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第74話 どこに行こうとしているかがわかっていなければ、どの道を通ってもどこにも行けない

 轟音が轟く。

「どこだ、ここ、、、」

 ひなのの目の前には花畑が広がっている。

「おっす、」

「なんで、居るんだ?それに、その姿……」

 ひなのは、目の前にいる男を見る。

 それは、転生前の姿、酒井日高としてのハイルの姿だった。

「案外、普通の見た目なんだな……」

 ひなのは、嘲笑いつつそう言って酒井を見つめる。

「普通言うな、」

「わしはどこで負けたのだ?」

「少し話そう、座れよ……」

 そうして、夢の中の時のように、2人は花畑で対面に座り話をする。


 ――――――――――――――――――――――


「くっ、!」

「そんなものか!?」

 ひなのは、利一を殴り飛ばす。

「伏せろ!」

「伏せる?」

 利一の言葉に困惑するひなの、だがその瞬間地面に押しつけられてしまう。

「言霊………認識の違いのはず、」

「あんたの僕への認識は、それだろうが、スキルが上がったんだ……もっとアップした、」

「くそが、、」

 ひなのはニヤけつつもイラついている。

 すぐさま利一に向かって魔力弾を投げ込む。

「あぶないな、」

 避ける利一。

 だが、ひなのの攻撃は早い、

 避けた先に瞬間移動で現れ、すぐに蹴りで吹き飛ばす。

 それから、魔力弾を打ち込み、制圧完了。

「魔力感知はなしか、、」

 仕留めた、利一の負けだ。

 だが、煙から人影が現れる。

「まだだぞ、僕は立ってる。

 まぁ、少し不味かったがね、、」

 そう言って利一は胸を抑えかろうじて立ち上がる。

 利一は能力に目覚めて日が浅い、少ししか経っていない、そのため能力は使えても魔素などと言ったものが一般人と変わらないため、技の乱用ができない。

 脳に負担が掛かってしまう。

「もうよい、何が出来るんだ?」

(認識の違いによる能力は、時に現実そのものを捻じ曲げる。それにより、進化も激しい……

 いつの時代も厄介極まりないな、、、)

 ひなのは、そうして利一に技を放とうと手を伸ばす。

 だが、その時ひなのの体が動かなくなる。

「なん……だ…!」

 激しい電撃が走るような痛み、

(なんだ、何が起こってるんだ?)

 利一はひなのが目の前で苦しんでいるのがわからない。

 ひなのの身体が紫色に輝く、

(くっ!!、時間か……いや、違う!

 これは、、、この感覚、アイツのか!!ハイル!!)

 ひなのの周りに紫色の残光が集まる。

 辺りの時空が、揺れる、

 ひなのの視界にはハイルが一瞬映る、そして、利一が映り、しぐれが映り、セレスタリア城が目の前に現れるように見え、一瞬で消える。

 時間が逆行を繰り返しているのだ。

 雷の轟音がひなのの耳に聞こえる。

 紫色の光はひなのの身体をなぞる。

 ハイルの唯識解放、それが今、、ひなのの魂を斬りつけたのだ、

(なんで、、今………技を発動して時間は経っているはず…………"超越者"か!)

 超越者により、時間の流れ、技を遅延させた、

 死をも超越した、超越者。

 ハイルは死して尚、ひなのを抉る。

 全てはハイルのシナリオ通りだったのだ。

 ひなのを油断させるための、ハイルの最後の攻撃はひなのを死へ追いやったのだった。

 ひなのの身体は塵になり、天に昇っている。

「……助けられた、、借りを作ってしまったか、

 ハイルという男、話してみたかった」

 利一は薄暗く曇った、空を見上げてそう思うのだった。


 ――――――――――――――――――――――


「ああ、思い出して来た……悪夢だな、」

 ひなのは頭を悩ます。

 目の前には満面の笑みの酒井が目に入る。

「そうか、負けたか……初めてかもな、人に負けたのは……いい戦いだった、、」

 そうして天を見るひなの。

「お前がいうとはな、」

 初めて見るその様子、負けを認めたひなのを見て、酒井はそう思うのだった。

「なぁ、聞かせてくれよ旅の話……」

「旅?ロリ神が聞きたがるとは珍しいな、」

「見てたろ?」

「ロリ神言うな、話して欲しいんだ、続きだよ、ベルゼブブ辺りから途切れてる、」

 ひなのがそう言うと、ハイルは何か思い出したように、ひなのを見つめる。

「そっか、分かった。話をしよう……旅の続きをな。

聞かせてやるよ、」

 そうして、ハイルは話し始める。

 ひなのもワクワクした様子で話を聞く。

 2人とも、時間という概念がないこの場所でいつまでも、語り尽くすのだった。


 ひなの、消滅。利一、ハイルの勝利。


 ――――――――――――――――――――――


「え!おい!」

 ハリーはしぐれと戦っている最中、ひなのが塵になっていく様子に驚いてしまう。

「どこ見てんだ!」

 そうして、しぐれはすかさず、よそ見をしたハリーの頬を殴る。

 ハリーは吹き飛ばされてしまう。

 そうして、戦いを終えた利一はしぐれと合流した。

「あれ、アイツは、?」

「ハイルが倒した、と思う。」

「そうか、」

 そうして、しぐれはハリーに銃口を向ける。

「おい、待て!待てよ!あんまりじゃないか、、俺の負けだ、だから、なぁ?許してくれよ、、」

 ハリーの能力、相手の動きを予想できる能力は、もう機能していない。

 しぐれによって片目を潰されたからだ。

 もはや、少しの身体強化だけで意味がない。

「そういえば、お義兄さん、無能力者ですよね?

 なのに、特にアーマーとかなしで能力者と戦ってるって、、、」

 利一が疑問を投げかける。

「お前、まさか!能力者か!」

 ハリーがそう言ってしぐれに問い詰めようとするも、足元を撃たれる。

「無能力者だ、警察やってたから、少し組手とか得意なだけ、」

「え、それだけ?」

 利一が困惑するように言う。

「お前、なぁ、しぐれ!同じ転移者同士仲良くしようぜ!」

 ハリーがそう言うと、しぐれの顔が険しくなる。

「お前、俺の妹殴ったろ?裏切ったとかどうかした時に、聞いたぞ?

 妹に手出してタダで行かれるとか思ってるのか?」

 そう言って銃口をハリーに向け、引き金を引こうとする。

「やめ、」

 だが、しぐれは引けない、今までのこと、篠原、すぐる、が目に浮かぶ。

「は、お前!撃てないな!妹と、そっくりだ!殺せねぇ!」

 銃声が辺りに鳴り響く。

 銃弾が、ハリーの脳天を突き破り血を流し、ハリーはその場に倒れる。

「お前が、ちとせを語るな、」

「撃てたか、トラウマ終了?」

「うっせぇ、」

 そうして、2人はハリーの死体をその場に残し、セレスタリア城の元へ行くのだった。

 ハリー死亡。


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