第84話 過去を記憶できない者は、それを繰り返す運命にある
「イザベラ様……」
アーサーはイザベラの方を見る、
「アーサー!」
ちとせがアーサーに近づく、
「ノア……指輪だ、、」
そうして元は、自身の持っていた三つ目の指輪をノアに渡す。
指輪はちとせ達は三つ集めることに成功。
だが、梟は空高く舞った。
「指輪には序列がある、造られた順番、それが強さの順だ!」
梟は一つ目の指輪を指に嵌める。
梟は光に包まれ、天候は雷雨。
「おい!どうする」
ノアはちとせを見る。
直ぐかちとせは、指輪に手をやり、技を解放させようとするもの、弾かれてしまう。
「なんだ、、?」
時間が歪む、時計の針は逆行したり、早く進んだりとバラバラになっている。
「未来を消し去る。
そうすれば、今のこの時間軸は行先を見失い、崩壊する……」
一つ目の未来に行くことができる指輪、
四つ目の過去に行くことができる指輪
それぞれ対の関係であり、どちらも無くなってはいけない存在。
一番強いのではなく、1番のそれぞれを繋ぐ橋の関係。
「……梟、
魔法全盛……それが、お前の目的じゃ、、ないのか、?」
元は梟に問う。
だが、梟は元を見下ろし、目を逸らす。
「黙れよ……
元々この世界は無なんだよ、だから一回リセットする。それからでも遅くない、、」
梟は、そうして指輪を握る。
指輪は段々とヒビが入っている。
ちとせは、冷静になり殺意を殺し梟に飛びかかる。
「甘い、!」
そうして、梟は魔力を拳に纏わせちとせの攻撃を交わし、吹き飛ばした。
世界が揺れ動く。
崩壊寸前だ、
「これは、もう見てられる状態じゃない!」
琥珀はそうして、梟に強制解除を飛ばす。
だが、その途端、ポータルが開き何人かの人が出てくる。
それは、琥珀自身だった。
未来から来た琥珀は、今の時間軸の琥珀に攻撃をする。
そうして、琥珀に続き、アーロンや、利一、しぐれ、など数多の同一人物が出てくる。
「どうなってる?」
「ドッペルゲンガー?」
レイとルーナは困惑しつつも、応戦。
ロイ国王はこの光景を冷静に観察し、解析をする。
「まさか、これは、、」
「ああ、俺に負けた未来のお前らだ。
大体20分後ってとこか?」
そうして、梟は指輪を破壊する作業に戻る。
「式神!全員来い!」
そうして、ちとせは12体の式神の他にも様々な形をした式神を呼ぶ、
白虎に玄武、朱雀に、青龍、犬神などなどその他にも見たことのない生物達が、ルナや候補者を守りながら色んな人と一緒に戦いに参戦する。
「そうくるか……」
梟は上空からちとせ達の戦いを見ている。
イザベラはアーサーの元に駆け寄る。
「アーサー!」
「イザベラ様……」
胸から血を流し、アーサーはイザベラを見つめる。
普通なら即死。
だが、アーサーには聖霊の加護が付いているため、即死を免れた。
「アイツに、、一発与えます……」
「ダメだよ!もう、いいよ!死んじゃう……」
イザベラは涙を流す。
アーサーはイザベラの頬を伝う涙を、拭き取る。
「どうせ、、死ぬなら……アイツ……に」
そこに、ちとせとノアが集まる。
「言ってた、色の三原色、
目の色の奴が攻撃を合わせると、超越者に匹敵するって、、」
「なら、やるしかないな、」
そうして、アーサーはイザベラに支えられながら、仰向けの状態で、梟の方に手を伸ばす。
ちとせとノアは腰を下げ、アーサーの手にかざす。
「指鉄砲……」
「……神聖……魔法、神界断絶……」
「神牙剣・量子断界!」
そうして、3人は梟に向かって攻撃を放つ。
それは、白い眩い光の集合体。
まるで、太陽の光が一直線に入ってきたかのようなそんな、明るさを持っていた。
梟に真正面からぶつかった。
「……!」
そうして、梟は光に包まれる。
アーサーは亡くなった。
そうして、梟も倒され、王位継承戦は終わったはずだった、
白い光の中から、一体の人影が現れる。
「マジかよ、」
ノアは驚愕する。
その生命力に、、
「ちっ、予想外か、、腕が吹き飛んじまった。」
そうして、直ぐに腕を再生させる。
だが、梟の見た目はもはや人の形をしていない。
目は飛び出ており、皮膚は爛れ、右腕は普通の腕の3倍ほどの大きさになっている。
そして、額からは白いツノが片方だけ出ている。
「なんだあれ、人間か?」
しぐれは遠くから映るその梟の姿に驚いている。
「人を辞め、自分の理想を限界まで追い求める奴がいる。
あれはもはや善意とかじゃない。あの梟、悪意そのものに飲まれた人間の成れの果て、まさに鬼だな。」
ルシファーは梟の様子を見てそう言った。
「やりきれなかった、、」
ちとせは、アーサーの方を見る。
拳を握りしめるちとせ。
直ぐにレイに合図を送り、レイは和泉に合図を送る。
そうして、和泉はpove-2を発進させ梟に向かって突っ込む。
「ありがと!pove-2!」
そう言って和泉は車から緊急脱出。
車は梟に当たり、爆発。積んでいたタンクから膨大な魔素が溢れ出る。
それは、梟を包み込み、毒ガスとして殺しにかかる。
だが、今の梟にはそんなの通用しない。
魔素は暴れて、その場にあった大地は枯れてカラカラになっていく。
「どうなってる、、」
「ハハ、環境問題レベル100」
「それは、最悪だな!」
そんな会話をちとせと交わし、梟から飛んでくる爆風にノアとちとせは、耐えイザベラを安全なところに送る。
「ちとせ!」
少し目を離した隙に、ちとせはアーサーの死体を少し離れたところに置こうと、油断した。
すると、ちとせに向かって衝撃波が飛んでくる。
当たる。
そう思った直前、
「……」
ちとせの目の前に老人が現れる。
老人は刀で衝撃波を切り刻み、消し去ってしまう。
その老人は、最初の列車の時にルナとエマを襲った老人であった。
「お嬢さん、ご無事で?」
「え、ああ。うん、ありがと」
そうして手を差し伸べる老人。
「なんで?」
「あの若造に、ちと借りをね……」
そうして、老人は梟を見る。
「状況は、わかっています……
もう一回、あれを」
そう言って老人はノアの方を見つめる。
ちとせとノア、アーサーでの合わせ技のことだろう。
「でも、通用は、しなかったし、
それに、もう青い瞳の人は……」
そうして、ちとせは考え込む。
1人、青い瞳の人がいた。
「ルナ!」
そうして、ちとせはマッハでルナを抱き抱え、ノアのところに集まる。
「私がアイツを惹きつける、」
「あの魔素の中を通るのか!、毒以前に、これから何が起こるかも……」
「わしは博識、、売られた喧嘩は、しっかりとやり返す!」
そうして、老人は梟の方に向かう。
その速さは、目で追えないほどに、
刀を振り下ろす、だが梟の腕に少し刃が入った程度。
「硬い、落としきれないか……」
「どけ!!」
吹き飛ぶも、直ぐに二発目の攻撃に、老人は移る。
「いや!無理じゃ!」
ルナは駄々をこねる。
「無理って、、」
「妾!むり!」
光の三原色を持つ瞳の人物は、滅多に生まれない。
「ちとせ、この子いけるのか?」
「多分?」
ちとせは、知っている。
あの時、第二回戦王位継承戦の時、一瞬魔力量はアザトースに匹敵するほどの覇気を感じた。
「できる!」
「無理無理!」
「あ!そうだ、なら感覚を呼び戻そう!」
そうして、梟は三つ目の指輪を出す。
その能力は物の状態を過去の状態にする物、人でも可
先ほどの元が渡した指輪だ。
指輪を握り、ルナを見つめるノア。
そうして、あの時、能力が一時的に芽生えたルナの感覚を今持ってきたのだ。
「便利というか、なんというか、、」
「細かいことは気にしない、」
そうして話していると、ルナの様子がおかしい。
ルナの青い瞳が輝く。
「コイツの能力は、口寄せ、降霊術だ。」
「だれ?」
「私は、、この子を見守っていた霊です、、」
「口調変わった、」
「人が変わったのか?」
そうして、だいたいわかった。
ルナは自分の体に霊を降ろすことができる。
それは、体でもいけるが、その他にも実体はないものの、霊を呼び出すことができるそう。
「じゃあ!ルナお嬢、嫌なんですよね、?」
「ああ!妾は嫌じゃ!」
「なら、歴代の青い瞳の人を連れてきてください!」
「は?え?」
「はい、いってらっしゃい、」
そうして、ちとせは手刀でルナを気絶させる。
「お前、ほんとに護衛?」
ノアが疑うほどであった。
「ちとせのやつ!絶対許さん!ん?」
そうして、ルナは幽体離脱状態のまま歩き回ると、近くに何か霊の集まりを見つける。
「お!お嬢さん!俺らを連れてけ!
そんで、あの2人には、俺を連れてってくれ、」
男はそう言って微笑む。
「やばい!来るぞ!」
ノアがそうして、梟の攻撃を避ける。
老人は流石に苦戦をしており、時間稼ぎもそろそろ限界のようだ。
「仕方ない、一回2人でやろ!」
そうして、ちとせはノアと手をかざす。
発動する、それは先ほどよりも弱いものの、なんとか梟に命中させようとする。
だが、梟も手から眩い光を展開させ、放つ。
「やば、」
「ちとせ!踏ん張れ!」
押される2人、老人がなんとか梟をこっちに気を取らせようと動くも、簡単に吹き飛ばされてしまう。
暴走状態、リミッターが外れたその状態は、魔素で弱っているとは、思えない。
魔素はちとせ達も飲み込み、逆にちとせやノアの方がまずい状況になっている。
「限界、、」
「俺も、、」
2人は手を緩めてしまった、その瞬間一気に押され
2人は死ぬ、そう思った、
その時、誰か透き通った手が2人の上に手を重ねる。
「おいおい、やっぱ、俺がいないと無理か?」
「え?、なんで、、」
「おまっ!」
2人の前に現れるその男。
「「カルロ!?」」
「おっす!」
第一の指輪
・アウレウス・フューチャム
ピーター・ドラッカー
-未来を予測する最善の方法は、それを創造することだ-
第二の指輪
・アウレウス・アドヴァン
ナサニエル・ホーソン
-時は私たちの上を飛び去るが、その影は後に残る-




