表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ウクライナ情勢に関する事

作者: paparatchi

自身も「戦争」を題材にした作品を投稿しているので、少し思う事があり、投稿します。


去る2月24日、ロシア連邦はウラジミール・プーチン大統領の命令で、ウクライナ全土に攻撃を開始。

ミサイルにてウクライナの防空能力を叩き、ベラルーシ国境より、地上軍を投入。チェルノブイリ原発を占拠し、ドニエプル川沿いに首都キエフに向かい進攻。

翌25日にキエフ郊外に到達。

26日現在、市内にて依然戦闘中との情報が入っています。


ミサイルによる空爆の様子や、怪我をした人々。

防空壕の中で泣き出す子供の映像。


侵略戦争が、人々から「日常」を奪っていく様子には、私と同じく、背筋が凍りつく思いをしている方々も多いと思います。


今、この悲劇を目の当たりにした我々が、さらなる悲劇を繰り返さない為にも、理解しておかなければならない事があります。


侵略をする側も、侵略をされる側も、同じ人間であるという事実です。


攻めてくる軍隊は悪魔ではありません。

我々と同じ、「人間」なのです。


動画サイトに投稿された動画の中に、占領したロシア軍兵士と、それに毅然と抗議するウクライナ人女性の姿がありました。


女性は憤慨して言います。


「何しに来た?ファシストめ。この向日葵の種を持って行きなさい。そうすればお前が死んだ場所から、向日葵が芽吹くわ」


兵士は諭すように訴えます。


「話をしてもどうにもならない。頼みます、これ以上事態が悪くならないようにしましょう」


この動画を見て、思うこと。

それは、我々は洋や陣営の東西を問わず、双方に平和を願っているという事実です。


日本は当然、西側の国ですから、西側の言い分が多く耳目に触れます。


2014年にロシアはウクライナからクリミア半島を独立させ、ロシアに編入しました。

西側からは、侵略行為にしか見えないそれは、ロシア国内ではクリミアの救出として報道されています。


何故なら、クリミアはソ連時代、ニキータ・フルシチョフの手によって、ロシア・ソビエト社会主義共和国の領土から、ウクライナ・ソビエト社会主義共和国の領土に編入された経緯があるからです。

当時はソ連国内での話だったので、問題はありませんでしたが、ウクライナの独立後、オレンジ革命を経て欧米寄りの政権に移り変わった事で、もともとロシア人が多かったこの土地は、徐々にロシアへの再編入を望む様になります。

住民投票を経て、クリミアがロシア編入を果たした際、ロシア国内ではこの事件は大いに支持されたものでした。


ところが、ウクライナはそうではありませんでした。

後に、この事件をきっかけに、ウクライナはクリミア半島の奪還、そして、NATOへの加盟を国是に掲げます。


今回の戦争の原因として、日本の一般的な報道では「ロシアと国境を接したウクライナがNATOに加盟をすれば、ミサイルの射程の問題等、ロシア国内に危機が及ぶからだ」と報道されています。


これだけを見れば、完全に一方的な侵略というストーリーが出来上がります。


しかし、既にクリミアを「侵略」されているウクライナがNATOに加盟すれば、集団的自衛権の行使により、NATOがクリミアの奪還を掲げて、ロシアに攻撃を仕掛けてくる。そうなれば、NATOとロシアの戦争は避けられない。


これを恐れたロシアが、追い詰められて軍を出したと考えれば、それでも侵略戦争には変わりはありませんが、見方が少し変わってくると思います。


かつての日本が、自衛のために真珠湾を攻撃した様に、たとえ、それが間違いであったとしても、間違いを起こした側にも一分の理はあるものだと私は考えます。


これ以上、悲劇を繰り返さないために必要な事。

それは、相手の言い分も知り、その中で、互いの妥協点を冷静に探していくことではないでしょうか。


今の現状、相手は確かに間違えています。

いかなる理由があれど、戦争は始めてしまった側に責任があります。

しかし、それを糾弾し、非難するだけでは、次の悲劇は必ず起こることでしょう。


メディアや政府に踊らされずに、飛び交う情報を自分の手で精査し、自分の頭で考えて、決断を下す。

インターネットがある現代は、それができる時代だと信じています。


最後になりましたが、この戦争で犠牲になった全ての方々のご冥福をお祈りします。

そして、世界が平和な状態になる事を、願っています。



【参考サイト】

https://www.youtube.com/watch?v=6BFV1LNytHA


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 出来るだけ公平にと前置きされておきながらも、ウクライナの方々の思いを馳せる事を止められない著者様に強く共感致します。 [気になる点] あえてここでは冷酷に・・・。 <女性と兵士>の話は私…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ