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第35話

続き〜

「ど、どうでしょうか?」


オフショルダーのプリンセスラインドレスは、薄いピンクから裾に向かってローズピンクのグラデーションになっている。

スカートはいつくにも薄い生地がかなさっており、ソフィアが歩くたびにふわりふわりとして可愛らしい。

腰の部分には大きなローズピンクのダブルリボンが付いている。


セットしてもらった髪は、前髪を少し残して両サイドを編み込みハーフアップにし、左の耳の後ろで結んでいる。

結び目にはシルクサテンで出来たルイスを思わせる真っ赤な大輪の薔薇がさしてある。


「………………」


「わぁ!お姉ちゃん凄い綺麗!」


「はぁ…ソフィアちゃん、なんて美しいのかしらぁ!傾国の美女とはこの事いうのねぇ」


「ルナ・ルースさん、急なお願いでしたのに、こんなにも素敵なドレスをありがとうございます」


「良いのよぉ!でも今度は1からデザインさせて欲しいわねぇ〜

それにしても!ちょっとルイス、なんか言ったらどうなのぉ?見惚れ過ぎて固まってんじゃないわよぉ!」


ソフィアを見つめて固まっていたルイスの背中をルナ・ルースはバシッと叩く。


「はっ……す、すまない。その余りにも美し過ぎてなんて言えばいいのか」


「ルイスさん…」


「その……本当に良く似合っている、もうこのまま夜会には行かずに独り占めしたいくらいに」


「ふふっ…ルイスさんたら。

ルイスさんも騎士の正装の時も格好良かったですが、今回の装いもとても素敵です」


「そうだろうか」


「はい!」


そう言って見つめ合い二人の世界が出来上がりかけていたが、そんな空気を壊すかのようにルナ・ルースのパンッパンッと手を叩いた音で二人は、ハッと我に返った。


「二人ともそれくらいでねぇ、周りが困っているわぁ」


ルナ・ルースの声でソフィアとルイスは周りを見渡すと、店員は温かい目で、レティシアはジト目で自分達の事を見ており、恥ずかしくて顔を赤く染めた。


「もぅ!お姉ちゃんも団長さんもすぐに二人の世界に入っちゃうんだから!

それよりお姉ちゃん!私のお洋服どう?ルナ・ルースさんが選んでくれて、凄く素敵なのを着せてもらったの!髪の毛もセットしてくれてメイクまでしてくれたんだ」


嬉しそうにソフィアに報告しながら、くるくるとワンピースを回って見せる。


「レティシアとても似合っているわ

ルナ・ルースさん姉妹揃って綺麗にしていただいて本当にありがとうございます」


「うふふっ、アタシもこんな美人姉妹を着飾る事ができて楽しかったわぁ!

さぁ、まだお城に向かうには早いからお茶でもしましょ〜」


「はい」


三人がけのソファーにソフィアとレティシアが座り、その向かいにはルイスとルナ・ルースが座った。

ソフィアとレティシアはお互い、ドレスとワンピース姿を褒めあっている。

そんな二人を穏やかな顔でルイスは見ており

ルナ・ルースはお茶を飲みながら、ふとレティシアを見て考える。

(レティシアちゃんの事、どこかで見た事があるのよねぇ……どこだったかしら?

あっ!そうそう、思い出したわぁ!

前に第二王子がレティシアちゃんの絵姿を持ってドレスの注文に来たんだったわぁ

もしかして第二王子の想い人ってレティシアの事かしらぁ?

あ〜ん!良いわねぇ♡青春だわぁ!)


そうしてお茶をしながら時間を潰していると、そろそろ王城に向かう時間になり、皆席を立つ。


「なあ、ゴンサロ…ソフィアのドレスとても綺麗なのだが、少し肩を出し過ぎではないか?

もう少し隠せる物はなにかないか?男性に注目されるではないか…」


ただでさえ、ソフィアは美しいというのにとルイスがルナ・ルースにボソッと呟く


「あらやだ、夜会なのよぉ?これくらい普通よぉ。これだから自分に自信のない男は…

アンタがちゃんとソフィアちゃんに悪い虫が付かないように目を光らせていれば大丈夫よぉ!絶対に離れるんじゃないわよぉ!分かったわねぇ!?」


「分かった」


元からソフィアから離れるつもりはなかったが、ルナ・ルースに言われ、より一層側から離れない様に誓ったのだ。


「今回は本当に助かったよ、ありがとうゴンサロ」


「良いのよぉ!アタシもソフィアちゃんとレティシアちゃんを着飾ることができて楽しかったわぁ!

あと!アタシの名前はルナ・ルースよ!」


「す、すまない」


店を出たソフィアとルイスは、待機させていた馬車に乗り込む。


「お姉ちゃん!行ってらっしゃい」


「えぇ、レティシアはこれからどうするの?」


「せっかくルナ・ルースさんが着飾ってくれたからお祭りの屋台を見て回ろうかな」


「そうなのね、いつにも増して可愛いんだからナンパに気を付けてね」


「うん!お姉ちゃんも気を付けてね!」


そして、ルナ・ルースとレティシア、店員達に見送られて馬車は王城へと向かったのだ。


続く〜

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