第77話 時は私たちの上を飛び去るが、その影は後に残る
建物が崩壊する。
次々とまるで、砂でできた城のように簡単に破壊されていく。
鷹とワイアットがノックスを吹き飛ばしたのだ。
「ワイアット!アイツの能力はなんだ!?
先程からやけに受け身だぞ!」
先程からやられてばかりのノックス。
何か、策があるのかそれ程までに攻撃をしてこないノックスに、鷹は何か裏があるのではないかと疑っているようだ。
「アイツの能力は、範囲技、主に支配に関するもの!気をつけろ!気づいたら範囲に入っている可能性が………」
「もう遅い、、、王座領域……」
その瞬間、あたりは静寂に包まれる。
ドーム型の物が辺りを覆う。
「なに!」
鷹が、ノックスに近づくと、鷹は弾き飛ばされる。
一切ノックスに近づくことができない。
横に吹き飛ばされ、目の前に進むことができない。
ワイアットは吹き飛ばされないよう、建物にしがみ付いている形になっている。
「重力か!」
「もう遅い、、」
網状の斬撃が束になって鷹とワイアットに襲いかかる。
「ちっ!逆理写し(リバース・ミラー)!」
鷹がすかさず、ノックスに斬撃を跳ね返す。
「厄介だな、、」
ノックスに当たる直前、全て消え去ってしまう。
(どうする、、あの時と同じように倒すことは、、
指輪か!)
ワイアットは気づいた.
勝てないのなら、コイツを時間で殺す。
ワイアットは走り出す。
ノックスに向かって、
ノックスは混乱する。なぜ、重力の位置を変えているのにワイアットには関係なしに突き進めるのか、
「そう言うことか、なら、援護しましょう。」
そうして、鷹は遠くからワイアットを援護するべく、魔法を発動させる。
発動範囲はとにかく広く。絞り出すように魔法を散らばらせる。
ノックスはワイアットに向かって攻撃をするも、それらは全てノックスに跳ね返ってしまう。
「なんだ、鷹の能力か!!」
「鷹じゃない、俺の名前は鏡鷹 斎、転移者だ!覚えておけ!」
「指輪解放、、」
(第二の指輪)
その名は、アウレウス・アドヴァンクス
(Aureus Advancus)
金色に輝くのが特徴の指輪。
能力:物の時間を進める(加速・老化・崩壊)
刻印には、
――時は私たちの上を飛び去るが、その影は後に残る――
小説家
ナサニエル・ホーソーン
その指輪を指につけた瞬間、辺りは金色に輝く。
「また、負けた……のか、」
ノックスはそう思った。
ノックスの体は塵になって崩壊していく。
「何をしたんです?」
「指輪でコイツの中の時間を加速させて、生涯を終わらせた。元々死んでたやつだしな、で?俺を殺すのか?」
ワイアットは鷹に聞く。
だが鷹は仮面を外す。
斎は首を横に振った、
「……いや、やめておこう。
私はこの件から離れます。では、」
そう言って斎はどこかへ消えて行った。
「そうか、」
電話が鳴る。
「おお、アシュリーか、」
「アシュリーかじゃない!どこ行ってるの?」
「バミューダだ。疲れた、早く迎えに来てくれ、、アイツの結婚式、、遅れるだろ?」
「分かってるよ、」
そうして、ワイアットもこの場から離れる。
「死ぬなよ、お前ら……」
――――――――――――――――――――――
「馬鹿げた能力だな、ルシファー……」
「うっせぇ、」
ルシファーは人型になって戦うも、依代がなく息が漏れている。
「指鉄砲!」
琥珀が後ろから攻撃をするが、ルシファーに注意される。
「ばか!ハイルの能力を乱用するな!
魔素の無駄遣いだ。
温存しておけ!」
そう言ってルシファーは再度アザトースに挑む。
だが、その時、、
「ブレイジング・インフェルノ……」
アザトースの半径200メートルが紅い炎で満ち溢れていた。
暗い曇り空でも、太陽が上ったかのように明るく燃え盛り、まるで、火星のように紅く見た者を恐怖に陥れるまさに最強の技。
ルシファーはすぐに琥珀、レイ、ルーナをバリアで守る。
「あら?居たの?ルシファー、珍しいわね、
あなたが苦戦なんて、、」
「うっせぇな、」
突如現れた女性、二人は知り合いだった。
十一大惑星の火星に位置する、アレスとして知られているその女性。異名は戦いの神
アレスの見た目はオレンジ色の長い髪に、露出が少しある黒と金の目立った服を着た見た目をしている。
「危なかった、指が二本も飛んでしまったぞ?」
そうして、すぐに再生するアザトース。
「マジか、まともに入ったと思ったのに……」
アレスはアザトースの脅威的な再生能力に驚愕している。
「なんのようだ?」
ルシファーがそう聞くと、アレスは答える。
「アンタ、本気出せてないんでしょ?
ハイルは居ないし、レイとルーナはルシファーには耐えられない。琥珀とか言うその子は温存。
癪なんだよ、アンタが私以外に苦戦するのが!」
「はぁ?」
「わかんないのか?
私の身体、憑依できるだろ?」
そう言って自分を指差すアレス。
「ルシファー、、」
ルーナがそう言ってルシファーを見つめる。
「………魔神のバアルを3人は倒してこい、、
僕はコイツとアザトースをフルボッコにする。」
「でも、」
「いいから、行け!」
琥珀が何か言おうとすると、ルシファーはそれを遮る。
「ルシファー、勝てよ、」
レイがそう言うと、ハイルと重なる
「ルシファー、勝てるよな?」
満面の笑みでそう言う、ハイルが目に浮かぶ。
「ハイル……勝てなくても、勝てっていうんだろ?、
……勝つわ、」
そうして、3人はバアルの方へ急ぐ。
だが、琥珀が自分の斧からファエントンを引き離す。
ルシファーはアレスの背中に手を伸ばす。
「いいんだな?
腕吹っ飛んでも責任は取らんぞ?それ、あの時の?」
「そんな安くないわよ、」
そうして、アレスのオレンジ色の髪は、ルシファーの銀髪が混じり、服も黒と金、そして紫色のルシファーの色が滲み出る。
「じゃあ、ファエントン!」
そうすると、ファアトンが手に収まる。
「あの野郎、俺も握れるようにしやがって、
いや、お前の意思か?」
[…………]
ファエトンは黙る。
「来るよ、」
「分かってるよ、、」
「もういいか?」
アザトースは退屈そうにルシファーとアレス、ファエントンを見ている。
「ああ、終わらせよう、」
そうして、激しくぶつかる。
その威力は、大陸が割れるほどに……




