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サンカク。  作者: 時計
8/22

「そ、そんな顔されたら、俺、本気になっちゃう・・・」

「きゃー、水が!しょっぱいっ!!晴斗ー水顔面にかけないでくれる?」

「夢羽がよけないのが悪いんだよー。バーカバーカ!」

「スキありぃ!!ばっちゃーん!」

「うわっ三好、それはせこいぞ!」


夢羽、栞奈、そして晴斗は、3人で海で遊び中。


「みなさん、はーい集まって!」

「はーい」


ぞろぞろと先生の近くにみんなは集まってきた。


「今日は波も穏やかだし、遊べてよかったですね。じゃあ、更衣室へ行って着替えて!更衣室のシャワーを賢く使ってくださいね。それでは、行動開始」

「えーもう終わり?」「早いよー」「たのしかったぁ!」「砂だらけなんだけどー」

いろいろな声が聞こえる中で、夢羽、栞奈、晴斗は歩いていた。


「じゃあ、晴斗。うちら、午後の散歩もグループ一緒だし!栞奈と3人で回ろ」

「いいけど、夢羽。俺は夢羽と二人っきりが・・・♡」

「ん、なんか言った?私いやだよ?栞奈と一緒じゃなきゃ☆」

「・・・何も言ってません。はい」


晴斗が男子更衣室の方へ行ってしまうと、栞奈はもじもじしながら言った。

「あの、夢羽、私に気使って、3人で回ろうとしてくれてるけど・・・朝のこともあったんだし、それに佐々木っちも2人きりがよさそうだし、それに・・・」

栞奈はちょっとだけ止まって、でもやっぱり言った。

「晴斗、夢羽。名前呼び。私より先にもう一個先の段階へ・・・」

「栞奈!朝のことはもう解決したし、佐々木っちがどう思おうと私は2人っきりは嫌だし、それに、何よ!もう一個先の段階って!行ってないから!」


夢羽はため息をつくと、栞奈を見つめた。

「いーい?栞奈と私は親友だもん。親友の恋を応援するのは当然だよ!」

「・・・ありがとう」


栞奈はいつもの笑顔にパッと戻ると、「おーい!七海に春香に六華ー!!」と叫んで、夢羽を連れて走っていった。





――――――――男子更衣室。

「晴斗。加藤と良い感じだったじゃん?仲直りもしたみたいだし~」

「加藤、晴斗のこと名前呼びだったじゃん!」

「いいな~。俺も七海様と恋した~い♡」


七海のことが大好きな男子、リクっち、それに晴斗の親友のとーふとはがね。(もちろん全部あだ名ですが)

とーふはお豆腐メンタル、はがねは鋼メンタルだから、このあだながついていた。

「リクっち、朝日に告れ。いちいちここで大好きって言ってるだけじゃ、気持ちは伝わらない!わかるかーー!」

「お前何様だよ」

「は?俺?晴斗様だよ。それから、とーふ。いちいちぎゃあぎゃあうるさい、お豆腐~つーんつーん!」

「やめてぇぇ・・・はがねには言わないで、僕にだけ言うとか。イジメだ、イジメだぁ」

「はがねに何言ってもムダなんだよ!わかれとーふ!」

「・・・ねえ、晴斗さ。もしかしてほんとに加藤のこと好き?」


突然はがねにそう言われて、晴斗はえ!?と声を上げた。


「・・・それは、えと」

「好きなんだ~。晴斗が、あの加藤を」

「は?・・・あの・・・でも・・・あ、最初は、違った。冗談だったけど・・・」


晴斗は口ごもった。


「今朝、夢羽怒らせたとき、ほんとに後悔したんだよね。どうして傷つけたんだろうって。それから、ずっと夢羽のこと考えてた」

「それって、好きになったんじゃ・・・」

「謝れた時は、すごいスカッとして!よかった、って思えた。・・・で、それで、誤解してた、ごめん、って言われたとき・・・」


晴斗は顔を赤くした。

「・・・そ、そんな顔されたら、俺、本気になっちゃう・・・って思っちゃった」

「かんっぜんに恋してんね~~!!」


とーふがツンツンして、晴斗はとーふをぐしゃっとつぶす真似をした。

「俺・・・恋してんだ」

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