第3話
続き〜
「お姉ちゃんただいまー!」
「あら、おかえりなさい」
無事に数体ものファングボアを狩りとったレティシアは、帰り道で出会ったオークを5体と妖精達が倒したロックバードを1体を持ち帰った。
全て帰りに冒険者ギルドに寄って解体してもらってきたのでお肉は直ぐに姉が調理出来るようになっている。
「あらあら、大量ね!ありがとうレティ。これなら次のお店のお休みまで持ちそうね」
「うん!妖精達が張り切っちゃって解体してくれたギルドのおじ様もびっくりしていたよ」
よいしょと、インベントリの中から解体してもらったお肉達を出していく。
「今日使うのはファングボアだよね、1体で足りるかな?後は、明日の使う分だけ冷蔵ボックスの中に入れておけば良い?」
「えぇ、そうして頂戴。立派なロックバードね!明日のメニューはロックバードの唐揚げにしようかしら」
「うん!良いと思う」
「ふふ、レティはロックバードの唐揚げ大好きですものね、後はオークで生姜焼きにしましょうか」
「明日のAセットはロックバードの唐揚げで、Bセットはオークの生姜焼きだね!どっちも騎士のお客さん大好きだからきっと喜ぶね」
「そうねぇ、レティ仕込み手伝ってくれる?」
「はぁい!お肉スライスするね」
姉妹は仲良く料理の仕込みを始める、食堂の料理は基本姉であるソフィアの担当だ。
妹は料理に必須であるお肉の調達と接客給仕を担当しているが、お肉や野菜を切るなどの仕込みもちゃんと手伝っている。
「お姉ちゃんの料理は本当に美味しいよね」
「あら、ありがとう。でもレティの方が私よりもお菓子作りが上手でしょ?私も貴女のケーキが大好きよ」
「むー…お菓子作りはね。妖精達が強請るからついつい作ってたら上手になっただけだよ」
「それでもよ、貴女の長所を自分で貶しては駄目よ。努力していたのを私はちゃんと知っているんだからね」
「……ありがとうお姉ちゃん」
元々料理が苦手だったレティシアだが彼女の仲間である四妖精は甘いお菓子が大好物なので強請られる度に作り、もっと美味しい物を食べさせてあげようと練習して上手くなったのだ。
「妖精達も貴女の努力を見ているから貴女の事が大好きなのよ、ねぇ?」
「「「「キューイー♡」」」」
レティシアの周りで大人しく座っていた妖精達は姉の言葉に同意する様に嬉しそうに手を上げた。
「今日はショートケーキでも作ろうかな」
「「「「 !!! 」」」」
「良いわね、妖精達の大好物ね。私も好きよ」
食材を切っている手を一旦止めて、卵を常温に戻すため冷蔵ボックスの蓋を開けるレティシアであった。
褒めて伸びるタイプ〜
続きは明日の20時です。