小話:セシルとクリスについて
今回はちょっと小話で箸休めです。
主人公の影響で『3』に異様な執着を見せる3番目のヒロイン、セシル。
実は彼女、初登場時のプロットではヒロインではありませんでした。
元々3番目のポジションに居たのはイリス王国の王女で従妹であるグレースだったんです。
女王になったグレースが公務の傍らこっそり通ってくる感じで不在の章も結構あるみたいな感じの想定でした。
セシルの初登場は第42話。そして結婚が第69話となっていますが彼女が3人目となる現在のプロットに変更となったのは第61話段階でした。
何ならその段階だとガチで死亡シーンがありました。城の前で戦っている人達を皆殺しにしようと敵が仕掛けた爆弾を抱えて敵幹部一人を道連れに…………そして後に生まれる主人公の娘に『セシル』という名がつけられる。そんな流れでした。
ちなみにそのシーン書いてる最中は常に米津玄師の『Lemon』を流してましたね。
私は海外ドラマが好きなんで時々その雰囲気が入ります。頭の中にあるシーンでは曲をバックにスローモーションで皆がリアクションするあの感じです。わかる人にはわかるかもしれません。
ただ、ここでセシルが死んだらガチで主人公トラウマものだろうというのとポンコツ化してきたセシルに愛着がわいてきた結果、生存ルートを急遽模索。
そしてまさかの『3番目』をもぎ取っちゃいました。
しかも今や喋るとコメディ化するムードメーカーの座を手にしています。
それでセシルを起点として更に予定変更。それが4人目になる『クリス』です。
クリスの登場エピソードは『ウルトラマンダイナ』のあるエピソードを下敷きにしているのですがあくまでただのゲストキャラでした。
ただそこへ境遇がよく似ているセシルが絡むことで『あれ、こいつヒロイン化できね?』となりました。
ただ、男っぽい言動とかがやはりフリーダと被っていたりしてかなり困りました。
そこで最終的にホマレに振り向いてもらいたくてフリーダを『真似』していたということになって、次回登場まで約20話程空けてその間に色々固めていきました。
一人称もフリーダの『わたし』、ナギの『ナギ』、セシルの『あたし』と区別できるよう『私』になっています。
そして割とチートな能力を持っている3人とは対照的に『ひたすら応援する能力』という一般生活特化型の能力に目覚めてしまうわけですね。
一見役に立たない能力ですけどあのヒロイン達の中に居て最後発ながらがっつり溶け込めているのは『応援』されてるからかもしれません。
今後もよろしくお願いいたします。