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科学(現実)と神(理想)について

アインシュタインだったろうか。

「神はサイコロを振らない」

と言っていたことを思い出した。

彼はもともと確率が苦手だったらしいが、確率とは答えが一つに定まらない学問のよう感じる。

男は科学の限界を見たような気がして、運命というものを信じることにした。

もともと科学の才能はそこまで無く、霊感ではなく五感がよかったため、手相や人相学を学ぼうと思った。手始めに自分の手相を調べてみたが、どうやらそれほど存在しないものとわかった。

初学書を読み進めると、占い師の言葉の的中率は6~7割、よくて7~8割であった。確率や統計学の考えがおそらくなかった時代でこの正確性は男にとって驚きに値するものであった。また、いまだに国の重役や大企業の経営陣は占いを用いて未来を見通す一つの指標として活用しているそうだ。つまり、陰ながらも占い師は活躍していて、それを一般的には能力値の高い人々は認めているということだ。

これは神や運命をある種認めている、ということにならないだろうか。

さて、男は考えていた。

現実と幻想はどう違うのか、と。

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