第45話 目的を見つけよう。 手段は後からついて来る。
薄暗い研究施設の一室。
ガラス張りで、部屋にはベットひとつ。
その中でポツンと座る1人の男がいた。
「カルロ……ちとせ……ミル……」
過去のことを思い出して、涙を流すノアがいた。
腕には大量の傷に、痩せ細った身体。
目の下にはクマが出来上がっていた。
「実験番号810番、食欲が無く、睡眠も最近は取れていないそうです。」
鏡の向こうにある1人の科学者が、そう告げる。
「困ったな……最近生活習慣がなっていないのか、能力の生産性も悪い……少し出てみるか、」
白衣を着るその男は何かを企んだのか、
部屋に向かって放送を流す。
「ノアくん、先ほど連絡があった、日浦ちとせが亡くなったそうだ、、」
男は笑みを浮かべながらそう言った。
すると、部屋は真っ黒になり地面が揺れる。
「なんだ、、」
そうすると、段々と自分の影までも無くなっていく、見えなくなるほどに当たりが暗くなっていった。
「なん……だと!!」
ノアはそのことを知り激怒した。
その様子を見て興奮気味な研究者。
「凄いぞ!!想像以上の力だ!!ハハッ、面白い、おもしろいぞ!
これだから、能力者は最高なのだ!!」
そう言って研究者達は興奮して、更なる作業に移るのだった。
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「今回の件、魔物達の襲来どう考える?」
マリーが会議室でそう問いかける。
今回は珍しく、アーロンではなくマリーが主体。
理由としては、アーロンはマリーほど魔物に詳しくはない。
ここは、一応研究者であるマリーを主体として考える事にしたためである。
ちなみに、ロイスとハイル、琥珀は元の場所へ戻りちとせ達とは解散をした。
話によると、そろそろ戻ってきちんと調べないと殺されるかも、和泉に、、、と言う事であった。
「自分勝手だな……」
ミルがそう言って呆れている。
「でもどうする?指輪取られたし……」
そう言ってちとせが自分の首元を見る。
ずっと付けていた指輪のネックレスが、烏に取られてしまいそれを、バアルが身につけて愛用に利用されており、少し落ち込んでいた。
「大丈夫!ちとせは、指輪がなくてもおしゃれだぞ!!」
「あ、ありがとう……」
ルナが、そう言ってちとせを励ます。
そう言う事じゃない気がするが、まぁ良いだろう。
そんな形で、会議をしているとやはり、指輪がない事などでどうしても詰まってしまった、
ハイル達もフレイム・コアを調べる(逃走)ために帰ってしまったし、悩んでいると、会議室がいきなり開き、他の召使の人が言う。
「失礼します、ちとせさんと知り合いと言う事で通したのですが……」
召使がおどおどと話す。その後ろには3人の人影があった。
「おっす、久しぶりじゃな、ちとせ……」
そう言って入ってきたのは、デイビス、最初に鬼丸国綱を提供してくれた店の店主だった。
その後ろには白髪の男のレイと、金髪の女性のルーナがいた。
「よっす……あれ、ハイルは?」
「もう帰ったよー」
マリーがそう言うと、レイは大きなため息を吐く。
「あいつ、またかよ……」
「で、何のようですか?」
アーロンがそう言って話しを,進めるが、
ちとせやミル、ルナには何が何だか分からない。
「え!知ってるの?2人は……」
ちとせが驚いて聞いてみると2人は頷く。
「ええ、この人達は第二次厄災戦争にて、世界を救った英雄の内の2人とその協力者である、デイビスさんです。」
アーロンがそう言った。
(え、?と言う事はアーロンはデイビスの店を知っていて……あれ、言ってくれてもよかったんじゃない?)
そう思うちとせであった。
そんな事は後回しで、要件を聞く。
「いや、実はな、こっちも最近おかしいと思ってな色々調べてみた。
フレイム・コアについてもだが、どうやら指輪は2つ回収されてる。」
レイがそう言って話し続ける。
「2つ……創られた指輪は、4つだからあと2つ。
そして、その指輪の内一つはもうアイツらが動き出してる、取られても不思議じゃない。
だから、狙うはもう一つの指輪だ。それを俺たちが先に回収する。」
要するに、アイツらより早くもう一つの指輪奪っちゃおうぜ!って事です。
「なるほど、でも居場所わかるんですか?」
アーロンがそう聞くと、ルーナが答えてくれた。
「その辺は私たちが協力するし、他の組織からもお助けが来るよ〜」
「だから、お前ら何人かその組織に行くぞ」
怖い顔で、デイビスがそう言った。
この話題に隣に座っていたルナは思考が停止しているようで,もう数分前から真顔で椅子に座っている。
「なるほど、分かった。じゃあ、僕行きますよ……」
そう言ってちとせが名乗りを挙げると、
そこにいたルナとミル、マリー以外の人たちが全員少し動揺していた。
「?どうしたんですか?」
「いや、、分かった問題ない。そうだな、まぁ気絶はするな……」
そう言ってデイビスが黙り込んだ。
ちとせとミルが行く事になり、そうしてレイとルーナ、デイビスで行こうとなったが、突然もう1人が話し始めた。
「妾もいくぞ!、」
ルナがそう言って挙手をしたのだ。
また一同、動揺した。
「えっと、お嬢様?遊びじゃないんですよ?」
「そ、そうですよ。私達と一緒にお留守番です。」
マリーとアーロンが必死に止めるが、ルナはちとせがいれば大丈夫だし、最近自分の能力についても少しずつ目覚めてきていたのだ。
「妾もいくぞ。」
そう言って意見を曲げない。
その様子をちとせは見て微笑んだ。
「まぁ、僕が守りますし、護衛と一緒の方がいいでしょ。城のことは頼みます。」
ちとせがそう言った。
「あひゅ〜、いつの間にかちとせさんが大人になっている。」
「あひゅ〜、感動。」
なにやら2人は訳のわからないことをしている。
ちとせはそう思った。
圧倒的なキャラ崩壊である。
「ほんとは、ハイルも連れて行きたかったが、逃げられたからな……じゃ、荷物まとめろ。」
そうして、ルナ、ちとせ、ミル、デイビス、ルーナ、レイで次の指輪のためある組織に向かい、
他の召使とアーロン、マリーで城を守り、お留守番となったのだった。




