ついにあげたあれを収納したこれ
ジェンイラで女×男でオメガバ(α×Ω)
時間が空いていれば、ジェンシャンは本を読むか何かを食べている。
「ジェンシャン、あの……」
「なに? どうしたの?」
昼休み。食堂の比較的隅の方に設置されている席にイライジャはジェンシャンといた。
弁当を早々に食べ終えたジェンシャンは、購入していた菓子を食べようとしていた。
「その、アップルパイ作ったんだ……食べて……」
「なに、くれんの?」
ジェンシャンは菓子を放ると、イライジャの言葉を遮り持ってるタッパーに目を向けた。
「う、うん……迷惑じゃなかったら……」
「食う、ちょうだい。全部食っていい?」
「う、うん。いいよ」
タッパーを渡せば、フォークを渡す間も無くジェンシャンは素手で掴んでアップルパイを食べていく。
「ねえ、ジェンシャンは何が好きなの?」
気になって聞いてみた。
「え? いっぱいあるけど、ハンバーガーとかピザとかカリフォルニアロールとか……あ、この前食ったウドン、あれも好き」
「嫌いのものは?」
「不味いもの。不味くなけりゃ大概のもんは食うよ」
食べ終え、タッパーを返してくるジェンシャン。
イライジャがそれを受け取ると、手拭きを渡す間も無く手についた食べカスを舐め取りジェンシャンはそれを服で拭う。
不味くもなければ美味くもない。可もなく不可もなく、という意味なのだろうか。次はもっと美味く作らないと、とイライジャはタッパーを見つめる。
「……あたし、お前の飯は好きだよ」
だからありがとう、とジェンシャンは呟く。イライジャは顔を上げた。
「あ、あの、ジェンシャン!」
「ん?」
「明日のお昼、お弁当作っていい? その、食べてほしい……」
「いいよ。食いたいもんあっから言っていい?」
「うん、何が食べたい?」
「お前ん家で食ったクラムチャウダー、あれ美味かった」
家で課題をして、頭を使ったからと腹をすかせたジェンシャンに一度振る舞ったことがある。
覚えててくれたんだ、とイライジャは喜んだ。
「明日、楽しみにしててね」
「期待する」
イライジャが手拭きを渡せば、ジェンシャンはそれを受け取り手を拭いた。




