第48話 生きることは楽しい。死は平穏である。厄介なのはその過渡期である
「デバート様。侵入者のようです……すぐさま対処します。」
豪華な一室。壁の周りが全面金色で、部屋の奥には金色に輝く椅子があり、そこにはオールバックで、金髪、豪華な衣装に身を包む男が座っていた。
「いや待て、コイツ等は……客人だ。
まず、出迎えてやらんとな、アイツを案内役として向かわせろ。」
「え!、ああ、了解しました。」
そう言って男は戸惑いつつも,1人向かわせるのだった。
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「随分と豪華なビルというか、こりゃ街だな……」
レイがそう言って辺りを見回すと、目の前から1人の女性が歩いてきた。
「これはこれは、先ほどの警報……もしかしてあなた達ですか?」
そう言って近づいてきた女性につむぎは警戒する。
「そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ。
この街に法なんてものは有りません。
あるのは、弱肉強食……」
そう言って微笑む女性。
女性の名前は,サーレ・エイベル。
ここの建物、街の管理をしているようだ。
「じゃくにくきょうしょく?」
ルナが分からない言葉で、頭を傾げる。
「弱肉強食、、強い人が弱い人を簡単に言えば滅ぼす、勝つことです。」
「なるほど、日頃のちとせと妾の関係か!」
「僕何もやってないんすけどね……」
そう言ってちとせとルナが話す中、サーレが手を広げ街を紹介し始める。
どうやら、この街を案内してくれるそうだ。
「私はこの街を多くの人に知ってもらいたいだけなんですよ……」
ちとせ達がつむぎを見る。
「罠かもしれんが、一旦ここを把握するのも一つの手だ。少しだが、して貰うしかない、捕まらないのならな……」
そうコソコソ話す一同。
そうして、サーレに案内してもらうことに。
「この街は、外の世界から自分の欲望を満たすために来る人が多いです。気をつけて下さい、」
サーレはそう言った時、
横からおじさん達が、ちとせに近づく。
どうやら、外のローカトル王国の政治家達のようだ。
「ねぇねぇ、君可愛いね!」
「そうそう!この道の奥にいい店があるんだけど、、ちょっと見てく?行こうよ!」
そう言って、2人組はちとせの手首を掴む。
その様子を見ていた、つむぎとすぐるは般若の顔匹敵の表情で男達を見つめる。
「「おい、お前ら誰に手……出してんだ?おい!」」
2人息ぴったりでそう言って男を威嚇する。
「ひゃ!こ、ごめんなさい!!」
「すみませんでした!!!」
そう言って走り去るおっさん達。
「?あ、ありがとうございます……」
「すぐる!消毒!!」
「あいよ!!」
「誰もやってこれないように……生きてる奴以外もやってこないように、塩撒け!塩!」
「あ"い"!!」
「ど、どうしたんじゃ?こやつら」
「わっかんないっす。」
どこかで見たことのある、塩の撒き方をする2人、
そんな、つむぎとすぐるの様子を遠くから、少し引いて見ているルナとちとせ。
後ろでは、リアムとカリン、ルーナも何が何だか分からなく、レイとデイビスは頭を抱えていた。
「まったく、、シスコンすぎんだろ……」
「ふふふ、面白いわね……」
サーレはちとせ達を見つめ、案内を進めるのだった。
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「では、こちらに、」
そう言ってサーレの言う方に目を向けると、そこにはリムジンがある。
「ぎゃあ!!!まじか!」
リアムが目を輝かせて、すぐに乗り込んだ。
「単純かて……」
ちとせがそう言ってルナと一緒にみんなで乗りこむ。
ちとせはこれでもノアと一緒に、車の整備エンジニアをしていたので、ある程度高級車などにも見慣れている。
「にしても、pove-2とは比較にならんな……」
レイがそう言って車内を見回す。
そうして、サーレが街について詳しく解説してくれた。
空間魔法のおかげで、街一つ分の広さがあるこの建物、金獅子家が所有する超巨大タワー。
勿論、この街一つ分の広さがあるため、車道がきちんとあり、大きなビルや家などが沢山あり、普通に生活をしているように見える。
だが、勿論貧乏な人は見た感じ居なく、基本皆高そうなブランド物や鉱石が入っている、アクセサリーを身につけていた。
「ここ、プレジャー・タウンは、欲望が詰まり娯楽が栄えている世界でも類を見ない都市でございます。
あなた方は、こちらの侵入者ですが、この度デバート様のご要望で、皆様をデバート様の住む最上階へ案内いたします!」
そう言って到着したのは、巨大なガラス張りのエレベーター。
どうやら、ここから最上階に行けるそうだ。
だが、ここで急にリアムがどこかへ向かう。
「おい!どうした?」
カリンがそう言ってリアムを引き止めようとするが、そんなの関係なしに、リアムは隣にある豪華な建物へ向かう。
カジノであった。
「皆様、よければまだ時間があるため、ここで運試しでもやっては如何でしょう?
こちらにデバート様からお金が……」
サーレがそう言い終わるよりも早く、リアムとそしてルーナ、ちとせも直ぐに奪い、カジノへ飛び込んだ。
「アイツら、、」
「妾を置いていくな〜!!」
呆れるレイ。困るルナ。
そうして皆んなカジノへ入って行った。
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「ちくしょう!!負けた!
なんでだ!?イカサマか!!」
そう言って、リアムは馬達にキレる。
「おいおい、競馬を子供の前でするな、、」
すぐるとカリン、ルナは膝から崩れて泣いていくリアムを見て何かガッカリしたようだった。
「また、、、負けた!!」
「おいおい、1番熱いところ逃すなよ、
熱盛じゃねぇか!」
ルーナが負ける様子をデイビスとレイ、つむぎが見ていた。
一方その頃、ちとせは、、、
「やれる、ちとせさんなら、絶対に!!」
そう言ってミルは、ちとせととある老人のカードゲームの勝負の行方を見守っていた。
「ヘビめ、人を騙し喰らうヘビめ。
どんなに綺麗事を語ろうと、結局は勝つ為に、手段を選ばぬ卑劣なヘビだ!
間違いなく、あの血は奴の戦略、つまり、血の付いたこのカードは、市民」
ちとせがそう淡々と話す。
そのちとせの耳元では、ザワザワと何か音が鳴っている。
「なるほど、なるほど。
さすがここまで来ただけのことはある。
それなりにツワモノだ、しかし・・・」
そう言い終わる時、ちとせの元に負けた人たちと、その様子を見ていた人達が集まった。
「おいおい、これ結構アウトだろ!」
「利○川!!」
「言ったな!コイツ!これ、○カードだろ!!」
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そんなこんなで、カジノを満喫したちとせ達。
「やぁ、なんとか勝った……にしても、あの焼き土下座は衝撃的だったな、、」
[利○川は、この生き地獄を連続12秒間、やりおおし、果てるっ・・・・・・!]
「解説がやかましい、、」
そんなことを話している最中、つむぎは考えた。
(なんなんだ、コイツらの狙い……なんでこんなに良くする?)
サーレの狙いがよくわからない。
侵入者であるちとせ達になぜここまでするのかよく分からなかった。
そう考えている間に、エレベーターは最上階に到着する。
「デバート様。PCHの方々です。」
そう言ってサーレは目の前の豪華な部屋の奥の方に座る豪華な椅子に、腰掛けているガタイのいい男に向かってそう言った。
そいつが、デバートだろう、
「そうか、ご苦労だな……では、」
そう言った、次の瞬間、レイがデパートから出た
黄金の水のような物で拘束される。
(なんだ!、見えなかった……)
「レイ!」
デイビスがそう言って近づくも、サーレがそれを阻止する。
サーレに近づいたその瞬間、弾かれてしまった。
「このメンバーの中で最も厄介なのは、第二次厄災戦争の英雄の1人、レイ・アダムス。ゴット・エンペラーズの1人でもあり、
IQは、ざっと170。冥王階級に、勘の良さ……そして、時を止める能力に、最強の能力者、真の英雄ハイル・アクロイドの右腕、、厄介この上ないな……歴が違う。」
そう言ってレイに目をやる。
ちとせ達は動けない、、、
「ちっ!やられたか……」
つむぎが何かを悟ったように呟いた。
それを聞いてサーレが補足をする。
「この街には、空間魔法と一緒にデバート様の束縛魔法が掛かってる。
つまり、この建物に、、いや、この街に入った時点であなた達の行動はこちらの手の中にある、」
「んだよそれ!!」
リアムがそう言って自分の動かない足を殴る。
「こうなっては、時間を止めることも不可能だな、、今の時刻は、夜の12時か、、いいだろう、
明日の夜12時、つまり24時間後、英雄であるレイ・アクロイドを処刑する。
お前達の狙いは指輪だろ?さぁ、どっちを取る?
仲間か?指輪か?」
そう言ってデバートは微笑んだ。
「そんなのどっちも取るじゃろ!」
ルナがそう言ってデバートを見つめる。
「信じてたのに、、」
カリンがそう言った。
それを聞いて、サーレは鼻で笑う。
「あら?随分とお人好しね、言ったでしょ?この街に法はない、あるのは弱肉強食よ……」
デバートはルナに目やる
「ほう、セレスタリアの王女様候補、まぁ、まだまだガキだが、面白い、やってみろよ。なぁ?」
デバートはちとせの方を見る。
どうやら、ちとせにルナを守れるのか、そう聞いているように感じた。
「何言ってんだ?お前、敵に回す奴を間違えたな、」
そう言って、ちとせはデバートを見つめる。
両者威嚇をする中、つむぎは腕輪からアタッシュケースを開く。
辺りを衝撃波が襲う。




