休日出勤。その2
休日出勤について書いたので、
もう1エピソード。
もうすぐ休日♪
というタイミングで
お約束の事務所からの電話。
「吊人さん、次のお休み(略)」
作業内容を聞くと樹木の伐採のお仕事だそうで、
工場のメンテと比べたら伐採は忙しいんよなぁ…。
とか思いながらも
子供たちの顔を思い浮かべ了承。
休日出勤の前日、
退勤時に、
事務員さん「吊人さん、明日の休日出勤なんですけれど、社長が現場に行くことになったのでお休みしていただいて大丈夫です。すみません。」
とお詫びの言葉とともに告げられる。
まさかの休日出勤のドタキャンである。
人によっては怒りのスイッチが入ったりするのであろうが、
私は
「休めるなら、休めるでラッキー♪」
と考える性格であったので
それを快諾。
平穏な休日を満喫しよう!………。
翌朝9時
けたたましく鳴る枕元のスマホ。
画面を確認すると
「会社」
あぁ、もう嫌な予感しかしない!!
3秒迷って出る。
電話は社長の奥さん。(年齢的におばあちゃん)
「あぁ、吊人さん?朝からごめんね。
実は今日、社長が現場に行ってるんだけれど、
あの人が乗れない大きなレッカーが必要らしくて、
今からでも出勤できるかしら??」
はい。
嫌な予感はドンピシャでしたぁー!
正直あともう少し寝たい。
ダラダラしたい。
……のを我慢して、
一度受けた休日出勤。
キャンセルされたけどここで断っても感じ悪いなぁー。って
OKしました。
しちゃいました。(笑)
ちなみに社長の息子である専務は別の現場へ出ておりました。
眠い目をこすりながら
出勤し、レッカーに乗り換え現場へ到着。
社長のレッカーで取れる近くの伐採は終わってました。
ここからは私が乗ってきた大きいレッカーの出番です。
木こりさんと無線で合図しながら
玉掛してもらって
チェーンソーで切断して、作業をしていきます。
突然レッカーのドアが開けられます。
開けたのは社長。
私はビックリ!!
例えるなら
信号待ちで停車中に
突然運転席のドアを外から開けられる
ぐらいでしょうか?
社長「吊人くん。上に電線があるから気をつけてな!!」
と突然のアドバイス。
私としてはレッカーを据える際に状況を確認していたので
「分かっとるわい!!」
と思いながらも
社長に対しては
「はい!わかりました!!」
と返答。
内心は
(邪魔すんなやジジィ。)
と。(笑)
皆様に分かりやすく例えると
(実演お願いします)
斜め45度くらいで上方に腕を伸ばします。
(これをレッカーのブームとします。)
その腕を75度ぐらいまで起こすと
腕のひじのあたりが背後の電線に接触する。
という感じ。
さて、お昼休憩に入り、
改めて作業員さんたちに挨拶。
吊人「お疲れさまでーす。」
木こり「ごめんなぁ、休みやったんやろう??」
吊人「いやいや、元々出勤する予定がキャンセルになって、そのキャンセルもキャンセルされただけっすからー。」
説明するも、何を言ってるのか良く分かりません。
木こり「でも、まだ寝とったんとちゃうん?」
吊人「そうっすね。爆睡してました。いや、でも大丈夫っすよ??」
なんか、木こりさんが申し訳ないオーラを
漂わせながら当たり障り無い感じで話されます。
木こり「いや、でもホントに来てくれて助かったわ。
社長、電線に接触させるし、電線が切れるんちゃうかとヒヤヒヤしたんよー。」
私に気を付けろと言ってきた電線。
社長は一発接触させてました。
あぁ、だから私に気を付けろと???(笑)
でも実際レッカーの
天敵(?)は電線だったりします。
運転席から電線を見た時、
本当に遠近感の把握がしづらい。
遥か上空にある絶対に届かない高圧線と
ブームが重なる時も
絶対に当たらないって分かってても
どこか気持ち悪い感覚を覚えるのです。
都市部の電線なんて
クモの巣かよ!!
ってぐらいに入り乱れてたりしますし、
何万ボルトっていうような電流の流れてる高圧線の近くで作業する際には
ブームをこれ以上近づけたらダメよ!
っていう離隔距離があったりします。
離隔距離を忘れてうっかり近づけすぎると
電線に接触してないのに
静電気みたいに電気が飛んできて、
機体を通して地面にアースされ、
下が敷鉄板だったら、
それに乗ってる作業員さん、全員感電。
雨なんか降ってたら最悪ですよね。
さらに電気を通しやすい。
シチュエーション違いだと、
雷でも同様の事が言えます。
レッカーなんて避雷針立ててるようなもんですからね。
しかも、雷はいつどこから来るか分かりませんからね。
なので、クレーン作業中に雷の音が聞こえたら
速やかにブームを畳むか倒すかをするのが
ルールです。
ルールなんですけどねぇ、
結構現場は「まだいけるやろう!」って
作業中断させてくれないんですよねぇ。
万が一の場合、死ぬのはおたくらやで?と。
車に雷が落ちた場合と同様で
運転席の私はたぶん大丈夫なんじゃないかなぁ?と。
でも、レッカーのコンピューターは壊れるかもしれません。
さて、話を戻して夕方、薄暗くなる頃。
そろそろ作業も終わりかなー?
って思ってたら
木こり「ごめん、この場所レッカー入れるのに特別な許可が必要な場所で、あと1本だけ切ってしまいたい木があるんやけど、いけるかな?」
と、残業の申し出。
うーん。
休日出勤やし、ぼちぼち早めに帰りたいんよなぁー。
とか、考えてたら
「OK!大丈夫や!!それ切って終わらしてまおう!」
突然社長の二つ返事。
えー。マジっすかぁー。
少し表情が陰る私と、
ぱぁっと明るくなる木こりさん。
結局そこから1時間かけて
最後の1本を無事伐採して作業完了となりました。
なんか、前日から社長に振り回されっぱなしの吊人でした。




