表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サンカク。  作者: 時計
19/22

「俺、夢羽に好きって言われてないなぁ~?」

校外学習の帰りのバス。


「夢羽、あそぼーーぜーー、じゃんけん!あっち向いてホイでもいーけど、まあ、何でもいいからあそぼーぜ、ヒマだぜぇぇ」

「眠い。無理」


夢羽はバッサリと言った。

「ひどくね!?最近俺に対しての態度冷たくね!?」

「元からですけど?」

「余計にひどい!俺ら、カレカノでしょ!?もっとラブラブしようぜ!」

「そういうのいらないよ・・・ふぁ~ぁ」


夢羽は眠たそうにあくびをして、ふいっとそっぽを向いて寝始めた。

「ごめん、寝るわ」

「・・・」


晴斗はぶすっとほっぺを膨らませた。晴斗はかまちょなのだ。


「俺らカレカノなのに、全然カレカノっぽくない」

「・・・」

「あ!」

「・・・何、うるさくて眠れない!」


夢羽ががばっと起き上がると、晴斗は夢羽のことを思いっきり指さした。

「俺!」

「人に指をさしてはいけません!!!」

「そうだよ!」

「なんなの!指さすのやめんかい!」

「俺は夢羽に好きと言われていない!!」


「・・・は?」

夢羽は言葉の通り、「は?」という目をして晴斗をガン見した。

「あっれ~?俺、夢羽に好きって言われてないなぁ~?」

「だから何?」

「え、わかってくれよ。言ってほしいんだよ」

「やだ」


晴斗がは!?という目で夢羽を見ると、夢羽はフンっといった。

「今、ここどこかわかってる?どういう状況かわかってる?」

「わかってない!あは」

「あはじゃない!ここは校外学習帰りのバスで、クラスのみんなと先生とバスガイドさんと運転手さんがいる!おまけに副校長も乗ってるし!」

「じゃあ、俺ら、二人っきりなら言ってくれるってこと?」

晴斗はまっすぐに夢羽を見つめた。


「・・・・・・そんなこと言ってない」

「今の間!おかしい、ウソつくときにある間だっ!!じゃあ、二人きりになればいーんだろ」

「だから、そんなこと言ってないってば!話を聞けばかっ!」

「きーてますー!!」


晴斗はそう言ってから、ぼそりとこういった。

「・・・不安なんだよ・・・俺でいいのかな、って・・・」

「え?なんて言ったの、聞こえなかった」


夢羽が不思議そうに晴斗を見る。

「・・・っ」


「な、何よ。いつもいつも、私に何かいえいえ言ってくるくせして、自分は何も言わないっての?」

「んなこと・・・!つーか、何かいえいえ言ってきたのはお前だ!」

「え!?言ってない!」

「いーや言ってた!好きな人誰!?教えて!?ねねねねねーーーーって、お前の方が聞いてきてた!」

「たっ、確かに言った・・・けど!でも!晴斗ほど質問のバリエーションは多くない、私言ってたのはその質問だけ!」

「数の問題だろ数の!質問のバリエーションとか関係ねー!!」

「ある!」

「ない!」

「あるし!!」

「ねーよ!!」

「あるってば!!!」

「ないに決まってんだろ!!」





「はーい!終わりーっ!この問題、私が解決して差し上げよう☆」

そう言って現れたのは、七海に春香に帆夏に六華。


「「ええ?」」


「さ、明日、二人で遊園地でも行ってこい!」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ