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一日目: 寝てたらいつの間にか異世界?

初投稿になります。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 うわぁぁぁぁぁ! ま、魔物だぁぁ!


  どうしてこうなった。 俺ことソラは学校に居て確か授業をクラスメイト達と受けていたはずだ。


  今日も1日面倒だと思って、授業をサボろうか、寝ようかと思っていて、結局教室に行って寝ていた……はずなんだが、気づいたらそこは、教室のようなコンクリ床ではない、土だ。しかも周りには机や椅子は無く、木や雑草が生い茂る草原があって、おまけにかなり高い木が沢山あった。

 

  「……何処だここは?」 クラスメイトでありながら、生徒会長をしている夢吐ムトがそう言った。


  俺は「さあ……? 学校……?の中では無いよな?」と言ったところ、


「まぁそうだな、けど本当にここは何なんだ?」


   因みに、俺の学校は普通なら、俺のような落ちこぼれは入れないような成績優秀な奴らが集まる所だ。 だが俺は合格し入学したんだけど、入ってからと言うものの、それはそれは地獄と言っても過言では無いぐらい、俺にはキツかった。



   そりゃあそうだ、だって俺よりも、格段に成績も家も立派な奴ばかりなのだから。 俺はとりあえず欠点をとらない程度で頑張っていたのでまぁクラスの皆からはグズだの落ちこぼれだの言われてきた。


   そんなときだ、俺が高校二年になって暫くした8月、俺達は急に異世界へと来た。夢吐が先陣をきってクラスメイトを指揮しているお陰で、何とかパニックにならずにすんだのだが、暫くしたら森林の奥から何かが現れた。


   「何だっ?」夢吐が振り返ったら、その目の前には俺達がゲームでよくみるゴブリンがいた。


  「こ、これってまさかゴブリン……?」

「どうなってるんだよ‼」

「た、戦うの?」

「俺達何も持ってないんだぞ?」

 と口々に言うクラスメイト、俺や夢吐はすぐにゴブリンから距離をとった。


  「皆、ゴブリンを刺激しないように逃げるんだ‼」

 夢吐が言ったその時に、ゴブリンがこちらを見てニヤリとし手に持った斧を振りかぶって襲ってきた。


  「う、うわぁぁぁぁぁ!」

「永谷ぃっ!」

 夢吐が叫んだが、時既に遅しと言ったところだろうか、永谷は左手を切られた。


  皆その瞬間に叫んだり慌てたりとパニックになってしまった。


  「永谷君を誰か助けて!」

 クラスで美人上位に入る美羽みうが言ったその瞬間に夢吐は動いた。


  一瞬で手を切られた永谷に近づいて直ぐ様こっちに引きずってきた。


  「永谷‼ 大丈夫かっ?」

 すぐに夢吐や看護の資格を持つ女子が傷を見ると、左手首から出血していた。


  そんなときだ、あのゴブリンだけでなく他のゴブリンが10体以上現れた。


「嘘だろ……」

「何よ、あれ……」

「ど、どうするんだよ夢吐っ」


   「落ち着け皆! ここでパニックになったら奴らの思うつぼだ!」 夢吐がそんなことを言った頃だった、俺達の前に何やら男達が現れた。


  「た、助けてくれ!」

「あ、あのゴブリンが急に襲ってきたの」

「永谷が怪我をしたんだ‼」

「頼む‼ 俺達を助けてくれ……」

  一斉に皆や夢吐が言った。


   男はゴブリン達を、俺たちの目では追いつけないような速さで倒してから、「何だ?何を話してやがる?」と俺の耳には聞こえた。


   「ど、どういうこと?」「何を言ってるんだあの人?」

「……もしかして言葉が通じない?」

 夢吐が言うと皆が慌てた。


「……助けてくれないか?」

 と、男に俺が言うと、


「てめえら何しにこの森林に来た?」と言った。

 俺は「俺達は急にこの森林にワープ……?してきたんだ。」


  「はぁ?何を…って怪我してる奴がいるじゃねえか‼」

 と言って永谷に何やら薬のような液体を飲ませた。


  「ふぅ……」

「お、おい蒼、お前何をしゃべった?」

「……ただあの男に助けてと言っただけだが?」


  「お前……何を言ってるんだ……」

「はあ?」


「お前は日本語を話して無かったんだぞ?」


  「あ、そうなの?てっきり皆わかってるのかと。」


「わからねえよ‼お前何言ってんだ?」

 と皆に言われた。

 

   どうやら日本語では無いようだが、俺は理解してしまったようだ。つまり、単純な話、俺は違う言語を話していたようだ。けど、俺は話しているつもりはない、普段のように日本語で話しているつもりだった。


  すると治療を終えた男が、

「ところで、お前さん達はどっから来た?」


  「……異世界だ」

「それは俺を騙すための嘘か?」


  「……信じてはもらえないでしょうが俺達は、この世界ではない所から来たんです。証拠は俺以外がこっちの言葉を理解出来ないことでお分かりかと思いますが。」

 男は暫く考えていたが、


  「にわかには信じれんが……まぁ良い、とりあえずお前はわかるんだな?」

「ええ、不思議ですけどね。」


「ここにいたらまたゴブリンやら魔物に教われるぞ、俺についてきてくれるか?」

「どこに行くつもりか聞いても?」


   「城さ、この国の王がいる所だよ。そしたらお前らも何とかなるだろ。」

「助かります。」


   「皆、とりあえずここからこの国の王がいる城に移動するみたいなんだけど……大丈夫?」

「蒼、お前……」


   「とりあえずここよりは安全らしいし、皆襲われたくはないよね?」

  「あ、ああ。皆、移動するぞ‼死にたくなかったら蒼とあの男について行こう‼」


  皆は俺のことを不思議がりつつも、助かりたい一心で移動することに決めた。俺よりも優秀な皆が話せないのに、俺だけ話せると言う不安はありつつも男について行くことにした。

 城に到着するまでに俺と男は話していた。


 ―――――――――――――――――――――――――――――


  「そうか……急に飛ばされんだな。」

「ええ、信じてもらえて何よりです、ところで貴方の名前は……?」


  「よせよせ、名乗るようなたいした者じゃねえよ。」

「そうですか……助けて頂いて、感謝します。おれは蒼と言います。」


   「ソラか、良い名前じゃねえか。っと、それよりも本当にお前以外は話せないのか?」

「……みたいです、俺よりも皆優秀なのに…」


  「まぁそれはしゃあねえよ、異世界の言葉を理解しているお前さんがおかしいのさ。」

「やっぱり俺っておかしいのかなぁ……」


   「おいおい、落ち着けっての、だいたいおめえがいねえと俺は助けれなかったぞ?自分を誉めてやれよ。」

「そ、そうですか……(それでいいの?)」と、暫く話しているうちに城前に着いた。


 城はいかにもファンタジーに出てきそうな大きさだった。映画のセットか? と思うぐらいの大きさで、周りには堀があり、城前には、門番らしき格好の人が立っていた。


  「誰だ?」と門番であろう騎士みたいな格好をした男達が俺達に聞いた。


  「あー……俺はそこらの冒険者さ、森林のゴブリン討伐に行ってたらこいつらがいたんでね……しかも自分達が違う所から来たっていってたんでな、だからとりあえず王女にこいつらを会わせときたいのさ。」


   「貴様、冒険者と言ったな。 ランクは?」

「SSだが文句あるか?俺はさっさとこいつらを王女達に引き渡したいんだが……?」


   「し、失礼しましたぁっ‼どうぞ中へっ!」

  「……あなた、本当に何者なんですか?」


   「まぁまぁ、細けえことは良いじゃねえか、それよりもさっさと王女に会いに行くぞー。」

  「…………マジですか。」

 ―――――――――――――――――――――――――――――


    「王女ー何か変なの見つけたぞー? またおめえの仕業かー?」

「あらあら……また私のせいにするのですか……ですが間違ってはいません。私が彼らをこちらに召喚しました。」

 

  そんな時だった。


  「おい、あんた王女だか何だか知らねえけど、さっさと俺達を元の世界へかえせ‼」

 と夢吐が言ったが、


   「……?何をおっしゃっているのでしょう……?私には理解出来ない言葉ですね。」

 と言ったのが俺には聞こえたので、


  「貴女が原因でこんな良く分からない所に来たんだから、早くと元の世界へ戻せよって言ってます。 さすがに俺の言葉はわかりますよね?王女様?」


  「あらあら、貴方はこちらの言葉が話せるのですね……どういうことでしょう?」

「知らないですよ、皆が話せて無いだけで俺には理解出来ているだけですよ。」

「そうですか……。」


  「とりあえず聞きますけど貴女が俺達をこちらの世界へ召喚……?したのですか?」

「ええ、実際は私の家臣がやりましたがね。」


  「……頼みがある、俺のクラスメイト達にもこの世界の言葉が理解出来るようにしてくれ。」


  「もちろん、すぐに魔術でやりましょう。」

 

『《ラーンアシスト‼》』王女がそう言うと、


  「蒼、これで言葉が理解出来ているのか?」

 と夢吐が聞いてきたので、


  「……ああ、そうなんじゃないか?」と答えておいた。


  「さて、皆様が私の言葉を理解出来るようになった所で、何から話しましょうか……」



  俺はもうどーでもよくなってきた。 別にどこにいようが俺はバカなのだから。 勝手にやってくれと言う感じだった。

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