第十三話
しばらく走ると、車は海岸線に出ていた。
海岸線には、警察の包囲網が張り巡らせられていた。前方にはすでにパトカーが数台、道を封鎖していた。
脇道にそれるように急ハンドルを切るワゴン車とセダン車、白い土煙を上げながら曲がっていく。
しかし、そちらの方にもすでにパトカーが数台、道を封鎖していた。
あわててハンドルを切り、ブレーキを踏む圭司。車は大きく蛇行しタイヤ跡が半円を描くようにして車は止まる。同時にセダン車もタイヤ跡を残し、軽くワゴン車にぶつかってからようやく二台の車が止まる。後ろのパトカーも二台の車を囲むように停車する。
もう、二台の車はあきらめたのか、全く動く様子もない。
警察たちはピストルを構えて、車の包囲を狭めて行く。
後から、テレビや新聞のマスコミの車がやってきて、カメラマンがあわててカメラを抱える。
警察はワゴン車に一人の警察がそっとドアを開け、中でぐったりしている圭司に手錠をかける。セダン車には二人の警察が運転席と助手席のドアを開け、中の二人の手首に手錠をかける。三人とも怪我はないようだが、かなり疲れているようだ。
抱えられるようにしながら、圭司は車から降ろされる。そして、智也と里奈も一人に一人ずつ警察が抱え出す。そのとき、里奈が圭司を見て驚き、車を盗んだときにコンビニエンスストアから出てきた男だと初めて気がついた。




