


種守り環は、三つの輪で作ることになった。


一番内側は、種預け床を守る輪。


種をまいた青帯の上には、薄い麦わらをかけている。


しかし、それだけでは鳥に見つかる。


そこで、ミルカは細い枝を低く組み、地面すれすれの小さな覆いを作った。


鳥のくちばしは入りにくい。


だが、芽が出る時には押し上げられる程度の軽さ。


「重くしないで」


ミルカが農民たちに指示する。


「芽が出られなくなる」


「こんな細い枝で守れるのか?」


下畑の男が聞く。


「鳥の目をごまかすのが目的。獣を止める壁じゃない」


澪も補足する。


「種を隠す。土を守る。でも、完全に覆わない」


二番目は、通り道の輪。


畔草帯の外側に、細い草束と枝で作った鼠走り道を置く。


乾眠鼠が畑を横切らず、外側を通るようにする道だ。


「鼠の道を作るって、変な感じ」


リクが言う。


「鼠に勝手に走られるより、こっちを通ってほしい道を作る方がいい」


ライカが答えた。


「獣道みたいなもの?」


「そう。小さい獣道」


フィリアは鼠走り道の入口へ手をかざした。


「怖がらせすぎると散ります。隠れながら進める道が必要です」


三番目は、外側のこぼれ床。


ただし、種麦を無駄に撒くわけではない。


検査で種用には使えないが、虫卵反応のない割れ粒。


食用にも向かない細かい石粟の欠片。


少量の麦殻。


それを畑の外側、種預け床から離れた場所に置く。


「わざと食べさせるのか?」


上畑の女が眉をひそめる。


「少しだけ」


澪は言った。


「種預け床へ入られるより、外側で止める」


オルグが記録を見ながら言う。


「種損失として扱うのか、防除費として扱うのか」


セラフィナが即答する。


「防除用誘導餌として補助記録に分類します」


「また補助記録か」


「必要です」


「もう分かっている」


オルグはため息をつきながらも、書記へ指示を出した。


「記録しておけ。誘導餌量、設置場所、回収量、採食痕」


「はい」


さらに、鳥のための場所も作った。


防虫帯の近くに、細い棒を立てる。


虫見台。


鳥が種預け床ではなく、防虫帯の上へ止まるための小さな止まり木だ。


「鳥を呼ぶの?」


リクが驚く。


「呼びすぎない。でも、虫を食べてほしい場所にはいてほしい」


澪は答える。


「種を食べる鳥も、虫を食べる鳥もいる。全部追い払うと、灰斑虫が増えるかもしれない」


フィリアが夜空を見上げる。


「小鳥たちは、種も虫も見ています。止まる場所があれば、地面を掘る前に虫を探すかもしれません」


ルシェリアは種預け床からこぼれ床へ向かって、弱い風を流した。


種の匂いを畑の中心から外へ薄く流す。


ただし、強くはしない。


強くすれば虫も粉も動く。


「匂いの境界を作ります」


ルシェリアが言った。


「風の使い方が、どんどん細かくなってる」


ライカが感心する。


「力で押すより、疲れます」


「ルシェリアでも?」


「ルシェリアでも」


その横で、アオイは見張り位置を確認していた。


「私はどこに立てば」


澪は畑の内側ではなく、境界の交点を指した。


「ここです。種預け床へ近づくものを攻撃するのではなく、進路を外へ向ける役です」


「倒さない」


「はい」


「脅しすぎない」


「はい」


「……戦闘より難しいですね」


「たぶん、今回は全員そう思っています」


アオイは真剣な顔で頷いた。


「努力します」


その返事があまりにまっすぐで、澪は少し笑った。


***


夜が深くなると、最初の乾眠鼠が現れた。


小さな灰茶色の体。


丸い耳。


長い尾。


乾いた土の割れ目から、するりと出てくる。


一匹。


二匹。


三匹。


リクが小声で叫びそうになり、ティナが口元に指を当てる。


「静かに」


乾眠鼠たちは、畔草帯の匂いを嗅ぎ、種預け床へ向かおうとした。


しかし、その途中に鼠走り道がある。


草束と枝に囲まれた、細い安全な道。


鼠たちは一度立ち止まり、それからそちらへ入った。


ライカが耳を動かす。


「通った」


「種の方へ行ってない?」


「今のところ、行ってない」


フィリアが目を閉じる。


「こぼれ床の匂いに気づきました」


乾眠鼠たちは、外側のこぼれ床へ進んだ。


そこで、割れた石粟の欠片を食べ始める。


リクがほっとしたように息を吐いた。


「食べてる」


「うん」


澪は頷いた。


「でも、見張りは続ける」


その時、夜空から小さな鳥が降りてきた。


一羽、二羽。


虫見台へ止まる。


首を傾げ、畑を見下ろす。


そして、防虫帯の草の間から動いた灰斑虫を見つけると、素早くついばんだ。


調律核が反応する。


《小型鳥類:虫見台利用》


《灰斑虫成虫捕食:確認》


《種預け床侵入:低》


ライカが小声で言う。


「鳥、役に立ってる」


「追い払わなくてよかった」


「でも、あれ種も食べそう」


「だから境界が必要」


オルグはその様子をじっと見ていた。


「鳥害としてしか記録していなかった」


「虫を食べる分も記録した方がいいです」


澪が言うと、セラフィナがすでに書いていた。


「鳥類捕食記録、追加済みです」


オルグは一瞬だけ彼女を見た。


「……本当に早いな」


「必要です」


「それも記録済みだ」


「承知しました」


何が承知されたのか、よく分からない。


だが、雰囲気は悪くなかった。


しばらくは順調だった。


乾眠鼠は鼠走り道を通り、こぼれ床で止まる。


小鳥は虫見台へ止まり、防虫帯の虫を食べる。


種預け床の枝覆いは、種を隠している。


農民たちは声を抑え、松明も遠ざけている。


澪は少しだけ肩の力を抜きかけた。


その時だった。


畔の向こうから、甲高い羽音がした。


「大きい鳥」


ライカの耳が跳ねる。


夜空を、影が横切った。


小型鳥ではない。


翼の長い、夜に狩る鳥。


調律核が表示する。


《夜鷹類:接近》


《対象:乾眠鼠》


《乾眠鼠群:警戒》


《種預け床方向への散乱リスク》


「まずい」


フィリアが言った。


「乾眠鼠が怯えています」


夜鷹は、こぼれ床に集まった乾眠鼠を狙っていた。


それ自体は自然なことだ。


だが、乾眠鼠がパニックを起こせば、鼠走り道を外れ、種預け床へ散る。


小さな足で種預け床を掘り返されれば、今夜の作業は台無しになる。


リクが小声で叫んだ。


「追い払う?」


アオイが盾に手をかける。


「指示を」


澪は一瞬迷った。


夜鷹を追い払えば、乾眠鼠は落ち着くかもしれない。


だが、夜鷹は鼠を食べる。


完全に追い払えば、乾眠鼠が増えすぎるかもしれない。


自然の捕食者を敵にするのは危険だ。


「追い払いすぎない」


澪は言った。


「狩り場を変える」


「狩り場?」


「こぼれ床を一つに集めすぎた。そこに鼠が集まりすぎたから、夜鷹も来た」


ミルカがすぐに理解した。


「こぼれ床を分ける!」


「はい。三つに分散。種預け床から離して、鼠走り道も分岐させる」


ライカが走る。


「左のこぼれ床、作る!」


ベルドが割れ粒の袋を持つ。


「こっちへ運ぶぞ!」


「少なめで!」


ミルカが叫ぶ。


「多すぎるとまた集まりすぎる!」


ルシェリアは風を変えた。


こぼれ床の匂いを一か所に強く集めず、三方向へ薄く流す。


フィリアは乾眠鼠へ意識を向ける。


「逃げ道を作ります。種の方ではなく、草の中へ」


アオイは盾を鳴らさなかった。


大きな音はパニックを広げる。


代わりに、畑の内側と鼠走り道の間へ静かに立つ。


身体を壁にする。


「こちらへは来ないでください」


言葉は通じない。


けれど、動く壁は通じる。


乾眠鼠の群れは一度乱れかけた。


数匹が種預け床へ向かいかける。


ライカが低く唸り、斜めから走る。


追い詰めるのではない。


進路を変える。


鼠たちは方向を変え、分岐した鼠走り道へ入った。


夜鷹は一度低く降りたが、獲物が一か所に固まっていないと見ると、畑の外側の草地へ移った。


調律核が黄色から青へ変わる。


《乾眠鼠群:散乱回避》


《種預け床侵入:低下》


《こぼれ床:三分散》


《夜鷹類:外縁狩場へ移動》


《捕食圧:維持》


ライカが息を吐く。


「危なかった」


澪も大きく息を吐いた。


「一か所に集めすぎると、また別の問題が来る」


「第四部、全部それだね」


「本当に全部それ」


***


夜明け前。


種預け床は、まだ残っていた。


すべてが無傷ではない。


石粟試験区の端で、数粒が掘られていた。


深根麦観察区の近くには、小さな足跡がついていた。


低水白麦保全区の枝覆いも、一部ずれている。


だが、畑全体は守られていた。


水に流されず、食べ尽くされず、踏み荒らされず。


土の腹に預けた種は、多くがそのまま朝を迎えた。


調律核が青く光る。


《夜間種子採食:抑制》


《種預け床損傷:軽微》


《乾眠鼠誘導:成功》


《小型鳥類:虫見台利用》


《灰斑虫捕食:確認》


《夜鷹類:外縁狩場利用》


《畔草帯/防虫帯機能:維持》


《中流農耕帯調律ルート:第六条件一部達成》


《条件名:種を食べるものにも、境界を作る》


リクが畑の前で目を丸くしていた。


「残ってる」


ティナが微笑む。


「残ったね」


リクはしゃがみ込み、種預け穴を覗く。


「昨日の種、ここにいる」


「いる、っていい言い方だね」


澪が言うと、リクは少し照れた。


「だって、まだ生きてるか分からないけど、ここにいるから」


フィリアが柔らかく笑う。


「種は、眠って待っています」


アオイも静かに畑を見た。


「守るとは、倒すことではないのですね」


「倒す時もあります」


澪は答えた。


「でも、今回は境界を作る方でした」


ライカが伸びをする。


「夜勤終了?」


澪は調律核を見た。


「終了してほしい」


「その言い方、終了してなさそう」


「うん」


表示は、すでに次の異常を示していた。


《外縁休耕地:反応上昇》


《未回収落ち穂:多数》


《旧藁束:残存》


《乾眠鼠巣穴密度:高》


《灰斑虫越冬卵:高》


《白穂枯れ残渣:微弱》


《小動物誘導源:休耕地側》


《次条件候補:発生》


澪は、下畑の外側に広がる休耕地を見た。


そこは、何年も作付けされていない場所だった。


乾いた草。


古い藁束。


落ち穂。


小さな穴。


昨夜、乾眠鼠が出てきた方向。


鳥が降りた場所。


夜鷹が移った草地。


そこが、ただ休んでいる畑ではないことが分かる。


放置されたものが溜まり、虫と鼠と病の避難所になりかけている。


調律核に文字が浮かぶ。


《第七条件候補》


《条件名:休ませる畑を、荒らさない》


ミルカが休耕地を見て、低く言った。


「休耕地って、何もしない場所じゃないんだね」


レイムが頷く。


「休ませているつもりだった。だが、荒れさせていたのかもしれない」


オルグも記録板を見つめる。


「帳簿上は、休耕地は作付けなしとしか書かれない」


セラフィナが静かに言う。


「管理状態の記録が必要です」


「また増えるな」


「必要です」


「分かっている」


ライカが空を見上げた。


朝焼けの中、小型鳥が虫見台から飛び立つ。


その下で、種預け床は静かに湿っていた。


澪は目をこすりたいのを我慢した。


眠い。


正直、とても眠い。


けれど、休耕地の奥には、まだ見えない問題が眠っている。


種を守った夜は終わった。


だが、種を食べるものたちが来た場所を、次は見なければならない。


「休耕地へ行きます」


澪は言った。


「ただ休ませるだけでは、畑は戻らないみたいです」


乾いた草の奥で、小さな穴がいくつも朝日を受けていた。


中流農耕帯の次の調律は、耕していない畑から始まる。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


第46話では、播種直後の夜間保護を扱いました。


第45話で、下畑にはようやく種がまかれました。


石粟試験区。


深根麦観察区。


低水白麦保全区。


水に流されず、土の腹へ預けられた種です。


しかし、種が流されなくなったことで、今度は小動物や鳥に狙われることになります。


乾眠鼠。


小型鳥類。


虫類。


彼らは種を食べる存在ですが、同時に虫や卵を食べる存在でもあります。


すべてを敵として追い払えば、灰斑虫の捕食圧が下がり、防虫帯や畔草帯の機能まで壊れるかもしれません。


そこで今回の条件は、


《種を食べるものにも、境界を作る》


でした。


澪たちは、《種守り環》を作りました。


内側には、種預け床を守る軽い枝覆い。


種を鳥に見つかりにくくしつつ、芽が出られる程度の軽さにします。


中間には、乾眠鼠が畑を横切らずに通れる鼠走り道。


怖がらせて散らすのではなく、通ってほしい道を作ります。


外側には、少量のこぼれ床。


種用には使えないが、虫卵反応のない割れ粒や麦殻を使い、種預け床へ入る前に外側で止めます。


そして防虫帯の近くには、鳥のための虫見台を置きました。


鳥を完全に追い払うのではなく、種預け床ではなく、防虫帯の虫を見る位置へ誘導するためです。


今回のテーマは、「守ることは、排除することだけではない」です。


もちろん、種を守る必要はあります。


けれど、種を食べるものをすべて消せばいいわけではありません。


乾眠鼠も、鳥も、夜鷹も、畑の循環の一部です。


境界を作り、入ってはいけない場所と、いてよい場所を分ける。


そうすることで、種を守りながら、虫を食べる役割も残します。


作中では、こぼれ床を一か所に集めすぎたことで、乾眠鼠が集中し、それを狙って夜鷹が来る場面がありました。


一か所に集めすぎれば、また別の問題を呼びます。


そこでこぼれ床を三つに分散し、鼠走り道も分岐させ、夜鷹の狩場を畑の外縁へ移しました。


ここでも、第四部の基本である「一つに集めすぎない」が出ています。


結果として、種預け床の損傷は軽微に抑えられました。


乾眠鼠はこぼれ床へ誘導され、小型鳥類は虫見台を利用し、灰斑虫の捕食も確認されました。


夜鷹も完全に追い払うのではなく、外縁の狩場へ移りました。


種は、多くが土の中で朝を迎えました。


しかし、ラストでは新たな問題が見つかります。


小動物たちが来た方向には、外縁休耕地がありました。


そこには、未回収の落ち穂、古い藁束、乾眠鼠の巣穴、灰斑虫の越冬卵、白穂枯れの残渣が残っていました。


休耕地は、ただ何もしない場所ではありません。


休ませる畑と、荒れた畑は違います。


次の条件候補は、


《休ませる畑を、荒らさない》


です。


次回は、外縁休耕地へ進みます。


作付けしない畑を、どう管理するのか。


休ませることと、放置することの違いを探る回になります。


原案・構想:マスター

物語構成・本文作成・文体調整:G(ChatGPT)

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