十三日目:ギルドにて
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俺はエルドアへの道中で、王女ことローザと出会った。しかもだ。どこに行くかと聞くと、ムト達に会うと言う。 もう、何らかの腐れ縁があるのかも知れない。 因にだが、俺の現状は、もう今までとは違い、髪の色は変わり、右腕、右目は無い。なので、あまり期待はしていないのだ。 え、何にって? クラスメイト達が俺に気付くことだよ。
俺としては、この国に来た目的が、冒険者登録をしておくことだった。 この世界では、冒険者登録をしておくと、通行証代わりになるらしく、それは必須だそうだ。なので、俺はローザに、
「なぁローザ、悪いんだけど、先にエルドアのギルドに行っても良いか? 冒険者登録したいんだが……」
「ええ、良いですわよ。けど、ルークさんにはもうカードはお渡ししたはずですが?」
「あれはソラとしてだからな。ルークとしてはまだなんだ。それに……ソラとしては、もうこの世界にいれないからね。」
そうなのだ。カード自体は持っている。けども、王からギュンターからの永久追放をされてからは、そのカードは無効化と言うか、使えなくなっていた。 カードを見た所、存在自体はあるのだが、犯罪者扱いのカードになったらしく、犯罪者のマークがカードにあったのだ。 そんなもの使えるわけが無いので、改めてエルドアで作ることにしたのだ。
てな訳で、ローザにギルドへと寄ってもらい、ギルド前で待ってもらうことにした。
俺はルミアと一緒に中へ入った。ギルドと考えると、どうしても悪そうな奴らの集まりだと思ったが、どうやらエルドアは、比較的ましそうだった。 とりあえず、俺達は受付へと行って、
「すいません、冒険者登録をしたいのですが。」
「はい、登録ですね。では、こちらに名前などを書いてください。代筆は必要ですか?」
「いえ、大丈夫だと思います。」
とりあえずは大丈夫だと思う。理由として、俺には言語理解SSがあるからだ。書類を見て、理解出来たので、こう書いておいた。
《名前:ルーク 職業:戦士 年齢:17》
ルミアに渡すと、ルミアも書けるようで、
《名前:ルミア 職業:魔術師 年齢:18》
ルミア…年上でしたか……うむ、まぁ良いや。 てか、一応戦士にはしといたけど、実際は不明なんだがな……
「はい、これで良いですか?」
「ええと、はい、大丈夫ですよ。では、魔力の検査をしますので、ついてきて下さい。」
ん?魔力検査? それって俺ヤバくね?誤魔化せないじゃん?あ、もう詰んだ? 二度目のジ・エンド? まぁ仕方ないか。そう考えて受付の人について行っていると、
「ここです、少し待っていて下さい。」
そう言って、部屋の中へ入っていった。けども、良くそこを見ると、こう書いてあるのだ。
《ギルドマスターの部屋》
え、ギルマスの部屋? 何?既に俺エルドアで、犯罪者扱いになってた? だとしたらあのクソ王許さんぞ? まさかこの世界の全部の国にやってんじゃねえだろうな? とか怨みごとを言っていると、
「どうぞ、入ってください。」
と、内側から聞こえてきたので、ルミアも一緒に、
「失礼しまーす……」
と言って、入っていくと、そこにいたのは、かなり冒険者っぽい格好の男が奥の椅子に座っていた。
「おう、お前か。このギルドで違和感を出していたのは。」
「い、違和感……? 何のことでしょう?」
「冒険者登録する奴が、何で右腕と右目がねーんだよ。普通、おかしいだろ? しかもだ、このギルドはな、入口に特殊な仕掛けをしててな。入ってきた奴の魔力がわかるんだよ。」
「ま、魔力っすか…… それで、魔力が何か?」
「お前、自分の魔力分かってんのか? 150しか無いんだぞ?んな奴が、冒険者登録なんざ聞いたことねえわ!」
「……つまりは、俺は冒険者登録を出来ないと?」
「まぁ、そう言うこった。諦めてさっさと帰りな。」
プチッ、と頭の何かが切れる音がした。ふむ、この世界は魔力が全てか? ならば、ちょっと本気を出してやらんとなぁ……? 俺のマジを知らん奴には驚いて貰おうか。そう思って、俺はギルマスに、
「ふーん……なら、これならどうです?」
と言って、隠蔽で隠れているらしい俺の魔力を三割ほど解除した。 後で知ったのだが、この隠蔽は、自分の意識によって、隠す程度を決めれるらしく、今まではフルに隠していた。じゃないと、ヤバイことになるからだ。何せ、魔力十九億越えだから、そんなのをずっと出してたら回りの人とかが気絶するレベルだとルミアに言われたのだ。
てな訳で、約六億の魔力を解放して、再びギルマスと対面すると、
「バ、バカな……何なんだ……この魔力は…………」
とまぁ、お約束なリアクションだった。
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