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勇者物語  作者: 野川真実
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第9話 沈黙の湖

一行は「沈黙の湖」と呼ばれる、魔力封じの場へと足を進ませていた。

パーティーの要である勇者の殲滅力が魔導による所が大きいのに、何故わざわざそんな危険な場所を通るのか。

勇者の行動は謎が多い。


日が暮れる頃、湖へと辿り付いた。

「今夜はここで野宿か・・・。」

恐れていた危険も、そうはないようだった。

夜の帳が降りてくる。


湖の傍でキャンプを張り、交代で見張りを務めた。

気味が悪い程、静かだ。夜の闇が恐怖を誘う。


戦士(男)が焚き火の前で見張り番をしていると、辺りを見回しながらマリンが近寄って来た。

勇者が見当たらないという。

それを聞きつけた武闘家(男)が勇者を探しに行った。

普段でも危なっかしいのに、魔法が制限されているこんな場所で行方不明は、流石に危険だ。



ふと気が付くと、珍しくマリンと戦士(男)のふたりきりになっていた。

炎で紅く照らされるマリンは、少し不安げで儚く見えた。


戦士(男)は胸を高鳴らせた。

だが、今マリンを不安にさせている原因は勇者の不在なのだと感じると、少し憂いた瞳でマリンをみつめた。

「・・・マリンは、勇者の事が好きなのか?」


突然の質問に、マリンは狼狽えた。

「わ、私は別に勇者なんか…。私はもっと、強い男が好き。」

「じゃあ、俺は?」

戦士(男)は真剣な表情でマリンを見つめていた。

突然の告白に、マリンは対応出来ない。


心が読めるマリンは、とうに知っていた筈だ。

それでも、こうして言葉にされるのは初めてで、どうしたら良いのか判らなくなっていた。

困惑してマリンは俯く。

「俺は好きだぜ、マリン・・・。」

戦士(男)の告白。





(続く)



ロマンスパートです(=▽=)

いきなり告白で、マリン目当てで仲間になったみたいに見える戦士(男)が不憫(苦笑)。

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