第76話 さようなら、いとしい人よ。あなたへの愛を止められるのは死だけです。
「エマ……」
候補者の数が、ライブ配信上から減った。
エマの死が確定してしまった。
「エマ……」
ルナに憑依しているミルも動きが止まる。
「しめた、しね!!」
ミルに一撃が入るその時、ロイ国王が割って入る。
「許さん、お前!!」
ロイ国王が吹き飛ばす。
(エマ様、、)
エディは悲しみに暮れる。
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エマとエディは小さい頃に出会った。
2人とも同い年であり、昔からの付き合いだった。
「……エディ!また傷だらけで帰ってきて!」
位が違っても両親同士の仲も良く、よく遊んでおり
ヤンチャなエディをよく制御していたエマ。
だが、エディが冒険者になり危ない橋を何回も渡っていた。
そんなエマは、陰ながらエディを心配していた。
その時、エマは王族となり護衛をどうするかでエマは1番使用していたエディを選ぶことに。
どんなにエディより強い人がいてもエマはエディを選んだ、
「俺で良かったのか?」
数年前
日の沈むなか、アセリア城に向かって2人は歩いていた。
「なんで、俺選んだんです?」
「ん?別に?エディは信用してるから……それだけ」
「それだけって、ほかにもっといい奴いたでしょ?」
エディはどうしても気になったなぜ、そこまでして自分を選んだのか
「……嫌だったの。
エディがダンジョンとかで死んだりしたら、だから、エディには死んでほしくないもん。大切な人だから、察しなよ……」
頬を赤らめながらエマはエディを見る。
「……!、、そうっすか、」
エディは目を逸らす。自分なりの照れ隠しなのだろう。
だが、エマはそんなエディを見て微笑む。
2人は昔話をしながら、城に帰るのだった。
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「ソフィア!何してるの!?」
ミアは黒子と後から来たダニエルと一緒に、
ソフィアの元へやってきた。
「え?姉様……妹が生きてたというのに嬉しくないんですか?」
ソフィアはそう言ってミアを見つめる。
「それは、……」
ミアが言葉に詰まる。
だが、その時、
「ミア様、!」
そう言ってダニエルがミアを弾き飛ばす。
ソフィアはミアの腹部に、ナイフを刺そうとしたのだ。
すかさずダニエルが、銃で弾き飛ばす。
「あら?やっぱり、ダニエルさんは気づくか、」
「ソフィア様、もういいんだな?」
「ええ、好きにしなさい……」
ソフィアの目が紫色に光る。
その瞬間、
「虚夢連鎖」
そうすると、ダニエルの目の前から一瞬でソフィアが移動して蹴り上げる。
腹部を貫かれたそんな痛み、だがその直後横から誰かから殴られ吹き飛ばされてしまう。
(どういう事だ、。ソフィア様は無能力者のはず、)
すると、そのダニエルを蹴ったソフィアの姿は消え、先ほどまで誰もいなかった、ダニエルを殴り飛ばした場所にソフィアは立っていた。
「どうなってやがる、」
混乱するダニエルに次は黒子が挑む。
猛スピードでソフィアに突っ込むも、それはすり抜けてしまう。
次の瞬間、黒子は投げ飛ばされてしまう。
「……!」
困惑する黒子、
一瞬何が起こったかわからない。
「能力は移植できる。
私の能力は幻想を見せる能力。五感をも出すほどな。あの時列車の中の死体は私の幻。今私が立っていたのも、ダニエルに蹴りを与えたのも幻想。まんまと信じたでしょ?」
「幻想……馬鹿げた能力だ、」
ダニエルは腹部を押さえてそう嘲笑う。
黒子もダニエルも、ミアも今目の前の景色すらも現実か、わからない。黒子の神器ももはや、敵の能力の弱点などを知らないと意味がない。
ミアは足がすくむ、
その場に立ち塞がる。
「な、なんで!こんな事したの!」
ミアはソフィアにそう言って問い詰める。
「王位を目指す上で最初から馬鹿正直に戦うわけないじゃん?
絶対取るためには、殺すのが先決。
やっとたのよ、梟も全てね、一度死んだことにしてその後、じわじわ殺すはずだったのに、ハイルとか、ワイアットとか、ちとせとかのせいで台無し。だから、自ら来たの。
安心して、姉様は私好きだからやっぱり殺せないわ。」
そう言って笑顔でソフィアはミアを、見つめる。
「怖いわよ、」
「なんでそんなこと言うの?まぁ、いいわ。
あっちでもう1人死んだっぽいし、残り2人も片付けるね。」
そう言ってソフィアはルナ達のいる方に歩き始めた。
「待って!
1人死んだってどう言うこと?ほんとに殺したの!?」
「……うん!姉様が候補者で入ってきた時は予想外だったけど、そこまで私を思ってくれるなんて思わなかった!嬉しいよ!」
満面の笑みで、罪の意識がないソフィアはそう言ってイザベラを見つめる。
イカれてる。
そう思った。
ダニエルがその時、銃弾を飛ばす。だが、それも幻。
ダニエルにソフィアはナイフを突き刺す。
「ぐっ、、、ミア様!逃げろ!」
「ダニエル!」
「だから、姉様は殺さないって言ってるじゃん、、」
呆れたようにそう呟く。
ミアは何か覚悟を決めたようだ。
全てを託し、ミアは最期を迎える。
「なら、死ぬわ。
出来の悪い妹を見ると、姉として恥ずかしい。
王位継承第一条!候補者は権利をいつでも破棄出来る!」
そう言ってミアは自らの腹部を隠し持っていたナイフで切り裂く。
「姉様!!なにしてるの!」
「あんたに………絶望を…味わせるの……
アイツら……殺すなら、、、私の、代わり、に、、あなたはアイツに…殺されるわ………みくびってもらっちゃ困るから、、護衛!」
ミアは目を閉じる。
あたりは真っ暗。
だが、目の前にはその様子を見ていたエマがいるのがわかる。
(あなたね、そっか、、、一緒に見届けましょう……)
ミア死亡。
「なんで……やっぱり、アイツらのせいだ!他の候補者を……」
その時、ソフィアの耳が切り落とされる。
「………ミア、、様、!
アンタは、殺す……」
「おっかないなぁ……」
ダニエルはいつも黙っている、が今キレているそんな黒子の様子に恐怖を覚える。
(また、守れなかった………)
黒子は後悔をする。
そうして、黒子は殺意に任せて、武器を取りソフィアの託した最期の命令を実行するのだった。




