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第6章

事務所から、今日最初に入ってきた場所の近くの階段近くまで出てきた。

「それにしても、やっぱり地図が無いと不便だなぁ・・・・時間も沢山あるし、次はそれを探すか」

"地図を探す"という目的が決まった事で、今度は勘で階段の奥の部屋へと行ってみた。


「へぇー、ここは診察室なのか。」

診察室が五室もずらーと横に並んでいた。

「診察室の逆の方は待ち合い椅子しか並んでいないが・・・」

と思いながら私から見て真っ直ぐの壁を見て、にやりと笑った。

「ふっ、あるじゃないか。でもおかしいな。二階の地図が無い・・・」

そもそも、二階への続く道すらも書かれていない。


「まぁ、一階だけでもよしとしよう。さてどうしたものか、壁に貼ってある地図なんて持って行けない・・・」

少しだけ悩み、ひらめいた。

「あっ、ちょうど筆記用具とノート持ってるし、写すか!」

リュックサックの中から、ノートと筆記用具を取り出た。

早速、地図を見ながらしっかりと写していく。

「よし!出来た!」

挿絵(By みてみん)





書いた紙を広げとあることに気づいた。

「ちょっと待てよ・・・普通にスマホで写真撮れば良かったんじゃあ・・・・。ま、まぁ読めたらなんでも良いか」

簡易的に書いたとはいえ、少し後悔した。

紙をくるくると丸めてリュックサックの隣のドリンクを入れるスペースに突っ込で、もう一度オリジナルの地図に目をやった。

「ここから近いのはこの壁の向こうの病室か・・・でも診察室側の方が気になる。・・・・よし、決めた!」

ここから一旦受付まで戻り

「院長室、行ってみるか」

行く場所に向かって、歩み出した。


しばらく行くと緑色のランプが視界に映り

「あそこが、手術室か・・・。時間にも余裕があるし寄ってみるか」

ガラガラーと扉を開け、中に入る。

中はボロボロな手術台に、照明器具も割れていたり手術道具とガラスが散乱していたり

蜘蛛の巣や壁が一部軽く、だが崩れていたりしている。

でもこれは、普通に使用して放置していた結果がこれだとある程度予測できた。

事務室とはまた壊れ方が違う。それだけは確かだった。

一歩一歩と進んでいく。

重要な物は無いか、見逃さないように、医療道具の医療機器などを細かく見ていく。

「おや?あれは・・・」

ふと生体情報モニタが視界に入った。

一見普通のモニタだと思ったのだが、徐々に近くに寄るとモニタに違和感を感じる。

触ると下のモニタを支える部分がぐらぐらと揺れ

「なにかこの下に挟まってる」

モニタを一瞬持ち上げ、その隙に四つ折りにされたカードキーを取って、モニタを元の場所に戻す。

手に入れたカードキーを改めて見る。

「無理矢理折られてる感じがするし、どうあがいても使うのは無理だな」

残念に思いながら、カードキーを机に置く。

「はぁ、ここには何も無かった・・・」

手術室に入る前はここなら期待できる、と思っていた。

(次は院長室に期待しよう)

そう思ってこの部屋から出た。


部屋から出て真っ直ぐ見ると、うっすらと目的の部屋が見えている。

そこを目指して歩いた。

そこまで辿り着くまでの道は特に気になる所は無かったが、途中で食堂を見つけただけで他は何も無かった。

食堂のスペースが広く、そして力が入っている様にも感じた。

(ボロボロの看板メニュー、じっくり見ると、レパートリー豊富で美味しそうな病院食ばかりある・・・。お昼はここに来る前に、食べてきたけど・・・あれを見るとお腹減ってきたなぁ)

お腹が鳴っているの今はを知らない振りをして食堂を通り過ぎた。

道中ネズミが数匹外と食堂と行き来してたのを見て、こっちに来ませんようにと願いながら通り過ぎると

目的の院長室に着いた。

見ると扉が完全に壊れていて、中が丸見えの状態だった。

その中に見覚えのある人影を見つける。

(もしかして!)

と思った私は中に入ろうと歩み寄った時、その人影はこちらの気配に気がついたのか、ゆっくりと後ろを振り返った。











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