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カドショも異世界みたいなもんでした  作者: おこめぽてと
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1ターン目 カードショップてさぁ

カードショップコメディという新感覚の世界に皆様をお連れします。

1ターン目 カードショップってさぁ


カードショップってさ大体の人は一生行くこともないような場所なんじゃないかな。

そもそも趣味でTCG(トレーディングカードゲーム)やってなきゃ行かないだろうし、パックだけ剥いて楽しむ層なんかも行かないだろうね。


まあ御託はこの辺にしてさ、カードショップに多くの人が行きたがらない理由は明白だよなぁ。


大抵のカドショは「臭い」「狭い」「暑い」etc...えとせとら。

そう、とにかく居心地最悪なのである。

もちろんめちゃくちゃ綺麗で広くて涼しい素晴らしい店舗もたくさんあるし、業界全体が改善されてきてはいるんだけども。


そんなことを考えていたらいつの間にやらたどり着いていた。

今日からアルバイトを始める≪カードショップアリエ≫に。


「店長〜、空気清浄機まだ買わないんすか??空気澱んでるし臭えっすよ」

「芳香剤と消臭剤だけでどうにかなんないか?うちにそこまで余裕ないんだよな」


中から聞こえる会話が不穏だ。


閉店中の看板を素通りして中に入る。


「おはようございます!本日からアルバイトとしてお世話になります。三神大奈(みかみ だいな)と申します。よろしくお願いします!!」


「おっ、店長この方が言ってた新人くんですか?」


「そう」


「初めまして、自分は社員の小浦暁斗(こうら あきと)と申します。といっても、社員は自分含めて2人であとは店長とバイト2人だけなんすけどね。」


眼鏡をかけた中肉中背の男性が自分をそう紹介した。自己紹介だけで滲み出る人の良さと気さくさ。めちゃくちゃ優しそう。


「店長の善岡宏樹(よしおか ひろき)です。よろしくお願いします。」


こちらはうってかわってとてつもなく背が高い。日本人としては破格の身長に見える195...いやもしかするともっと?

俺も身長は175くらいあってそこそこだと思ってたのだが、この店長と並ぶとまるでお話にならない。


「ま、とりあえず初出勤ってことで研修みたいなの受けてもらうからよろ〜。だから開店1時間前に来てもらったわけです。小浦、諸々教えてやってくれい。」


飄々として、そして気だるげに社員である小浦さんに指示を飛ばす。


そうして、俺のアルバイト生活は始まったのである。

これまでの人生からすればほとんど異世界のような『カードショップ』という地で。

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