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願い  作者: 駒 成人
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再会

小説書くのもだけどタイプ打つのも地味に時間かかりますね。

相変わらずの駄作ですが流す感じで読んで頂ければ嬉しいです。

「-ぞう!-ぞう!!」小さな子どもが泣いている声がする。

なんだろう、この気持ちは…とても苦しくて、それでいてもどがしいような


「またあの夢か」そう独り言を呟きながら小野健蔵は自分の借りているアパートの一室で目を覚ました。


あれからもう13年もたったというのに今でもなお頭の中に居座り続ける存在に健蔵は頭を悩ませた。

上京して3年、学生時代から続けていた一人暮らしには慣れていたが、それでもどこか寂しい気持ちでいっぱいになった。それでも時間は遡らないし、むしろ前へ向かって進みだす。


”そろそろ朝飯食わないとな”

我に返ったように健蔵は動き始めた。

スーツに着替え、歩いて駅に向かったのはそれから1時間後のことだった。


駅はすごい数の人でごったがえしていた。いつも以上の衆人に少し不快感を感じながらも表情には出さず、改札の方へ向かった。


「おーい!おい、健蔵!」後ろから聞き慣れた声がした。


振り返ってみるとそこには同じ会社の同期の本池拓也がいた。相変わらず朝からテンションが高い…。

この人混みの中だというのに気が滅入るどころかむしろいつも以上にご機嫌なようだ。


「さっきそこにすげー美人な女の子がいたんだぜ。お前、見なかったか?」


その発言にいつもなら軽く笑って適当にあしらうのだが、今日はそんな気分ではないので呆れた顔をして

「お前は東京に来て何年になるんだよ。いい加減見慣れないか?」と、ちょっと冷たく言い放った。


その言葉を受けて本池は

「チェッ、つれねーな…。確かに美人はたくさんいるけどよ、一人一人顔も性格も違うし何より今日のは俺のもろタイプの顔だったんだよ…」


少し拗ねたようにそう言うと続けて

「それより今日のアレ忘れてねーよな??」


「あっ…アレ今日だったのか!?」

「お前、ほんっと大丈夫か?時間には遅れてもいいけど会には絶対来いよ!」

「わかってるよ」と二つ返事で軽く答えると

「わかってねーよ!!!セッティングにどれだけ時間がかかったのかお前知らねーだろ!!」と、少し怒気を含んだ言葉が飛んできた。


会というのはいわゆる新歓コンパのようなものである。ただし、若い層だけで開催されるもので、新入社員と先輩社員の合コンのようなものである。

その合コンについてアレコレ話をしているうちに会社に着いた。


本池はそう言って片手を挙げるとそそくさと自分の部署へと走っていった。

”はぁー、朝から地味に疲れたな”

と心の中でぼやいていると


「健蔵おはよー!」とまた厄介な奴に捕まるのであった。

声は同じ部署の笹原由美子である。



由美子は健蔵と同期ではなく、部署に配属されたのも2~3週間前のことであった。



「今日からこちらでお世話になります、笹原由美子です。よろしくお願いします。」


「小野健蔵です。こちらこそよろしくお願いします。」そう挨拶を返すと何か不思議な顔をしていたので

「どうかしましたか?」と聞くと、


「小野健蔵…健蔵!久しぶり、私のこと覚えてる?」

そう言われたので顔をよく見てみた。

”笹原…こんな美人俺の知り合いにいただろうか…親戚、いや、父さんか母さんの知り合いか?”


そうこう考えているとそれを見兼ねたように

「小学5年生の時に引っ越ししたんだけど」と言ったところでそれを遮るように


「あぁー、由美子か」ようやく由美子が小さい頃近所に住んでいた幼馴染であることを思い出した。


「それだけ?もっと他に何かないの?元気にしてたか?とか…」

十何年ぶりの再会だというのに味気のない返事をした健蔵に対し、由美子はあきれたように言い放ち、続けて


「あっ、挨拶まわりの途中なんだった!じゃあ健蔵、また後でね」


それから由美子は事あるごとに健蔵のところにきて職場のリサーチをしつつ、昔話に花を咲かせては帰っていくようになった。

由美子は今後の話の中で割と重要なポジションです。本池は数は登場しますが、あまり重要ではないです(笑)

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