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なろう読者は漢文を読めるのか。 为成读者能读汉文吗?

掲載日:2019/02/11

 漢文


 或男既放傭兵団。草於眠、一人猫族女何故也問之。

 男曰、「我嘗傭兵団之薬師矣。不肖為団長所憎、咎於無武功。薬法与薬草挙奪、是以見放。我窮困征無道」

 女其聞驚、「子薬師也。吾之都被犯於病機、与汝謀人救」

 男植物乍分析乍成長有越能。城之草能遣使煎薬。民悉治病。

 帰妹、天地之大義如、猫族女欲男。女都之公主也。女怙王嫁男。男承命娶妻。

 一年後又都襲病、其勢王病臥。男執政取而代、与共治病。然王未不間、病。王遺意男禅死。

 男辞而求民男執政、妻選男与。然後踐王位焉。


 時女剣士走都。其女共在傭兵団親仲、独反男放。

「傭兵団敗、夷促都。皆早走已矣」

 男放後剣士存、自出早馬而軍敗知。

 然男決戦。

「此処今我家也。何遽天災出家乎」

 女剣士加軍之長、与夷払。女剣士何故許曰、

「汝不以為愚。友直、友諒、友多聞、益矣」

 女剣士感其言仕、戦後朋友従。

 男以能育根、是敵勢損。女剣士発兵払夷。夷討武勇覇中原。


 時嘗男在傭兵団走都。薬使悉能不作、夷敗貧。団長頼男悔。

「多行無礼、必自及也。朋友信之、而汝非朋友」

 団長聞怒抜剣、全奪而此男殺。而猫族女謂団長、

「予美亡此、誰与独処。良人者所仰望而終身也。夫亡之後、帰于其居」

 剣士之女抜剣曰、

「貞女不更二夫也。爾抜剣乎、我先討矣」

 団長弗能應也、遂去、不復与見。


 乃歌曰、

 覆水再収 豈満杯哉

 棄長既去 重回難

 古来得意 相負

 唯今 唯見 我二人之妻


 ●


 書き下し


 ある男すでに傭兵団から放たれる。草に於いて眠す、一人猫族の女何故なりやとこれを問いて男曰く、

「我かつては傭兵団の薬師。不肖団長の憎む所と為り、武功無きを咎むる。薬法と薬草挙げて奪ひ、これを以て見放されゆ。我困窮し、征く道無し」

 女はそれを聞きて驚き、

「子は薬師なりや。吾の都病に犯され機ふし、吾汝に人を救わんと求む」

 男は植物を(ある)ひは分析(ある)ひは成長せる越たる能を有す。城の草能を遣わして使い薬とし煎じさせしむ。民悉く病より治る。

 帰妹は天地の大義が如く、猫族の女は男を欲す。女は男に嫁ぐこと王に(たの)む。男命を承り妻を娶る。


 一年の後また都にて病が襲う。其の勢い王病に()す。男取って代わりて政を執り、与共(とも)に病を治す。然れども王未だ()ゆず、(へい)なり。王男に禅する遺意をして死す。

 男は辞す、而も民は男に政を執るを求み、妻は男を選び(あた)ぐ。然る後ち、王の位を()む。


 時に女剣士都に(おもむ)く。其の女(かつ)て傭兵団に在りて親しき仲にて、ただ男放たるを反す。

「傭兵団敗す、()都に(せま)り。皆早く走し」

 男が放たれる後も剣士(おも)ひて、自ら早馬を出して軍敗すを知らせる。

 然れども男は戦いを決する。

「今や此処我家なり。何遽天災で家より出でるや」


 女剣士を軍の長に加える、与に夷を払わんとす。女剣士何故許すのかと問う。

「汝以て愚と為さざる。直きを友とし、諒を友とし、多聞を友とするは、益なり」

 女剣士其の言に感じ仕える、戦後も朋友として従ふ。


 男能を以て根を育て、是の敵の勢いを損ず。女剣士兵を発し夷を払う。夷を討ちし武勇は中原に覇たり。


 時に嘗て男在りし傭兵団都に走く。薬悉使いて作ること能わず、夷に敗して貧す。団長男頼りて悔いゆ。

「多く無礼を行えば、必ず自ら及ぶ。朋友は之を信ず、而れど汝は朋友に非ず」

 団長其れを聞きて怒り剣を抜く、全てを奪って此の男を殺さんとす。而して猫族の妻が団長に謂わんや。

「予が美此に亡し、誰れと与にか独り()らん。なぜなら、良人は仰ぎ望みて身を終うる所なり。夫亡しの後、其の居に帰せん」

 剣士の女剣を抜きて曰く、

「貞女は二夫を更えず也り。爾抜剣するや、我先討」


 団長応えること能わざるなり、遂に去りて、復た与に見えず。


 乃ち、歌ひて曰はく、

 覆水 再び収むるも 豈 杯に満たんや

 棄長すでに去って 重ねて回り難し

 古来得意 相負かす

 ただ今 ただ見る 我が二人の妻


 ●



 現代語

 ある男が傭兵団から追放された。草の上で寝そべっていると、ひとりの猫族の娘がどうしたのかと声をかけた。


「俺はある傭兵団の薬師だったが、団長と仲が悪く、武勲なしを追及され、薬のレシピと薬草すべてを奪われて追放された。持ち金も少なく途方に暮れていたんだ」


 それを聞いて娘はたいそう驚いて、


「なんと薬師様でしたか。実は私の都が病に犯されて危機に瀕しているのです。どうかお助け下さい」


 男は植物の分析と成長させるチートスキル持ちだった。街に生えている草の中を能力を使い、薬を煎じてて飲ませ、街の人をことごとく治した。

 女性が嫁ぐということは万物は生じないが如く、猫族の娘は男に惚れ込んだ。猫娘は都の姫であり、父に頼んで男に嫁ぐようにした。男はこれを了承して妻にした。


 一年ののちまた病が流行り、その勢いは王が病に伏せるほどであった。男は病の治療と王に代わって政を行い、都を治めた。されども王の病は悪化して治らず、王は男に禅譲せよと遺言を残して逝去した。

 男は王になることを固辞したが、民は男に政をすることを求め、姫は男を推挙した。そうして男は王に即位した。


 時に一人の女剣士が都に訪れた。この女は男のいた傭兵団の仲間で親しくしており、男の追放にも反対してた。


「私のいた傭兵団が敗北して、まもなく魔族がこの街に襲ってきます。早く避難を」


 女剣士は男が追放された後も気にかけており、自軍の敗北のあと早馬を自ら出して危機を告げたのだ。

 しかし男はこれを拒否して戦うことを決めた。


「ここは今は俺の家だ。どうして災害の時に家を捨てることなどあろうか」


 そして男は女剣士を軍の長にして加え、共に敵を追い払うことにした。なぜ許すのかと女剣士が問うと男は、


「お前は、俺を無能だと思わなかった。正直で誠実で見聞豊かな人を共にするのは益であろう」


 女剣士その言葉に感服して仕えることになり、戦後も良き友となって従った。


 男、植物の根をチートで成長させて、敵の勢いを仕損じさせる。女剣士ら率いる兵を発して魔族を打ち払った。魔族を打ち破りし、男の武勇は世界に轟くほどとなった。


 またしばらくして、男のいた傭兵団が街に訪れた。傭兵団は薬を全て使い果たし、薬をつくれず魔族に敗北していた。団長が罪を悔いて、王になった男に仕えたいと頼んだ。


「多くの無礼を重ねているから、必ずその報いが来たのだ。友なら信じてもよいが、お前は友ではない」


 団長はそれを聞いて怒り、この男を討って全てをものにせんと剣を抜く。すると猫族の妻が団長に向かって言う、


「夫が死んだらこの先私は生きてはいられない。なぜなら夫は常に天として仰ぎ望み終世を託すべきものです。同じ墓に参ります」


 続いて剣士の女も出で、剣を抜いた。


「貞女は二人の夫に従わないのだ。剣を抜くというならば、私を討ってからにしなさい」


 団長は何も言えず、そのまま去って二度と姿を見せなかった。

 そして男は、歌って言った。


 覆水 再び収むるも 豈 杯に満たんや

 棄長すでに去って 重ねて回り難し

 古来得意 相負かす

 ただ今 ただ見る 我が二人の妻

『なろう読者は古文を読めるのか』の漢文verを書く許可を下さいました石化様ありがとうございます。

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