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パートナーX  作者: 蓮浦 氷華
15/17

雨上がり

あの懺悔の翌日。

翌日に迫った三者面談対策はさっぱり進んでいなかった。

「どうしたら良いんですかね……?これは」

「……。それについてだけどね、私が身代わりではダメだろうか?」

「ご、誤魔化せますかね?」

「た、多分行ける」

「根拠は……?」

「ない」

「どこからその自信が湧き上がってきたんですかね……」

「開き直り」

「あぁ……なるほど」

不思議なまでの開き直りはある意味では、とても有効なのかもしれない。

そう思った夜だった。



「なんか緊張してきた」

「なぜ戸張さんが……?」

「初めて三者面談受けるから、なに聞かれるのかなってビクビクしてる」

「それは私が心配する所ですよ……」

「そうだね。うん。そうだよね」

「声が震えてますよ……」

安心と不安が同時に訪れることなんてないと思っていたが、そんな摩訶不思議なことも現実に起こりえることを学んだ。



「沖島さんの学校生活の態度は非常に素晴らしいですよ。真面目で努力家な生徒です」

目の前で褒められると異様に恥ずかしい。

それをニコニコと満面の笑みで、こちらを向いてきた戸張さんの視線が突き刺さって恥ずかしさが倍増する。

「それで、早速本題に入りますが第一志望校である新里大付属ですが……」

二人とも、先生の次の言葉を前にして息を飲む。

「本人の希望通り行けると思います。学校としては推薦を出しても良い条件も揃ってますので、推薦で行くか、一般で行くかは本人に決めて頂くことになります」

私達は二人、顔を見合わせた。

そこまで評価が高いとは想像していなかったのだ。

戸惑いの方が大きかった。



「無事に終わって良かった~」

戸張さんは、はーっと息を吐いた。

「思ったより、緊張しなかったね」

「始まる前に震え上がっていた人がいましたけどね」

「誰のことだろうね」

「誰なんでしょうね、心当たりがあってもおかしくないはずなんですけどねー」

冷たい風が吹く季節になったが、心は温かった。

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