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第31話 良心は人間の行動指針となるコンパスである。

「えっと、、、つまり?」

 ちとせは病院のベッドの上で目を覚まして、アーロンとマリー、そしてミルからあの時舞台上であったことを聞く。

「要約すると、ルナが何者かに意識を乗っ取られてちとせを攻撃して死にかけたところをミルが、体を乗り移り助けた。そしてミルの正体は大天使ミカエルだったっていうこと……」

「隠してたつもりは無かったんだけどな」

 マリーが説明する中,ちとせのベッドに座るミル。

 ミルの名前はミカエルの最初と最後を取った、ミル。

 安直だが誰も気づかなかったとは……

「でもなんで、ミルはそんな姿なんだ?」

 ちとせがミルの方を見て聞いた。

 ミルによるとどうやら、この世界は科学が発展して魔法が減った。そのせいで、地球から魔素というのが薄くなり、存在していた神秘的な生物の力も弱まってしまったそうだ。

 ミルは一応天使で仕事で降りてきたのだが、気づいたら魔素が少なくなっていてこの子猫の姿になっていた、

 そんな中、サムソン達がちとせの元いた世界に来た時、ミルも偶然入ってしまいちとせに出会いまたこの世界に戻ることができたようだ。

 因みに、ミルがやってきた理由となる仕事は地獄に落としたルシファーが下界で発見され見てくる、というものだった。

「神いるんか……」

「おるで、」

 ちとせはそこにびっくりしている。

「まぁ、ちとせと出会うという事は運命だな!

 結婚するか!?」

「するわけねぇだろ!」

 ちとせに丁重に断られる。

 すると、ハイルと琥珀が病室に入ってきた。

「他の候補者達とか護衛とかとも話してきたわ!

 アイツら癖強いね……」

「僕たちまともに試合見れてないです……」

 病室には花がたくさん添えられており、おそらく他の候補者達であろう。

「黒子とかいたか?」

「そいつとは、話せなかった。ていうか、なんか無口すぎ、、無視されたし……」

「ハイルが問いかける際にポンポン頭叩いてたらそうなりますよ……」

 どうやら、ハイルは嫌がらせのようなことをしていたらしい。

 アーロンとマリーはハイルと琥珀についてちとせが寝ていた時に、自ら自己紹介したらしい。

「十一大惑星に,襲われたんだけどそいつの処遇をロイ国王と話して来た結果、うちで引き取る。聞いたところによると、そいつも梟とかの奴に頭いじられた被害者みたい、味方してくれるって」

 仲間にもう1人十一大惑星が触れるとなると心強い。

 もう1人のやつは今、ロイ国王と釈放の手続きをしているらしい。

 今は仮で刑務所に入っているそうだ。

「……ルナは?」

 そういえば、先ほどから居なく気になっていたのでちとせが聞いてみると、アーロンが答えてくれた。

「あ〜実は、ちょっと自分がちとせさんを攻撃してしまったことへの罪悪感があるらしく、今は外に……」

「そっか、、もう立てるし、行ってみようかな、

 いいよね?」

「……お好きに…」

 もう勝手すぎやろ、、と言わんばかりの顔をするアーロンであった。

 そうして、ちとせはミルを連れて病室を出て行った。

「で、判明したんですか?」

 ちとせとミルが居なくなって部屋には静寂な、雰囲気が漂う。

 アーロンがハイルに質問する。

 それは、ルナの持っている能力についてだ。

 本人のルナは気づいていないが、おそらくあの力は最強で最恐の能力。

「勿論、こっちもただ棒立ちしてたわけじゃないさ、おそらくあの能力は……」

 そうハイルが口にすると皆驚く。単純な属性物などよりもはるかに強い、その能力はハイルでさえもそれを持つことを拒んだ。そんな力、


 ―――――――――――――――――――


 外は砂漠一面砂だらけ、で所々に建物が埋まっている。

 だが、この病院の周りは草など緑が生い茂っている。

 遠く離れたところに湖があるのがわかった。

 そんないい景色が見られる、丘の上で1人の金髪の女の子が座っていた。

 ルナだった。

(ちとせには酷いことをしたな……)

 ルナはあの時のことを覚えていない。だが後から聞いた話や、はっきりと録画された試合映像には自分がした事の悪さをはっきりと確認できてしまった。

 俯くルナの後ろに誰かがやって来た、

 ちとせであった。

「ここにいたんですね……」

 そう言ってちとせはルナの隣に座るも、すぐさまルナは距離を取る。

 すぐにちとせは近づいて、逃がさない。

「ルナ様。怒ってないし、気にしてないですよ……」

 ちとせはルナを笑顔で見る。

 その肩にはミルも乗っかっている。

「でも、」

「大丈夫ですよ、あの時やってきたのはルナじゃない。今何がどうなったのか調べてもらっています。」

「そうだぞ!オイラも,怒ってないししょうがない!」

 ミルも肩からヒョイと,顔をだしルナを励ます。

「僕、刺されるの初めてじゃないんで……慣れがあるんだすよ、、」

「その慣れ怖えよ……」

 ミルがそうして突っ込んでいる。

「でも、、」

「お嬢様!、なら次のとき抗って!僕もそうします。不安かもしれないけど、次があれば、その時は僕も含めて止められる人がいる!大丈夫ですよ。」

 そうしてちとせはルナを抱きしめ励ます。

 折られた鼻や歯はミルのおかげである程度治癒している。

 ただルナの心のケアはまだまだ治っていない。だから、そのためにちとせとミルがその最後のケアを行う。

「ありがとう………」

 ルナは腕の中で涙が込み上げる中、必死に声を出す。


 ――――――――――――――――――――


「んで、ネビュラ。あれは黒。烏?とかいうやつと同一人物だ。多分だけど」

「うちの今の警察とか元警察だったりそこら辺の人たちを、部署に戻って見てみましたけど、ネビュラとか言うやつは居ません。でした、」

 ちとせとミルが居なくなった間、フレイム・コアに関係のありそうなメンバーを調べる。

 その中には先ほどまで行動を共にしていたネビュラの名前も上がった。

 ネビュラはちとせ達の冒険が終わった後気づいたら消えていた。

 明らかに怪しいのだ。

「なるほど、、でちとせに言うのか?」

「やめとこ、今は心に深く傷つきそうだし、今はそれよりもだ。アイツらは十一大惑星を送って来た。早いところここを離れろ。まだ何か来そうだ。」

「僕たちはあくまであなた達の護衛ではなく、偵察なんで。」

 ハイルと琥珀がそう言って提案をする。

 だが、ハイルにはまだ気になることがあった。

 黒子だ。

(アイツ、なんか銃弾を使っていた。この時代に銃?)

 ネビュラもそうだが、この時代科学がきちんとでてまだ20年ぐらいしかたっていない。

 警察官もそこら辺からだ。

 ましてや銃に関しては警察でやっと。

 持っているのは護衛でもおかしい。

「………どおしたもんかね…」

 そうして、ハイルは頭を抱える。

 一方アーロン達はハイルの助言をかかえれることにしたようだ。

 なので、明日の朝ここをたつ。

 王位継承の書類をいろいろ書いてどの候補者達よりも早くここを出ることになったのだった。

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