第35話 怒りは敵と思え
「いや、なんか増えてる?」
ちとせの後ろに2人の新たな護衛、リアムとカリンがいた。
「いや、まぁ仲間減ったし……」
指でツンツンと手遊びをし、顔を逸らすちとせ。
ミルがそんなちとせのほっぺをツンツンとつついていた。
「わかりました。面接をします。」
後からアーロンが出てきた。
「では、お名前と長所を!」
「はい!リアム・ロバーツ、21歳!槍が得意で、能力は持っています!物の強化です!」
「カリン・テイラー、16歳弓が得意で、魔眼持ってる、能力は色々、」
そう言う2人、リアムの瞳の色は明るい茶色だが、カリンは水色。おそらくかなり強い能力を持っているのだろう。
「大体わかりました。では、この方があなた達が守るルナお嬢様です。」
「やぁ、妾がお嬢じゃ!!」
腕を組みなぜかサングラス姿で現れたお嬢様、
(いや、なんでその姿?)
「いけるぞ、俺らまぁまぁ、強いから……」
「まぁ、よく分かりました……お金とかって…」
「任務をまっとしてくれれば勿論。」
そう言ってアーロンが微笑む。
「いいんすか?ほんとに?」
「こちらとしては、仲間が増えればいいんだよ、」
「そうそう!」
「そっか、」
そうして、なんだかんだ新たな仲間が増えたのだった。
「にしても、すごい豪雨ですね……」
「確かに、さっきから全然止まないな……」
アーロンとリアムがそう話していると、近くに雷が落ちる、それと同時に何か大量の者がこちらに押し寄せてくるのが見えた。
「魔物?こんな時代にか?」
マリーがそう言うと、何か奥からでかいのがやってきた。
魔物というのは邪神アザトースを倒して以降、数が減った、今の科学が発展して異能力が廃れた時代に魔物というのは珍しいのだ。
「待って!魔物、しかもここにいるって事は、街は?」
そう思い、ちとせがすぐさま城を出ると街からは煙が大量に上がっていた。
「マジかよ……」
すぐに、ちとせとミル、そしてリアムとカリンが街に降りて行き、アーロンとマリー、そして他の召使達、と目覚めたハイルと琥珀、ロイスでルナと城を守る。
「……指輪、」
街に着くと、何やら他の魔物とは違う見た目の筋骨隆々な奴がいる。
そいつの指にはちとせの付けていた指輪があった。
「……指輪は持ってるのに、なんで僕たちを襲う?」
ちとせがそう聞くと、そいつは答える。
「……お前らは計画の邪魔なんだ…」
そうして、男は手を前にすると紫色のボールが作り出された、何やら禍々しいオーラを放っている。
すぐにちとせは刀で受け止めるも、弾かれてしまう。
ちとせは民家にぶつかり、顔から血が出る、
そして、紫色の物は他の民家を貫通し、道が抉れた。
ちとせが街の周りを見回す。
セレスタリアの人々が皆瓦礫の下敷きになったり、そこらじゅうに倒れている。
まだ逃げ続けている人もいた。
だが、周りには色んな見た目、角が生えた鬼のようなものだったり、動物の顔をした二足歩行のバケモノだったり、色んな奴が暴れている。
これが魔物だ。
(コイツらが魔物なら、今戦っているコイツは魔王かなんかだな、、強すぎる。)
ちとせがそう思っていると、後ろから矢が飛んで来た、すぐに目の前にもリアムが槍を持ってやってきた。
「大丈夫か!?遅れた!速いな……」
「援護はするけど……」
そうして、ちとせは立ち上がる。
「ああ、ここからだから……」
そうして、ちとせは刀を持って男を睨む。
「仲間か?俺の名前はバアル。魔王だ。」
そうして、そのバアルと名乗る魔王はちとせに向かい両手剣を取り出して払い落とす。
慌てて回避するも、ちとせのいた場所が思いっきり砕ける。
「マジか!獣王剣・コロナ!」
そうすると、バアルに向かって炎がまるでビームのように向かっていくが、簡単に剣で受け止められてしまった。
「貧弱だな……」
そうして、バアルはちとせの背後を取り首を絞める。
「俺も入れろよ!」
リアムがそう言ってバアルに向かうも、念動力ですぐに弾かれてしまう。
「これ!私らじゃどうにもならないよ!」
カリンがリアムにそう言う。
「……!」
ちとせは、今にも意識が飛びそうになったその時、
「タイム・フリーズ!」
そうして、気づいたらちとせはバアルから距離を取った所にいた。
「あれ?」
「よく耐えたな……」
そう言ってちとせの隣には、この前ルナが消えた時に居場所を教えてくれた白髪の青年が立っていた。
「レイ!どうなってるの?」
「知ったこっちゃねぇよ!ルーナ、一旦どうするよ、コイツ?」
「コイツらは、、」
レイという男がどうやら、助けてくれたようだ。
そして、その後を追ってきた若い金髪の女性はルーナというらしい。そう言うと、バアルは他の魔物達の狙いをレイにうつした。
すると、魔物達が一斉に2人を狙う。
「お前ら3人はこのデカブツを、、俺らがこの魔物達をつぶすから……」
そう言って、レイ達はちとせ達の戦いの邪魔にならないように、少し遠くへ行った。
「邪魔が入ったか……ん?」
(魔力量が増した?)
「2人とも、先輩の護衛としての動きをきちんと見てろよ、援護は………任せる。」
そうして、ちとせは全てリミッターを外した。
「怒ることは好きじゃない、けどこの敵とは今は共闘だ。」
怒りをできる限りコントロールする。
"10%"まだ、それほどしかうまく制御出来ないけれど、ちとせの魔力量はいつもの2倍ほどになっている。
「………、!こい!!」
ちとせとバアルの刀と剣が交錯する。
「大罪スキル……憤怒か!」
「だったらなんだよ!!」
そうして、ちとせはバアルを吹き飛ばす。
だが、バアルはすぐに受け身を取り、手を伸ばし
詠唱をした
「轟天一閃・破壊神!」
そうして、剣から禍々しい赤黒い瘴気が溢れ出る、それはちとせに向かって振り下ろされた。
「ちとせ!」
「!!」
リアムとカリンが少し離れた所で見ていた。
ちとせはまともにバアルの技を喰らい、地面が円を描くように抉れている。
もはや、ここが街ということもここだけを見れば予想ができない。
だが、土煙から姿を現したのは無傷のちとせであった。
「ふぅーちょっと危なかった……助かったよミル。」
「おうよ!」
技を喰らう直前、ミルの能力である、絶対守護によりちとせの周りにバリアを形成した。
ミルは元々大天使ミカエルなので、神の力の一部が使える。
絶対守護は名前の通り、防御魔法であり、魔法を超えて超能力の次元にあるもの、
全てのどんな攻撃からも護れるバリアの能力だ。
「さて、破壊神?邪神すぎるな……」
「やかましい口だ、、」
そうして、手を前にだし、握る。
すると、次の瞬間指輪が光り左右からそれぞれポータルが出現する。
またしても、過去から連れてきた魔物、配下のようだ。
そこから、二匹の悪魔が出てきた。
「残りの者を駆除しろ……俺は、この娘を殺す。」
「「仰せのままに」」
そうして、二匹の悪魔はリアムとカリンの方へ行った。
それに対抗するべく、ちとせも横から式神を出す。
「白虎、玄武、リアムとカリンに協力しろ、」
「あいよー」
「承知、」
白虎は少し陽気で白髪でリアムと同じように槍を持っており、水色の瞳で水色とピンクの紋様が白い肌に描かれていた。白い虎の耳と尻尾が生えている。
玄武は、白虎とは逆で律儀、そして大きな斧を持ち羽織ものを着ている、首元には蛇がおり、着物の柄は亀の甲羅のようなデザインになっている。
そうして、お互いに配下を出し戦いが再開する。
〜優良進行で原稿は完成していますが、休載というものに興味があるため次号休載します。〜
byある日本の有名漫画家
次の本編投稿日は、6月8日です。




