星の少女(自称)
そこにいる少女(自称:星)はにっこり笑っている。
「・・・え?」
思わず聞いてしまった。もう一度彼女はいう。
「だから、私は星なんですって。」
・・・・・・電波?
きっとそうだ。彼女は電波ちゃんなんだ。
一人で納得していると、
彼女は今度は不機嫌そうに
「聞いてます?」
と俺に問いかけてきた。
表情豊かだなぁ・・・
「いや、聞いてますよ・・・。」
聞いてはいる。
「私の名前はメリウスですよ。一斗さん。」
「・・・はい?」
名前・・・?
「俺の名前何で知ってるんですか?それにメリウスって━」
「なにいってるんですか?」
いきなり遮られた。
「え?まさか忘れてるんですか・・・?」
困惑しているようだ。
「一斗さん。忘れてなんていませんよね・・・」
涙目で聞いてくるが
「なにがですか?」
ほんとに分からない。
「だから!私の事とか・・・」
「はじめて会いましたよ?」
「・・・・・・」
もう泣きそうで少し震えている。
「・・・そうですよね。もう10年前の事ですもんね・・・。人間が忘れててもおかしくは・・・」
彼女・・・メリウスは小さく呟いていた。
「前に会いましたっけ?」
もう一度訪ねたがメリウスは
「いえ、私の記憶違いかもしれません。」
無理やりつくった笑顔で言っている。
・・・・会った事あるっけ・・・?
「えっとですね。星である私が人の姿で
地球に来ているのは・・・」
そこで言葉が途切れる。
少し考えるようにしてからメリウスはいった。
「私が来ているのは、勉強のためです。
地球は栄えている数少ない星なので。」
思いついたように言ったのが気になったが、
一応理由としてはいいのかもしれない。
まぁ、彼女が星だったら、の話だが。
第2話目です。
すいません。投稿遅れました…。