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サンカク。  作者: 時計
1/22

「俺の好きな人は、夢羽でーーーす!!!」

「ねえ、いいから教えて!お願い!ね?絶対誰にも言わないからっ」


夢羽はずいずいっと晴斗にせまる。


「いやだね。俺様は言わない!はっはっはっ」

「何よ!佐々木っち、いつもそんな風にごまかして!」

「だって好きな人教えてって言われて、そんな簡単に教えるやつがどこにいんだよ」


キーンコーン・・・

「あ、残念でした。また、時間切れかよ」

「あんたが教えてくれなかったのが悪いんじゃないっ!」


夢羽は叫んだ。晴斗は笑いながら去っていく。


加藤夢羽ははあっとため息をついた。

加藤夢羽かとうむう、彼女は情報通。クラスの好きな人を、晴斗以外全員知っている。

だから晴斗の好きな人がどうしても気になるのだ。・・・それ以外にも、理由はあって。


「夢羽!きーけた?」

「ごめん栞奈!今日もまたダメだったー・・・」


栞奈、三好栞奈みよしかんな。栞奈は、晴斗のことが好きなのだ。明るく元気。怖いもの知らず。

ちなみにさっきから出てきている晴斗とは、佐々木晴斗のこと。


佐々木晴斗ささきはると、あだ名は「佐々木っち」。みんなからそう呼ばれている。

一言で性格を言うなら・・・「チビでパリピ」。

顔も大してかっこよくない。

足も速くない。

頭もどちらかと言えば悪い方だ。

おまけにモテたくてモテたくて、いつもかっこつけてる。


だから、栞奈には悪いけど、夢羽は初めて聞いたとき、正直、ありえないって思ってしまった。


「でも・・・明るいとことか、周りを元気にしてくれるとことか!私、そーいうとこが好きなのかな」


栞奈はそう言って、佐々木っちの好きな人を知りたがった。

だから、夢羽は聞いているのだ。けど教えてくれない・・・と、考えていたその時。



「おーい、加藤」

「佐々木っち!何よ、やっと教える気になった?」


「・・・言うよ?いいのね?」


「おう、どんとこいや!」



夢羽はそう言った。

やった教えてくれる・・・!これで全員制覇だし、栞奈の恋も・・・!


ものっすごいでかい声で言った。


『俺の好きな人は・・・・・夢羽でーーーす!!!』


「・・・はぁぁぁぁぁっ!?!?!?」

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