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タイムトラベラースバル〜ラプラスの悪魔〜  作者: 五嶋 月
【第1章】 2006年編
3/24

【第2話】 『2006』

よくよく考えてみれば、本当に昴流が2006年に行っているのだとしたら、何故電話が繋がったのだろうか。



━━━2023年 路地裏にて


「こんなとこに呼び出してなんのつもりだ。」


薄暗い少し臭う路地裏で昴流は言う。

カラスが路地裏のゴミをいじってるせいか本当に臭う。


「まあまあ、そう怒るな。

お前にやってもらいたいことがあるから呼び出したんだよ。藤田くん。」


「だから、なんで俺の名前を知ってるんだよ。」




「俺はねいわゆるタイムトラベラーってやつなんだ。」


昴流の質問に対して、少し間があったように感じた。

どうやら『ラプラス』の正体は、タイムトラベラーらしい。誠か否か、分からないが。


「タイムトラベラー?

そんなやつ世の中にいる訳ねぇだろ。笑わせんな。」


少しクスッとしながら昴流は言う。

相変わらず少し薄暗い路地裏で、2人は5分ちょっと話していた。


「まあ詳しい事情はまた後ほど話そう。」


そうラプラスは言ったが、その詳しい事情が知らされるのは随分と後のことだった。


「とにかく、なんの用なんだラプラスよ。」


「とりあえず本題に入る前にお前にこの2つの機器を渡そう。」


そう言ってラプラスが渡したものは、デジタル調で「2023」

と書かれた黒色の手のひらに収まる程度の箱型の機器と、もうひとつは、今の細長のスマートフォンとは似ているようで似ていない、液晶付きの正方形型の機械だった。



そしてラプラスは、


「1つは、お前をランダムな年代に飛ばす機械だ。」


と言った。


どうやら「2023」というのは、今の西暦のことで、この機械があればどの年代にも行けるらしい。

ただし、いつかは分からないそう。


「じゃあもう1つの正方形のスマホみたいなものは…」


「今からいつかの年代にお前を飛ばす。そこで愛する人の名前をその機械に入力してみろ。」


詳しくは教えてくれなかったが、この時昴流は何となくこの機械が何なのか察していたらしい。


「愛する人…?」


「それはお前が1番分かっているはずだ。」


そうラプラスは言い、昴流は2023年の路地裏から消えたのだ。





そう。このようなことがあって2006年に彼は飛ばされたのだ。








「『2006』…?てことは、ここは2006年の路地裏!?」


今度は少し明るめの、住宅街に飛ばされた昴流であった。



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